担当営業さんのご好意で12ヶ月点検の代車でGVFが我が家にやってきました。
いつの間にか車名から「インプレッサ」が外れてしまい、かつてのグレード名が車名に
なってしまいました。
GH/GE系との差別化を図りたかったのかもしれませんが、「WRX STI」という車名は
果たして浸透するのか?個人的には違和感ありありです。
200キロほど走ってみましたので、拙い内容ではありますが、ちょっとインプレなどを
まとめてみたいと思います。
2年前まで乗っていた先代モデルの鷹目の非STIなWRX(GDA)との比較が中心に
なるかもしれませんが、宜しかったら最後までお付き合いください。
WRX STI A-LINE(GVF) プレミアムパッケージ
【デザイン】
モータースポーツでの優位性を考えると5ドアに軍配が上がるのでしょうが、WRXといえば
4ドアでしょうというファンも多かったと思います。
皮肉にもWRCからの撤退により4ドア版が企画されたのかもしれませんが、結果として
4ドアの登場で購買層が広がったような気がします。
あの地味なアネシスがここまでマッチョになるとは、このクルマをデザインした人には
感服です。
個人的な見解では今新車で買えるスバル車の中では一番好きなデザインだったりします。
地味なアネシスも嫌いじゃないですけどね(笑)
A-LINEにはいわゆる「デカっ羽」の設定はありませんが,、ライトのガラスとCピラーの処理が
先々代レガシィB4(BE系)に通じるものがあり、リアを綺麗に見せるなら羽無しでも良いかな
なんて気がします。
インタークーラーのバルジが先代のGD系と比べると小さくなりましたが、それでも十分
厳ついフロントマスクではないでしょうか。
煽ってなくても前のクルマが進路を譲るのは先代と同様です(爆)
【内装】
今回借りたクルマはオプションのプレミアムパッケージ付ですので、シートがタン革に
なります。
やんちゃなインプとタン革というミスマッチな組み合わせにも思えなくないですが、
実際は4割の方がタン革を選択するそうです。
質感に関しては、元々が戦うクルマですので多くを語ってはいけません(笑)
150万円のクルマがベースであるという泣き所ではありますが、ドアトリムやエアコンパネル
周囲に塗装を施し、何とか質感を上げようと努力の跡が見受けられます。
メカニズムにお金がかかった分、内装はどうしてもベース車と共通にならざるを得ないのは
分からなくもないですが、ヘタしたら乗りだし400万円のクルマですので、もう少し頑張って
ほしいところです。
質感という意味ではGD系からはあまり進化していませんが、収納が増えて使い勝手は
良くなっています。
タコメーターが真ん中にあるのは歴代モデルからの伝統ですね。
あと「イカシート」についてもGD系より固めになり、長時間座っても疲れなくなりました。
ホールド性も上がったような気がしますが、本気で走られる方はフルバケへの交換が
必須になるかと。
【走り】
このクルマの最大の売りですので、本当文句一つありません。
強いて言えば、GD系や初期のGRBに比べて軽快感が希薄に感じられました。
これはGC8から丸目のGDBに変わったときも同じように感じたので、車重に因るものだと
思いますが、もう100キロ、いや50キロでもダイエットすると印象が変わるかもしれません。
車重の軽かったGC8のヒラヒラ感が何だか懐かしく思えました。
GD系以降はパワーでもっていくという感が強く、特にこのモデルではそのあたりが
強調されています。
2.5リッターということもあり、どの回転域からも怒涛の加速を楽しむことができます。
絶対的なパワーは2リッターモデルの方がありますが、こちらはトルクで進むといった
感じでしょうか?
個人的には250馬力程度で十分な気がしますが・・・
インプレッサに乗っていたとき、何が一番好きだったかというと、ハンドリングであり
おとなしいGDAでもことハンドリングに関しては十分楽しむことができました。
クスコの車高調を組んでからは更に磨きがかかり、調子に乗ってヒヤッとする場面も
ありましたが、自分の中ではインプレッサ=ハンドリングマシンという構図が
出来上がっています。
GVFについてもそのあたりはきちんと継承されており、本当良く曲がる車だと
感心しました。
ワィンディングもそうですが、首都高等の高速コーナーも躊躇無く踏んでいけます。
GD系と比べると挙動が安定してますね。
まさにコーナーを舐めるといった感じです。
ノーマルの足回りでも、GDA+クスコの車高調(ZERO-2R)の組み合わせより
限界が高そうです。
その代わりとして、低中速では微振動が収まらず、タン革シートでもショックを
吸収することができませんでした。
自分はこの手の乗り心地に慣れてますので、むしろ懐かしく感じましたが、
同乗者には不評でありました。
ブレーキは非ブレンボタイプでしたが、こちらでも特に不満はありませんでした。
ただ、将来的に手を入れることを考えたら無理してでもブレンボを選んだ方が
賢明かもしれません。あとから買うより新車で付けたほうが圧倒的に安いですからね。
ミッションはエクシーガと同じ5速ATではありますが、ロックアップの制御が異なり、
変速がスムーズでかつ、ダイレクト感が伝わってきます。
更なる速さを求めるとなるとツインクラッチには適いませんが、重量級セダンのように
ちょっと踏んだだけで暴力的な加速をするのもこのミッションの醍醐味だと思います。
まあ、これがこのクルマのキャラに合うかは些か疑問ではありますが。。
【燃費】
200キロのうち、高速を3分の1、市街地(都内の渋滞含む)を3分の1、郊外を3分の1ほど
走りましたが、思っていたよりも低燃費でした。
体感的にはエクシーガより0.5Km~1.0Km/Lほど劣るといった感じでしょうか。
2.5リッターの300馬力のAT車にしては上出来だと思いますよ。
SI-DRIVEですが、基本はインテリジェントモードで、あとは気分に応じてSとS#を
使い分けていました。
【まとめ】
先代モデルから比べるとサイズを含め車格が上がった印象を受けましたが、
しかしインプレッサの伝統であるキレの良いハンドリング性能は最新モデルでも
きちんと引き継がれています。
世の中、エコカーだけでは面白くない、楽しいクルマに理屈は不要、そんなことを
再認識させてくれるクルマです。
ハンドルを握っている間はずっと笑みがこぼれっぱなしで、嫁さんに何度も
「欲しいなぁ~」とつぶやいておりました。
年末に大金を掴んだら買い替えかなぁ(爆)