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2015年02月13日

C63AMGの系譜

C63AMGの系譜
《注意》今回は文章中心の長文ブログです。

世界的なダウンサイジングの潮流は、
ファミリーユースのみならず、
スポーツカーなど趣味性の高い
メーカーや車種にまで及んでいる。




あのSLS AMG(M159)ですら、

過給器付き4リッターのAMG GTに引き継がれることとなり、

予想に違わず6,208ccのM156を積んだ車は、W204のC63AMGが最後になった。

W205 Mercedece AMG C63/C63SではGT同様4リッターのM177に変更される。

常に法定速度を余裕を残して遵守するだけの前提であるなら、

排出CO2が抑えられ、燃費効率の良い、小型のエンジンで全く問題はないだろう。

もっと言ってしまえば、何もガソリンや軽油を使って走る必要すらない。

植物油でも電気でも水素でも、技術開発が可能なら、燃料の種類は問われない。

とにかく静かでクリーンで安全でエコであれば、七難を隠すということなのか。

【1】





翻ってC63はどうだ。

今時の車にしては小振りの車体に 、今時の車にはあり得ない排気量のエンジンを搭載する。

1,800kgの車重をV8ノンターボでありながら487ps/61.2kgのパワーで豪快に走らせる。

その気になればドライ路面でもいとも簡単にホイルスピンを起こすじゃじゃ馬ぶりだ。

サーキット以外にこの車の持てる性能を余さず発揮する場所は見当たらない。

一般人の技量の限界を超えたところに、まだ伸び代を持つ摩訶不思議なカタログモデルだ。

当然開発は運転好きのドライバー目線以外の何物でもない。

エンジン始動サウンドやブリッピング時はレーシングカーなみの瞬間的爆音を奏でる。

4本のマフラーから吐き出される排気音は野太く勇ましい一方、燃費はすこぶる悪い。

基本的に足廻りも固く、決して万人向きではない。加えて目を剥く高額自動車税。

であるにも関わらず、この車に惹かれる理由は何なのか?

自然吸気がもたらすフラットな出力特性?

トルクフルで扱いやすいワイドなパワーバンド?

・・・どちらも正しいが、どちらも真因を突いていない。

【2】





少なくとも自分なりに解釈する理由は、この車の出自、

いわゆる「系譜」に由来すると感じている。

世の中にCクラスの原型が初お目見えしたのは、

1985年のW201 190Eシリーズになる。

それまで大型車=高級車のイメージの強かったMBが世に問うた

小型の「ザ・メルセデス」だった。

高級な車にお乗りですねと問われ、

いやうちは「小ベンツ」ですから、と言えるメーカー初の試み。

しかしその実態は真逆で、

小さいこと=大衆的とは限らない、と主張するのみではなく、

最新のSクラスに搭載された技術を惜しげもなく注ぎ込んだ力作だったのだ。

当時、離れた所から190Eを見れば、Sとの見分けがつき難いとも言われたものだが、

それは外観のみではなく、中身にも意欲的に新技術を織り込み、

安全性などへの取り組みも同時に実現した、

メーカー渾身の小さな「S」だったのである。

【3】





そんな新たなCというカテゴリーを、AMG(コスワース)が更にカスタマイズし、

エンスーに問うたのが190E2.3-16から2.5-16、そしてエボリューション1&2になる。

言わずと知れたC63AMGの源流となるかなり尖った車だ。

同車はドイツツーリングカー選手権のために開発され、

Audi V8やM3と凌ぎを削り、一時代を築いた。

開発に際しては、イタリアナルドにおいて、5万キロという長距離を、

昼夜を問わず平均約250km/hで駆け抜ける、という荒技を強いたと言う。

なお、エボ1&2はホモロゲの関係で全世界で500台が生産され、

日本にはわずか数台が正規輸入された。

今でもごく稀にこの車を見かけるが、

独特のオーラを纏い、難解な曲者らしさを漂わせる。

ある面、W124 E500にも似ているが、

よりレーシーでギミックな雰囲気を発散している。

因みに当時の販売価格はノーマル190Eの2倍と、

相当のマニアでなければ手を出せない設定となっていた。

いずれにしても、ベースとなった190Eの車体が、

いかにオーバースペックで作りこまれたかを如実に表してもいる。

【4】





その後、'93年にCクラスのフルモデルチェンジを受けて、

AMGもW202 C36へと生産移行される。

小さなボディに大排気量を備える基本路線を決定づけることになった。

AMGの手掛けるCクラスは、それ以降V8となり、C43・C55を経て、

W203のC32AMG(このモデルのみV6)、C55AMGに引き継がれてゆく。

【5】





'07年に登場したW204CクラスAMGは、

当時の先行モデル(S/SL/CL/CLS/E/ML/R/CLK)同様、

多少の特性相違はあるが、M156を心臓部に収めていた。

他のモデルが次々とダウンサイジング&マルチターボ化する中で、

SLRマクラーレンの実質的な後継車であるSLSとC63AMGだけが、

M156(SLS=M159)を頑なに守り続けた。

つまりこの2車種だけが、孤高の独自路線を歩み続けたことになる。

【6】





こうしたトレンドを踏まえれば、

初期のW204が相当に固い足廻りでよりスパルタンだったということも、

車種の起源を色濃く反映した、確信犯的な味付けだったのだろうと容易に想像できる。

'11年に後期型にシフトされた際、

内外装に加え乗心地もブラッシュアップされたことによって、以降、

使い方を誤らなければファミリーユースにも耐え得る顔を持つことになった訳だが、

この点も、M156という技術の結晶を守るために、

常識への迎合を表明するスケープゴートとして、

メーカーが用意した巧妙なシナリオだったのかも知れない、とさえ思えてくる。

【7】





W205においては、エンジン形式のみならず、

「Mercedes AMG C63(S)」と名称も変更になるが、

エボリューションに注ぎ込まれた獰猛なサーキットの息吹は、

今後もAMG Cに連綿と受け継がれてゆくだろう。

流れる時代に逆らうかの如く、

最後のM156を積むC63AMGの熱い鼓動を、自分はまだ感じていたい。

【8】





※EOS 7D MarkⅡ SIGMA APO MACRO 150㎜ F2.8 EX DG OS HSM


(了)
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Posted at 2015/02/13 22:25:49

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