昨年から持ち越してしまったランクル77のシリンダーヘッド交換作業ですが
持ち越してしまったのには理由があるんです。
すべて組み付けエンジン始動までこぎつけたものの
謎のエンジンオイル漏れが発覚しました。
それもけっこうポタポタと。
そんなわけで一度組みあがったシリンダーヘッドの一部分をまた分解し
原因の追究になりました。

昨年の12月30日に一発始動したので喜んだんですがね。
まさか別のトラブルが出るとは。
何十基かに一基くらいはこうゆうエンジンがあるんですよねぇ。

オイル漏れの原因はカムシャフトオイルシールでした。
でも不思議なことにもれていたのはカムシールの外周部分。
なんの理由かカムシールのはめこみ部分が緩くなっています。
というわけでシリンダーヘッドのフロントカバーも交換です。
ところが新品のフロントカバーが年明けに届いて交換してみると
今度はカムシールの内縁部分からオイル漏れです。
カムシールの不良を疑ってみたものの
どうもカムシャフト自体のオイルシール接触部分に
若干の磨耗があるようなないような。
なのでカムシールの新品を用意して少し手を加えて取り付けたところ
オイル漏れは止まりました。
25年の整備士生活の中で初めてのことでした。
やれやれ。

一応は組みあがったので次はエンジンの冷却系統の洗浄に入ります。
オーバーヒートを繰り返していたエンジンなのでウォータージャケット内は
サビや汚れでこの通り。
水を入れて点検とシール類の初期アタリを付けるために
数十分かけておくとこのように泥水のような色になります。

そういう時はこれ、冷却系等の洗浄剤です。
でも効くかどうかはよくわかりません(笑)
気休めみたいなものでしょうか。
僕が自分の車の冷却水交換をするときは基本的に夏で
水道水を入れて2~3日走ってから抜いて
また水道水を入れて同じくらい走ってから抜いて
最後に新しい冷却水を入れるという方法ですので
こういうものは使わないんですよね。
でもその方法は水道水を入れるので冬期間は
水が凍ってラジエターが割れたりしてしまうので
今回は使えないので洗浄剤で洗浄することにしました。
「下積厳禁」と書いてありますが
こういう作業は地道な下積みを経験しているほうが
よさそうですけどね。
冷却系統の洗浄と各部のチェックが終われば
やっと納車できそうです。
じゃあ、そういうことで。
Posted at 2013/01/08 18:04:36 | |
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