モーターショー期間中でありますが、昨日第34回2013-2014 日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考結果が発表され、今回は「
VW GOLF」が受賞しました。
34回の歴史の中で、いわゆる「外車」がイヤーカーに選ばれたのは今回が初。
因みに歴代イヤーカーは以下の通りです。
第1回(1980-1981) ファミリア3ドアハッチバック(東洋工業)
第2回(1981-1982) ソアラ(トヨタ自動車)
第3回(1982-1983) カペラ/テルスター(東洋工業)
第4回(1983-1984) シビック/バラード(本田技研工業)
第5回(1984-1985) MR2(トヨタ自動車)
第6回(1985-1986) アコード/ビガー(本田技研工業)
第7回(1986-1987) パルサー・エクサ/ラングレー/リベルタ・ビラ(日産自動車)
第8回(1987-1988) ギャラン(三菱自動車工業)
第9回(1988-1989) シルビア(日産自動車)
第10回(1989-1990) セルシオ(トヨタ自動車)
東洋工業という車名が懐かしいです。バブルへGOな80年代、特に後半は輝かしいクルマ
ばかり。ギャランやシルビアは他の大賞も受賞していたと思います。
当時のTVのCMや雑誌の広告などで受賞を大々的に宣伝していました。
この中で現存している車名が3台(アコード、シビック、ギャラン)だけというのは寂しい限りです。
シビックは国内では売っていないですし・・・
続いては90年代。
第11回(1990-1991) ディアマンテ(三菱自動車工業)
特別賞 エスティマ(トヨタ自動車)
第12回(1991-1992) シビック/シビック・フェリオ(本田技研工業)
特別賞 パジェロ(三菱自動車工業)
第13回(1992-1993) マーチ(日産自動車)
特別賞 ビッグホーン(いすゞ自動車)
第14回(1993-1994) アコード(本田技研工業)
特別賞 スープラ(トヨタ自動車)
第15回(1994-1995) FTO(三菱自動車工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
メルセデス・ベンツ C200(ダイムラー・クライスラー日本)
特別賞 オデッセイ(本田技研工業)
第16回(1995-1996) シビック/シビック・フェリオ(本田技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
MGF(ローバー・ジャパン)
特別賞 テラノ(日産自動車)
第17回(1996-1997) ギャラン/レグナム(三菱自動車工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
メルセデス・ベンツSLK(ダイムラー・クライスラー日本)
特別賞 デミオ(マツダ)
第18回(1997-1998) プリウス(トヨタ自動車)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
ルノー・メガーヌ(ルノー・ジャポン)
特別賞 ビークロス(いすゞ自動車)
第19回(1998-1999) アルテッツァ(トヨタ自動車)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
メルセデス・ベンツAクラス(ダイムラークライスラー日本)
特別賞 ホンダZ(本田技研工業)
第20回(1999-2000) ヴィッツ/プラッツ/ファンカーゴ(トヨタ自動車)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
ローバー 75(ローバー・ジャパン)
特別賞 S2000(本田技研工業)
今まではイヤーカーの1台のみの選考でしたが、90年代から特別賞や輸入車だけの括りの「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」といった副賞が設けられるようになりました。
ノミネート車の増加に伴い、1台に絞り切れなくなったという背景があったのでしょうか。
90年代といえばパジェロに始まったSUVブーム。世相を反映してか、当時はRVと呼ばれていたクルマ達が特別賞を受賞しております。ビッグホーンは結構好きだったなぁ...
三菱がこの頃はまだ勢いづいております。
第13回のK11マーチは自分の最初の愛車だったということもあり、この受賞をよく覚えています。
本家ヨーロッパでも受賞して、たしか日本車初だったかと。
90年代後半からはいわゆるエコカーが注目を集めるようになりました。そしてスポーツ系の車種の衰退が始まり、アルテッツァやS2000など最後の輝きだったかもしれません。
そして2000年代。
第21回(2000-2001) シビック/シビック・フェリオ/ストリーム(本田技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
メルセデスベンツCクラス(ダイムラークライスラー日本)
特別賞 インプレッサ(富士重工業)
第22回(2001-2002) フィット(本田技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
アルファ147(フィアット・オート・ジャパン)
特別賞 エスティマ・ハイブリッド(トヨタ自動車)
第23回(2002-2003) アコード/アコードワゴン(本田技研工業)
特別賞-Most Fun フェアレディZ(日産自動車)
特別賞-Best Value 該当なし
特別賞-Most Advanced Technology BMW7シリーズ(ビー・エム・ダブリュー)
第24回(2003-2004) レガシィ(富士重工業)
特別賞-Most Fun RX-8(マツダ)
特別賞-Best Value ティアナ(日産自動車)
特別賞-Most Advanced Technology ジャガーXJ(ジャガー・ジャパン)
第25回(2004-2005) レジェンド(本田技研工業)
特別賞-Most Fun BMW1シリーズ(BMWジャパン)
