今日発売の新型スカイラインには
“4輪アクティブステア”
がついている。
今後に期待したい、走りの日産(復活の狼煙!?)の技術の目玉のひとつ。
ちなみに、今度の4輪アクティブステアのリヤは同位相のみに動かすものらしい。
(フーガの「リヤ・アクテイブ・ステア」R34以前の「ハイキャス」は後輪にだけ作用。しかし同位相と逆位相にも切れる。)
☆写真の右上がステアリングのところに付いたモーターの断面。
これで切り増し、切り戻しをするらしい。(レクサスのアクテイブ・スタビとも同じような機構か。)
☆右下がRAS。モーター式のパワーシリンダですな。
フーガ以前・R34スカイラインまでは「ハイキャス」と言っていたが、一番最初にハイキャスが搭載されたR31に乗ったときには、後輪が右左に動いてるのが凄く良く解って面白かったし、鋭すぎて恐い思いもあった。(違和感があるとした評論家の方々もいたようですが)
当時、FMラジオのニュースで初めてこのハイキャスの技術を知ったとき、
「オー!ついにコーナリング時に人間がやる仕事の“逆ハン”と同じことを車が自動的にやってくれるのか~!凄い技術だよ櫻井さ~ん!!」
と叫んだものでした。
一番印象に残ってるハイキャスはR33だった。
この車はR32の直進性の良さを更に上回っていたことにハイキャスが貢献していたのは明らか。
ホントに良く動くのが解ったものだった。(初期のものは油圧制御だったがこの頃には電動になっていたはず。)
高速の直進時、外乱(横風・道路の不整部)に対して、(運転者である自分が)修正しようとする前にハイキャス・システムが器用に後輪を動かして直進をどこまでも保とうとする感覚には頼もしささえ感じたものだった。
この修正のす速さに挑戦しようとして身を構え、ハイキャスよりも先に修正しようとしたが、神経を研ぎ澄まして修正蛇を当てても、いつもすでにハイキャスの素早く的確な仕事の後で、絶対かなわなかったし無駄な努力に終わった記憶がある。(^_^;
反対に、このハイキャスに身を任せてハンドルを持つ手の力を抜けば、相当高いスピード域で路面が悪くても、天候が悪くても矢のような直進性が得られたものだった。
そして、その直進性の良さからR33は「直線番長」かと思いきや、一端高速域でその重いステアリングを切っていくと、これまた「コーナリングの為に生まれた車か」と思えるほど安定して、曲線レールの上をトレースするかのような速いコーナリングをこなすのでした。
勿論、フーガのRASも大いに働いてくれているはずなのですが、フーガのRASが自然に効かせてくれるので働いてるのが良くわからないのに対して、以前のは動いてるの本当に良くわかりました。
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『新型スカイラインには、世界初の4輪アクティブステアが設定された。これは、ステアリング操作に対する、前後タイヤの切れ角を、車速に応じて自動調整。低中速では思い通りの、高速では安定して滑らかで、無駄のないステアリング特性を実現したもの。なお、パワーステアリングは油圧式を採用している。
アクティブステアリングは、フロントのステアリングシャフト同軸上に、モーターを内臓。モーター本体は、ステアリングと一体で回る出力軸を電気的に回し、ステアリング操作に対する切り増し、切り戻しを行う。リヤは、操舵用のアクチュエーターをサスペンションメンバーに取り付け、同位相方向のみに作用する。低速(10~40km/h)では、後輪操舵はなく、少ないステアリング操作でも前輪は大きくタイヤが切れるので、取り回しが楽になる。
中速(40~80km/h)域では、少ないステアリング操作で、前輪が大きく切れ、さらに後輪が同じ方向へ切れるため、安定して思った方向にキビキビ曲がる。高速(80km/h以上)では、速度が上がるにつれステアリング操作に対する前輪タイヤの切れ角が抑えられるが、後輪は前輪と同じ方向へ切れるため、レーンチェンジなどでも挙動に遅れが発生せず、安定して走行できる。』
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フーガのタイプを選ぶにあたっては、私にとって、このRASが付いてるっというのが
350GTスポーツパッケージの一番のアドバンテージでした。
今度の4輪ASはステアリング操作に対して、前輪を切り増し、切り戻しをするという。
これはBMW・レクサスですでにやっている技術だが、日産の凄いのは
RASと組みあわせたことだと思う。
考えると、BMWのインプレッションで良く聞くのは「慣れるまではステアリングの操作に対して前輪が切れすぎて恐い傾向がある」というものがある。
が、日産の場合は、コーナリング時、前輪切り増し方向(ある意味不安定方向の動作)に対して、それと同時に今度はRASが後輪を同相に動かす(車を安定方向に制御する)ので、高いコーナリング性能に加えて
安心感・安定感が得られるのだ。(たぶん!)
これは、他社のアクティブステアに対して、凄いアドバンテージ・
“日産の良心”だと思う。
このような、日産のこれまでの技術の蓄積に対して敬意を払いたいと思うし、大事にして頂きたい技術だと思う。
と同時に思うのは宣伝の人はもっとこの技術を
広く宣伝していいと思うのだ!!
今度のはエンジンの進化にも期待するところですが、この4輪アクティブステア(長くて言いにくい名前(^_^;)も新型スカイラインで早く試してみたいものですね~。
Posted at 2006/11/20 23:00:52 | |
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ニッサン | 日記