七夕生まれの君へ
お誕生日おめでとう。
でも今年の誕生日は、お父さんにとってとても複雑な気持ちの誕生日になってしまいました。正直、ここのところ、君の病気の進行の様子もあって、大好きなパソコンにも向かう気が起きなかったという事もありました。
あれほど、気を付けていたのに、ちょっとした気の緩みなのか、家の中で君は足を捻挫してしまいました。もちろん、お父さんは、それが病気によって突然力が抜けて、どうしようもなかった事は分かっていたのですが、それでも毎日、毎日、そうならない様に気を使っていたのですが、現実には君の足に無理をさせてしまっていたのかもしれません。
脚の捻挫が致命傷となって、とうとう、君は歩く事、いや立つ事がまったく出来なくなってしまいました。
悔やんでも悔やんでも悔やみきれない、そんな気持ちにお父さんは押しつぶされそうになっています。
そんな君も来年は、よいよ上の学校へと駒を進めるのですが、下半身の自由が利かない君は、進路さえ、ある意味で閉ざされてしまいました。
そんな現実に、毎日、毎日、お母さんと、色々な学校へ足を運んだり、市へと相談に行ったりしていますが、階段も上がれない、トイレも自分で出来ない状態では、どうしようも無いという事実に、ちょっとめげそうになってしまいました。
でも、そんな中でも、笑顔を絶やさない、弱音を一言も言わない君の姿に、情けないのですが励まされているお父さんがいます。
街を歩くと、小さな子供が、おぼつかない足取りで、一生懸命歩いていたり、走ろうとしている姿を見て正直、胸が張り裂けそうになったりします。
本当なら、どんどんと、できる事が増えて行く年齢なのですが、成長と共に逆に細胞が壊れて、できない事の方が増えて行く姿に、そうした街中の何気ない、小さな子供の姿を見るにつけ 「どうして」 という気持ちが溢れてしまいます。
どんな事が有っても、君を守って行かなければと思っていますが、クルマ椅子で移動することひとつとっても、ずいぶん障害が減ったと言われていますが、まだまだ、理不尽な事が多くて困ってしまいますね。
本当は、お父さんより、そうした障害で前へ進めなかったり、押し戻されそうになる事がたくさんあるにもかかわらず、前へ進もうとする君のこの一年の成長には驚かされます。
まだまだ、色々な事が君の人生には待っていると思うのですが、君のキラキラと輝くような笑顔を絶やさずに前に前に進んで行って欲しいと願って止みません。
歩く事が出来ない事で、逆に普通の親子よりも、親子で過ごせる時間がたくさんある事は、逆に大きな財産の様な気がします。
また一年、若草色のセレナと一緒に色々なところに行こうね。
2018年7月7日
七夕生まれの君へ 乳より
Posted at 2018/07/10 05:50:33 | |
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