作業途中のシリンダーヘッドですが新品ヘッドが届きました。
ヘッドだけで20万弱、消耗部品を入れるといくらになることやら。
僕なら・・・、同じことしてますね、きっと(笑)

新品のヘッドなんか久々に見ました。
今の整備業界の流れでいけば中古エンジンを載せることが多いのですが
ランクルのエンジンに関しては中古エンジンが見つかっても高いですし
見つからないことのほうが多いです。

せっかくなので少しくらいは手を加えることにしました。
まずはポートの段付修正作業から。
僕はバルブシートリングとヘッド本体の段差が大嫌いなんです。

あいかわらずのトヨタの排気側ポートの造りの悪さ。
4200ccのディーゼルエンジンということもあるのでしょうが
僕の乗っていたレビンの4AGでも似たようなものでしたね。
現在のはもう少しマシになっているのでしょうか?
おっさん整備士なので最近のナウいエンジンはわからんのです。

バルブも新品に交換するので摺り合わせ作業は必須ですね。
タコ棒使って手で叩くのも風情があって嫌いではないのですが
ここは20世紀の秘密道具の一つ
「バルブフラッパ~~~」
を使いましょう。楽ですから。

そして吸気側バルブですがこちらは傘の部分に磨きを入れます。
NAですと吸気効率の話になるのですが
このエンジンはターボ化されているのであまり関係のないところなんですけどね。

卓上ボール盤で回しながらひたすらペーパーをかけます。

するとこうなります。左が加工前で右が加工後。
ターボは吸気バルブの傘の部分にスラッジが乗ってしまって
スムーズに吸気出来なくなっているエンジンが多いので
極力スラッジが乗らないようにとの願いを込めて鏡面気味加工です。
ヘッドにいろいろと手を加えるのが一番手っ取り早く
エンジンの性格を変える方法ですが
今回のはチューニングではなく
エンジンの性能をなるべく長く保つための加工です。
知り合いが乗るはずのランクルですし、
ただのシリンダーヘッド交換じゃつまんないですからね。
じゃあ、そういうことで。
Posted at 2012/12/11 21:44:44 | |
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