2016年5月8日(日)。
天気が良かったが風が強かった。
花撮りを諦め怒涛の愛車撮影に変更。
近場のGas Museumに出かけた。
今回はモノクローム専用のカメラでC63を撮った。
【1】
もともとC63のボディ色がダイヤモンドホワイトで、
パーツ類もカーボンまたは黒で統一されているため、
そう大きな違和感はないだろうと思っていた。
【2】
しかし想像と実践には大きな隔たりがあることを
今更ながら実感した。
【3】
テール周りやキャリパーは鮮やかな赤だし、
やはり周囲の景色の様々な色味が活かせない。
【4】
カラーで撮影したものをモノクロで現像することとは
根本的に異なる行為であることを痛感した。
【5】
しかし反面、今では旧型となったW204型の
ある面熟成されたフォルムを切り出すには、
雑味なくストレートな手法になった感覚も残る。
【6】
今一度W204型のCクラスセダンPPをおさらいすると、
全長×全幅×全高=4,710×1,795×1,440
排気量=6,208cc
最高出力=487ps(Normal+30ps)
最大トルク=61.2㎏m
0-100㎞/h加速=4.4sec(Normal-0.1sec)
と、スペックからは小回りのきくコンパクトボディに
大排気量エンジンを搭載していることが分かる。
【7】
そしてコンパクト+ビッグパワーの組み合わせが、
パワフルな走りを予感させることになる。
【8】
実際乗ってみると、MBにありがちな眠さは一切ない。
【9】
しかしこれはC63だからと言うより、完成の域に達した
W204後期型全般に言えることなのかも知れない。
【10】
モードをCに保てば滅多に凶暴な顔を見せることもなく、
街中でも扱い易く乗り易いクルマのひとつだと感じる。
【11】
多少ゴツゴツした乗り味はあるが十分にコンフォートだ。
【12】
モードをSやS+に変えると、動作が一層機敏になり、
発進時や追越加速に溢れるパワーを感じるようになる。
【13】
滑り易い路面での荒いアクセルワークには、
大型の野獣のような野太い咆哮とともに、
尻ふりダンスが見舞われるので注意が必要だ。
【14】
今後このボディサイズにこのようなエンジンを
積んだ車が開発されることはないだろう。
【15】
時代は、排気量を小さくし過給機でパワーを補い、
クリーンな排気とエコな燃料消費率を求めている。
【16】
いやもっと言ってしまえば、高効率バッテリーが開発され、
世のインフラが整えば、燃費という概念自体が陳腐化し、
航続距離のようなものでバリューを測ることになるだろう。
【17】
あるいは今まで想像もしなかった新たな素材を
燃料として無尽蔵に流用できる技術が確立され、
これを半ばタダで使える時代がやって来るのかも知れない。
【18】
そうなればその頃には、自動運転が一般的となり、
人の操作を要す機能は限られたものになっているかも。
【19】
車は最早単なる移動のツールやインフラであって、
趣味性は排除された画一的実用品になってしまうのか。
【20】
これらの近未来からすれば、C63は時代の対極にある車だ。
【21】
税制面でも世間の見る目も厳しくなり風当りは増すだろう。
【22】
何だか少しタバコを取り巻く環境に似てなくもない。
【23】
しかし今はまだ、車という機械に命の火を入れ、
規律の中で彼らを猛々しくも淑やかにも、
行動させることが出来るのは、僕らオーナー以外にない。
【24】
そう、車はパートナーだからこそ、
それをしっかり調教すべきは、メーカーでも
ディーラーでもなくユーザー自身の役割だと思う。
【25】
大切なパートナーが、決して暴走などせぬよう、
『躾けの利いたじゃじゃ馬』を目指して、
しばらくは孤軍奮闘を続けていこうと思った。
【26】
久しぶりの愛車撮影に際して…。
【27】
※Leica M Monochrome Macro Elmar 90㎜/f4.0+Macro Adaptor
(了)
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C63AMG PP | クルマ
Posted at
2016/05/24 21:31:23