2022年5月15日(日)。
今回も世界史に乗せたバラ画像。
中判のGFX100Sでの撮影分。
レンズはギリ手持ちの250㎜(汗)
イングランドで愛された園芸書「植物誌」を書いたジョン・ジェラードは、
バラについて「わがイングランド王家の誉れであり、紋章であるがゆえに、
花の王者としての位置を占める価値がある」と語っている。
最初に自らの紋章としてバラを使ったのは、ヘンリー3世の王妃エリアノル。
彼女はバラの産地プロヴァンス出身で、白バラを紋章としていた。
のちに王位継承を巡って、白バラのヨーク家と赤バラのランカスター家は対立し、
両家の派閥を巻き込んで、バラ戦争と呼ばれる凄惨な内戦を引き起こしてしまう。
この争いは30年に渡り続いたのだが、ランカスター家のヘンリー・テューダーが
ヘンリー7世として即位、ヨーク家のエリザベスと結婚することで争いは終結する。
そしてヘンリー7世が開いたテューダー朝は、対立した両家の紋章である赤バラと
白バラを組み合わせた「テューダーローズ」を新たな紋章としたのであった。
まるでロミオとジュリエットのハッピーエンド版だよね(笑)
冷静に見てみると、当時は赤バラと白バラを大きく掲げた対決という訳ではなく、
これらのロマンチックな設定は後世に後付けされたところが大きいよう。
なんにせよバラと王家の結びつきはイギリスの歴史に深く刻まれた。
このような経緯から、赤と白の混じったバラは「王家統一の象徴であり、
宮廷の平和を表すもの」とされ、バラ自体がイングランドの国花になったわけだ。
ちなみに“ヨーク&ランカスター”と名付けられたバラは今でも栽培されている。
我が国は、菊か・・・。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
つづく・・・。
FUJIFILM GFX100S FUJINON GF250㎜ F4 R LM OIS WR
(了)
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Posted at
2022/06/06 22:00:18