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イイね!
2011年10月01日

スタビライザとサススプリングは何が違うのか。

 良く出てくるスタビとサスの関係についてだけど、色々諸説はあるが昨日の日記でも書いたタイヤ負荷量で考えると、意外と難しくならなくて済む。


 本来、スタビライザなんてものは不要であるはずだが、車が高性能化するにしたがって、直線走行での安定性とコーナリング特性を両立する必要が出てきた。

 バネレートを低くして、路面追従性を高くすれば、当たり前ながら直線での安定性は非常に高くなる。しかし、レートが低いと、コーナリング中のロール量が多くなるため、アライメントの最適化が難しくなってしまう。

 そこで出てきたのがスタビライザというデバイスだ。直線走行時において、アスファルト舗装路面の凹凸は左右均等にかかることが多い。これは道路の整地方法にもよるけど、たいていはローラー車1台分の幅で道を慣らして行くから、その幅分の左右凹凸差は非常に少ない。

 そのため、スタビライザで左右方向のレートアップを行っても、乗り心地に与える影響は少なくて済む。ゼロではないが、問題になるほどではないことが多い。

 スタビライザというデバイスは、左右の「ロール」に対して効果があるが、前後の「ピッチ」には影響を及ぼさないため、前後に長い乗用車においては、効果的なデバイスになる。



 今度は逆に、乗り心地を無視して、バネレートをアップすることを考える。

 バネレートアップは、前後左右、どの方向であっても荷重移動に対するストローク量が減るため、エネルギーの損失が少なくなる。ダンパーは基本的にストロークした分を抑えれば、それを熱として変換して与えられたエネルギーを放出する。つまり車の運動自体を熱エネルギーにして捨てているのである。

 言うなれば、ダンパーが多くストロークして減衰が強い場合、ブレーキと同じで速度を殺して熱に変換して捨ててしまっているのと同じになってしまう。

 そのため、レートをアップすると、乗り心地が悪くなっても熱になって消えていくエネルギーは少なくなるわけだ。結果、効率の良い走行が可能になる。


 特に駆動軸に対してのレートアップは、直線加速においてはロス分が少なくなるので、わずかながら加速が良くなるという現実がある。

 しかし、駆動輪が前後へのGを作り出すという状況を考えれば、駆動輪へ極端に負荷が掛かるようなセッティングでは、タイヤの負荷が過大になることで、グリップを発生しなくなってしまう。これでは意味が無い。


 そこで、バネレートをアップしたセッティングの場合は、横Gにしか影響の出ない「スタビ」で調整することが可能になる。本来の目的とは少し用途が異なるが、スタビの特性を考えれば前後のロール量補正を行うことで、前後タイヤ負荷のバランスをコントロールできるようになるわけだ。


 スタビの無いFRを考えよう。
 コーナリング中に加速すると、どうしてもリアはロール荷重+加速荷重でタイヤ摩擦が飽和してしまう。
 しかし、それに対してリアのレートを下げてしまうと、直線加速でロスが大きくなってしまう。
 それならば、リアのレートを上げた状態で、フロントのロール荷重を増やせばいいことになるため、フロントのスタビを強くして、リアのスタビを弱くすれば、横Gに対する負荷荷重は均一だが、直線加速時の荷重はリア寄りにしてロスを少なくすることが出来る、ということになる。

 こういうバランスを補正するのに、スタビは有効なのである。



 こういうことを書くと難しく感じるかもしれないが、一番手っ取り早い判断方法は、サーキット走行でのタイヤ減り量だろう。

 自分の運転に対して、タイヤの減っているのがフロントなのかリアなのかで、スタビの強弱を考えればいいだけだ。

 たとえばフロントが減るのであれば、フロント寄りの荷重が載っていることになる。リアが減らないのだから、リアのスタビを強くすればリアタイヤへの仕事量も増える。

 リアが減って行くのであれば、必然的にフロントのスタビを強くしていけば良い。単にそれだけのことだ。


 もし均一に減る状況でタイムが遅くなったとするなら、それはドライビングスタイルが「アンダー寄り」なのか、「オーバー寄り」なのかの証明になる。

 元々フロントタイヤが減っていてニュートラル特性で均一にした時にタイムが遅くなる人は、アンダー寄りの運転をする人だろう。別にアンダー寄りが悪いわけじゃないし、損しているわけでもない。こういう人は、アンダー寄りのセッティングで前タイヤを大きくしていくと、タイムアップしやすい。

 逆に元々リアタイヤが減っていて、ニュートラル特性とした時にタイムが遅くなる人は、オーバー寄りの運転をしていた人だ。こういう人はFRのリアに太いタイヤを履かせて走らせると、案外タイムアップしやすい。


 ニュートラル特性でタイムが速い人は、たぶん、本当にドライビングがうまい人ではないだろうか。淡々と自分の進みたいラインに行くために、車の特性を淡々と引き出していく。挙動が乱れたりすることも無く、自分の車はこういう動きをするものなのだと、まるで悟りを開いたかのように運転する。こういうひとが「職業レースドライバー」なのかもしれない。


 こういうのを完全に無視して、4輪すべてに均等な横Gと均等な縦Gを与えたのが、いわゆる電子制御タイプの4WDである。こういう車になると、別に何も考えなくてもベストな走りが出来るし、逆に言うと、セッティングの良し悪しは、ほとんどタイムに影響なく「ドライバーのフィーリングマッチ」になってしまう。タイムは出るけど、面白くは無いだろうなと思うワケで。





 まぁ車にはいろいろあるけど、それらを考慮していくと「運転に何を求めるのか」で、かなり楽しみって変わるんじゃないかなぁ、と改めて感じた。


 車って面白いよね。
ブログ一覧 | セッティング | 日記
Posted at 2011/10/01 12:33:17

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この記事へのコメント

2011/10/02 22:42:41
もっとコスト安くもっと規模が小さければ、もっと面白くなるんですけどねw
コメントへの返答
2011/10/03 21:51:56
自転車ジムカーナぐらいで満足してると、案外丁度いいのかもしれない、とか思う最近。

うちはそんなに金掛けてないから、まぁ、いっか、レベルかな、車は。
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