先週はほぼ毎日のように夕立ちがあり、クルマが結構汚れてしまっていたので、
今日は早朝から洗車をするつもりでしたが、天気予報を見たら午前中から雨の予報・・・
案の定、午前9時頃から雨が降り出しました。
今は既に止んでいますが、はっきりしない天気なので、今日の洗車はお預けかな。
ツアラーもジュークもしっかりと水をはじいています。
今日は、先日ジュークのコーティング・メンテナンスに行ったときに、コーティング屋さんから
色々と話を伺ったので、その話でも書こうかと思います。
このコーティング屋さん、私より若干若いくらいの年齢で、あまり商売っ気がありません。
もともと、ある自動車メーカーの塗装ラインにいたらしく、塗装については詳しいです。
いろいろと本音を話してくれるので信頼できます。
Q ガラスコーティングの種類ってたくさんありますけど、どう違うものなんでしょうか?
A 確かに沢山種類はありますけど、元を遡れば、3種類くらいのものを各メーカーが色々
弄り回して作っているのが現状ですね。
Q ガラスコーティングの皮膜ってどのくらいの厚みなんですか?
A そもそも、皮膜が存在するんでしょうかね。(笑)
(おいおいコーティング屋さんがそんなこと言っちゃっていいの?(笑))
おそらく、0.数ミクロンです。手で塗ってほとんど拭き取っちゃいますからそんなものです。
メーカーによっては5〜10ミクロンの膜厚を謳ったガラスコーティングが有りますけど、
そんなに厚く塗ったら、ムラになっちゃうし、ひび割れしますよ。
イメージとして、薄目のサランラップの厚みが10ミクロン程度です。
Q 例えば、手塗りではなくてスプレーで吹付けのガラスコーティングってありますよね。
クォー○とか、そういうのでキレイに厚みのあるガラスコーティングは実現出来ないんですか?
A スプレーでやってるのは一種のパフォーマンスみたいなものです。
スプレーで吹き付けるにはかなりコーティング剤を希釈する必要があるので、大部分は希釈剤
でしょうね。数回吹き付けてもそれほどの厚みにはならないと思います。
もし、そういう施工方法のメーカーがコーティング剤をウチの店に売りに来ても、採用しませんね。
Q 膜厚計で計測したりしてますけど、ああいうのってあてになるものですか?
A まあ、あれも一種のパフォーマンスです。(笑)そもそも、クルマの塗装自体に部分よって
数ミクロンの誤差はありますから、あまりあてになりません。(笑)
Q コーティングの硬度もメーカーによっては9Hとか謳ってるじゃものがありますけど、
どうなんでしょうか?
A コーティングの硬度はベースの塗装に依存します。ベースになるクルマの塗装は
大体4Hくらいです。塗装も気温によって伸縮するので、硬いガラスコーティングを塗ったとしても
ヒビの原因にしかなりません。
Q そもそも、ベースとなるクルマの塗装ってどのくらいの厚みなんでしょうか?
A 今の車はコストダウンの影響で塗装が薄くなっています。100ミクロンから150ミクロンくらい
ですね。ちなみに、コピー用紙1枚が100ミクロンくらいです。
この100ミクロンに下地、塗料、クリアとのっているわけです。
だいたい、クリアの厚みが30〜50ミクロン程度です。そのうち、磨ける範囲としては、
20ミクロンくらいです。
1回のメンテナンス(研磨)で1〜2ミクロンは削ってしまいます。
洗車でできるヘアスクラッチが大体1〜2ミクロンです。
一応、Espressoさんがジュークに5年のるのであれば、せめてその間はキレイに乗れるよう
大体今回はこのくらいなら削ってもいいかなと考えて磨いています。
(私の妻は最低10年はジュークに乗るつもりなので、その間キレイに維持できるよう
頼んでおきました。)
たまに、お客さんで「キズがなくなるまで磨いて」っていう人がいますけど、
うちではそのようなお客さんはお断りしていますね。
磨けないことはないんですけど、そこまでキズの研磨を追っていくと、
クリア層を突き抜けてしまう事があるし、下地まで行ってしまう可能性がある。
たとえ今回キレイに出来たとしても、次はもう磨く余地がないわけですから。
Q 業者によって、磨きの腕ってちがうものでしょうか?
A まあ、人間のやることですから・・・
ディーラーやガソリンスタンドの研磨技術は考えものですが、それなりの店を構えたところなら
問題ないと思いますけどね。
ただ、いくらガラスコーティングをしてあるからといって、日常のメンテナンス(洗車)を怠っては
ダメですよ。(笑) 結局は、オーナーさんの手入れの仕方によりますね。
クルマを見ればわかりますよ。オーナーさんがどれだけクルマを大事にしているかが。
洗車が雑な人は本当に傷だらけですよ。その点、このジュークはキレイに維持してあると
思います。
というわけで、目に見えない皮膜という怪しいモノを扱っているこの業界、かなり誇大広告も
ありそうです。
結局のところ、どんなガラスコーティングでもやっぱり日々の手入れが一番大事であると
いうことのようです。
こういう、商売云々ではなく本音で話してくれるお店は信頼できますね。
ジュークはこのコーティング屋さんにずっとお世話になる予定です。