特別賞-Best Value ベリーサ(マツダ)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
フォルクスワーゲン ゴルフ/ゴルフトゥーラン(フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン)
第26回(2005-2006) マツダロードスター(マツダ)
特別賞-Most Fun スイフト(スズキ)
特別賞-Most Advanced Technology シビック/シビックハイブリッド(本田技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
BMW3シリーズ(ビー・エム・ダブリュー)
第27回(2006-2007) レクサスLS460(トヨタ)
特別賞-Most Fun TTクーペ(アウディジャパン)
特別賞-Best Value ストリーム(本田技研工業)
特別賞-Most Advanced Technology i(三菱自動車工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
C6(シトロエン・ジャポン)
第28回(2007-2008) フィット(本田技研工業)
特別賞-Most Fun ランサーエボリューションX(三菱自動車工業)
特別賞-Best Value ミラ(ダイハツ工業)
特別賞-Most Advanced Technology
ゴルフGT TSI/ゴルフトゥーラン/ゴルフヴァリアント(フォルクスワーゲングループジャパン)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
メルセデス・ベンツCクラスセダン(メルセデス・ベンツ日本)
第29回(2008-2009) トヨタiQ(トヨタ自動車)
特別賞 日産GT-R(日産自動車)
特別賞 スバルエクシーガ(富士重工業)
特別賞 ホンダフリード(本田技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
シトロエンC5(プジョー・シトロエン・ジャポン)
第30回(2009-2010) トヨタプリウス(トヨタ自動車)
特別賞 ミツビシi-MiEV(三菱自動車工業)
特別賞 ニッサンフェアレディZ(日産自動車)
特別賞 スバルレガシィシリーズ(富士重工業)
特別賞 ホンダフィット(本田技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
フォルクスワーゲン ゴルフ(フォルクスワーゲングループジャパン)
80年代はイヤーカー1車種のみの選考だったのが副賞を合わせると4~5車種に増えています。
主催者(実行委員)の自動車雑誌の衰退が一気に進み、80年代と比べると賞そのものの威厳が無くなり始めました。クルマの内容ではなく、広報のロビー活動が受賞につながるという噂をよく聞くようになったのもこの頃だったかと。
受賞したからといって必ずしも売れるとは限らず、むしろ受賞したら売れなくなるというジンクスも聞かれるぐらいでした。そういえばiQの時は発表と発売に時間差があり、発売前に受賞という前代未聞なイヤーカーになったのを覚えております。
我がエクシーガも特別賞をいただいておりました。
最後に2010年代
第31回(2010-2011) ホンダCR-Z(ホンダ技研工業)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
フォルクスワーゲン ポロ(フォルクスワーゲングループジャパン)
実行委員会特別賞 プジョーRCZ(プジョー・シトロエン・ジャポン)
第32回(2011-2012) ニッサンリーフ(日産自動車)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
メルセデス ・ベンツ Cクラス(セダン/ステーションワゴン)(メルセデス ・ベンツ日本)
実行委員会特別賞 マツダ デミオ スカイアクティブ(マツダ)
第33回(2012-2013) マツダCX-5(マツダ)
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー
BMW 3シリーズ(セダン/ツーリング)(ビー・エム・ダブリュー)
実行委員会特別賞 トヨタ86/スバルBRZ(トヨタ自動車/富士重工業)
第34回(2013-2014) フォルクスワーゲンゴルフ(フォルクスワーゲングループジャパン)
特別賞 ダイハツムーブフロントシートリフト(ダイハツ工業)
イノベーション部門賞 ミツビシアウトランダーPHEV(三菱自動車工業)
エモーショナル部門賞 マツダアテンザ(マツダ)
スモールモビリティ部門賞 スズキスペーシア/マツダフレアワゴン(スズキ/マツダ)
ハイブリッド、EV、ディーゼル、ダウンサイジングターボとエコカーのトレンド=受賞車となっております。今回の部門賞の「エモーショナル部門賞」って一体どういう意味なんだろう?
イヤーカーの受賞回数をメーカー別にまとめてみました。
トヨタ・・・9回
日産・・・4回
ホンダ・・・11回
マツダ(東洋工業)・・・4回
三菱・・・4回
スバル・・・1回
VW・・・1回
ホンダがダントツです。今回フィットが受賞すれば歴代モデル全て達成だったのですが、広報が方針を変更したのかもしれません(爆)
今やメーカー(広報)と選考委員の諸先生方の間でしか盛り上がらないように見える日本カー・オブ・ザ・イヤーですが、かつての輝きを取り戻すためにも、自分なりに考えてみました。
①特別賞の廃止。イヤーカー1台のみとする。
特別賞がここまで増えると、受賞を逃したメーカーへの配慮にしか見えません。公明正大な評価にするためにも1台のみが絶対良いと思います。
②選考委員を選挙する
実行委員に名を連ねている自動車雑誌内で読者投票という形で選考委員を選ぶ。
③読者投票枠を設ける
自動車雑誌内で読者が直接イヤーカーを選考し、選考委員票とは別に取りまとめる。
なんて書きながら、そもそもイヤーカーを選ぶ意味などあるのでしょうか・・・
それにしてもコピペとはいえ、34回分まとめるのは大変でした(^^ゞ