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JR大分駅を降りると眼前には大きなアーケードやショッピングデパート。

よく見かける駅前の賑やかさだ。

もし出かけることがあるなら駅を出てすぐの左側、提灯のある方へ向かってみよう。

駅舎の並び沿いをポツリポツリと歩いていくと朽ちかけた看板や古い木造の

飲み屋街が見えてくる。建物の裏には大きな木々が用心棒バリにそびえたっているぞ。

アジアン系のお店もあれば、カタカナ名前の夜更けのスナック的なお店も点在。

さて、お目当てはっと。

やっぱりありました！「銭湯」。

昔の駅前、酔い街、花街には質屋、床屋、銭湯と揃っていたものだ。

先日紹介した”モザイクタイル”の建物の正体は実はここだったのです。

残念ながら中には入っていないけれど、入り口から感じられる昭和の香り。

少々派手めなタイルと錆びたドアノブ・・・ぁぁ、風情だわ。

さてさて、銭湯をあとにした僕は手前をのそりと歩く猫についていくことにした。

素泊まりのビジネスホテル脇の路地を通り抜け奥へ行くたびに時代を逆行しているような感覚になる。

ふと見上げると古いアパート。

二階の手すりから浴衣のそでがゆらゆらと。

ううん、もしかしたらそんな時代もあったのかな？なんて錯覚だった。

なんとなく、おしろいの香りがしたのも気のせいだったのかな。


雨雲が覆おう薄暗い空の下。

低いビルの向こう側までの、とてもとても短い時間旅行だった。


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