ふるさと

ふるさとは遠きにありて思ふもの・・・

室生犀星も石川県出身。私は埼玉生まれの埼玉育ちだけど、親が共稼ぎだったので、子供の頃はばあちゃんのいる石川県に預けられたりしていました。いわゆる「おばあちゃんっ子」で、加賀は埼玉と共に私の「ふるさと」なんです。
埼玉の実家周辺でも、私が子供の頃は森や沼があってクワガタとかザリガニがとれたけど、今では住宅地になってしまいました。でも、ばあちゃんちは、ほとんど昔のまま。
そりゃあ近所の家が今風に建て直したり、遠いけどコンビニができたり、家の裏の川が濁ったりはしたけれど、バッタやとんぼ、カナブン、かぶとむしにヘビも健在です。滞在中に京都の親戚の子が遊びに来て、近くの川で沢ガニを捕まえてきた時には「負けたー」と悔しくなりました。
娘は、虫が苦手だったけれど、別の地元の親戚の子にかぶとむしとクワガタが闘うのを見せてもらい、｢触ってみ、恐くないけ｣と言われると、恐る恐るかぶとむしの背中を触っていました。そして最後には後ろの角をつかみ、自分で持ち上げて「ほらぁ」と私に見せられるようになりました。子供同士の交流と娘の眼の輝きは、何物にも換えがたいおみやげになりました。

私は、一応転勤族なので三重県にも住んでいました。でもそれは、長女が生まれる前。またいずれ全国のどこか自然が豊かな地域に住むかもしれません。子供の為には、その方が良いかなと思う今日この頃です。