
「亀のひと声」で始まった上場企業役員の報酬開示。
今日のニュースでは「日産自動車のゴーンさんの報酬が8億9000万円!」の話題で持ちきりでしたね。いや~他の高額報酬取りの役員さんとはまさにレベルが違いますね。これにルノーからの報酬も加わるそうですから、一体いくらもらうんだろ?って感じです。
さて他の上場企業はともかく、自動車会社の役員が高額報酬をもらうのはちょっと腑に落ちない部分がありますね。
リーマンショック後の自動車会社の業績が曲りなりにも回復基調になったのは何故でしょう?そう政府主導による減税制度による需要喚起によるものですよね。で、この減税制度の原資はもちろん税金によるものです。以前、公的資金が注入された銀行の役員の高額報酬が批判の的になりましたが、今回のケースもこれに似ている気がします。
もう一つ。その業績回復前には大幅減産をして多くの期間工、契約社員のクビを切ったはずです。そうした人々の痛みを全く理解していないんですね。社内のモチベーション低下、世間一般からの評判なんて考えないのでしょうか。
自分の会社の業績がどうして回復したのかを分析をしないで、数字を稼いだのは自分の手柄であるとして、もらえるものはもらうという姿勢。まさにゴーンさんのやりたい放題です。
さて日産の看板車種「マーチ」。今度の新型はタイ工場製で、日本市場へは逆輸入の形を取るそうです。日産に限らず、いろんな企業がコストが安い東南アジアへ進出しています。企業に課される高い法人税率を嫌って、というのが理由の一つと言われています。で、最近では「法人税を下げて企業のコスト競争力を高めて日本に留まってもらい、国内の雇用確保につなげよう。法人税下げた分は消費税で埋め合わせしよう」的な議論が起こっています。この考え方はわからなくもないですが、企業の競争力を高めても、経営者がその分ごっそり報酬を持っていってしまったら意味ないですよね。このあたりの規制も議論する必要があるのではないかな~。
今回の報酬がもらいすぎではないか、との問いに対しゴーンさんは「他のグローバル企業のCEOの報酬より低い」とお答えになったそうな。改めて日産は「外資系」の会社なんだな~と感じてしまいました。
Posted at 2010/06/24 00:43:55 | |
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