染井吉野は既にすっかり
散ってしまった4月の第2日曜日。
公園の紅枝垂れが一際鮮やかに
その存在を示していた。
桜といえば染井吉野が一般的だが、他にも様々な種類があって、
それぞれが魅力的な個性を備えている。
今回は枝垂れ桜のうち、①八重紅枝垂れ と ②紅枝垂れ の2種を掲載する。
① 八重紅枝垂れ
【1】
仙台市が積極的に普及に努めたとされており、現に同市圏内に多くの樹がある。
そのため「遠藤桜」「仙台八重枝垂れ」「仙台小桜」などとも呼ばれる。
有名なところでいえば、平安神宮の神苑でライトアップされる桜は、
この八重紅枝垂れであり、関西方面では「平安紅枝垂れ」と呼ばれている。
夜空に妖艶に浮かび、水面にその姿を映す様は、人々の心を捉えて離さない。
谷崎潤一郎や川端康成の小説にも登場するあまりにメジャーな存在だ。
染井吉野に遅れて開花し、満開に近づくにつれ紅色を淡く変えてゆく。
【2】
この樹は小ぶりながら元気に花を開き、陽の光を全身で楽しむかのように咲いていた。
【3】
それはまるで花かんざしを見るようだった。
【4】
② 紅枝垂れ
【5】
紅枝垂れの代表は、三春の滝桜だ。
大きく枝を伸ばした姿は、美しく神々しい。
あのような幽玄の雰囲気はないものの、愛らしさを振りまく小ぶりな樹があった。
【6】
既に満開時期を過ぎており、多少花付きに隙間を生じさせてもいたが、
根元に植えられた菜の花とのコラボレーションが春らしい柔らかさを醸していた。
【7】
この素敵な共演に目を細め、立ち止まって笑顔を向ける人たちが多かった。
【8】
まさに麗らかな卯月の1日、心に残る春風景のひとつかも知れない。
【9】
<番外編>
大島桜
有名な大島の巨木は、ほぼ花を落としてしまっていた。
強い香りも今はもうない。
限られた枝に残った花を、たった1枚のみカメラに収めた。
【10】
関東の桜も最終盤を迎え、祭りのあとの一抹の寂しさを感じ始めている。
※EOS 5D MarkⅢ EF100-400㎜ F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
(了)
Posted at 2015/04/16 22:16:41 |
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