ミニ・リマスタード」ついに試乗 デイビッド・ブラウン渾身の作品、1,400万円の価値あるか
どこから見ても親しみ深いオリジナルミニだが、各部がリファインされ、モダンなテイストで仕上げられている。
発表するや、たちまち数千件もの真剣な問い合わせが寄せられたのだ。生産計画を上積みすることになりそうだ。
このモンテカルロ仕様は最上級モデルであり、非常に目を引くラスカスレッドとアイスホワイトでペイントされたボディに、パワーアップしたエンジンを搭載。25台限定での生産が予定されている。
なお、エントリーモデルはクラシックと銘打たれ、価格は£75,000(1,066万円)からの設定だ。
ベースとなるミニのリマスタリングには1400時間を要する。ベースとは言うものの、キャリーオーバーされるのはリビルトされたエンジンとトランスミッション、そして車体番号のみ。
それ以外はボディシェルを含め、すべて新規コンポーネンツを用いる。このボディは各部にブレースを追加してオリジナルより剛性を高めているだけでなく、特徴的なガターやパネルの継ぎ目も形状変更や削除が施され、スタイリングがクリーンナップされている。
キャビンは高品質のレザーを多用し、専用設計のダッシュボードは、滑り止めの切削加工が施されたエアコンスイッチなど、ディテールまで凝った造り込みがなされている。
そう、エアコンは標準装備で、パイオニアのインフォテインメントシステム/ナビゲーションシステムはApple CarPlayやAndroid Autoも備える。
シートは快適性とサポート性を高めた形状で、トランク内側は革張りされている。DBAの手により、オリジナルミニは小さな高級車に生まれ変わっている。
シャシーは快適性を、エンジンはピーキーなパワーより低回転域でのトルクを重視してチューニングされている。とはいえ「当然ながら、それでも楽しんでもらえると思いますよ」とブラウンは自信を見せる。
ドライビングポジションは相変わらず、ちょっとばかりしっくりこない。シートを下げ、脚を伸ばして快適に座ろうとすればステアリングホイールはいささか遠く、それならばと脚を曲げて前寄りに座れば、今度は近すぎてしまう。どちらも理想のポジションには程遠いが、乗っていればじきに馴れるだろう。
リビルトされた4気筒の排気量は1330ccで、最高出力は95ps/6100rpm、最大トルクは12.0kg-m/4000rpm。
4速MTを介して前輪を駆動するが、シフトゲートはタイトで、変速は気持ちよく決まる。エンジンはパワフルで心地よく、個性に満ちているが、5000rpmを超えると苦しそうな感触になってくる。
直線加速は熱狂するには程遠いが、たった750kgの車重が利いて、0-97km/hは10.6秒をマーク。市街地で先を急ぐ程度であれば十分すぎるパンチと速さで、カントリーロードを突っ走るのにも不満はない。
ステアリングはノンアシスト。機敏でダルさはなく、直線を走っていても驚くほどのダイレクトさを感じ取れる。ステアリングホイールを軽く動かすだけで、鼻先は素早く向きを変えるのだ。
Posted at 2017/11/24 04:07:27 | |
トラックバック(0) | 日記