walkmanその後

前回ｍwalkmanのデジタル出力ケーブルを改造して、本体の充電ができるようにしたのですが、
ちょっと見直しをしました。

ケーブルではUSBハブに電源供給する小型の昇圧DCDCが入っていますが、前回はこれを残した改造でした。DCDCは3.5MHzで動いているようで、そのノイズが悪さをしている気がしたので取り除くことにしました。

■やったこと
　EN付のリニアレギュレータを外付けして、DCDCを殺して直接ハブに電源供給します。

■確認
　電源の違いによる効果が確認したかったので、基板上に載っている12MHzのクリスタルの波形で比較してみました（プローブのグランドが適当だったので、実際のジッタはもう少し少ないはず）
　・改造前（DCDC）
　　クリスタルの波形が定期的に大きく乱れます。1nsecのスケールで収まらないジッタが出ます。めちゃ汚い。

　・改造後（リニアレギュレータ）
　　ジッタが100psec程度まで改善しました。


やはりスイッチング電源は悪さをしますね。
実際、音の方もSNが改善して、クリアになりました。

USBの受け側のDDCでは、USB→PCMに変換しているので、変換後のクロックにノイズが影響することは確実で、これを対策したのだから改善するのも当たり前です。


さて、この件でちょっと考えたのですが、USBケーブルで音が変わるというのはノイズレベルの違いがひとつの要因ではないかな。データラインは差動信号ですが、ちょっと平衡が崩れるとノーマルモードノイズに化けます。品質のよいUSBケーブルは差動信号を正確に伝送してくれるでしょうから、結果ノイズが減って音が良くなると。

USBアイソレータも考えてるけど、機器同士のGNDがちゃんとしてたらあまり効果ないかな。あと電源そのものがノイジーだとこれも意味がない。アイソレートしてかつFPGAとかで信号をたたきなおしているようなのは効果あるかも？でも高い。

うーん、いいUSBケーブルがほしくなってきたけど、これこそ買ってみないと分からない。
値段もとんでもないのがあるし、どうしよう…。