
ヒューズの接触面に関して、少し考察してみましょう。
前にも書いたとおり、接触面積が大きければ大きいほど電気抵抗は小さくなります。ヒューズの接触面積はどのくらいなのでしょうか。
バッテリーボックス内にあるヒューズは、片側が平型でヒューズを挟み込むようになっています。もう片方は、爪型で、ヒューズの端子を削ってでも接触させるような形となっています。このような形になっているのは、振動などでヒューズが外れたりしないようにするためと考えられます。そのくらい強引にヒューズをつなぎ止めているわけですね。
ばらしたわけではないので予想になりますが、この平型の方の接触面積は、2mm x 4mmが2面あるので、16mm
2と考えられます。爪型のほうは、8mm x 1mmが2面あるので、これも16mm
2はあると考えられます。ケーブルの太さに置き換えると、双方とも16mm
2ですから、16sq(5AWG)と言い換えられます。最大で50A程度の電流が取れると思いますが、マージンを取って、25A位で設計されていると思います。
室内の方はどうかといえば、ヒュ-ズの両端子とも平型で、接触面積は、2mm x 3mmが2面あるので、12mm
2と考えられます。同じように置き換えると、12sq(7AWG)位になります。最大の電流は、30Aくらいですからマージンを取って、15A位で設計されていると思われます。エンジンルームに比べれば熱変動が少ないので、もうちょっと上、20A位に設計になっているかもしれません。
このようにみると意外とヒューズの接触面積は大きく、ケーブルに直すと太いケーブルを使っているのと同等の性能があるということが分かると思います。アーシング等でもケーブルの断面積より丸型端子の接触面積が小さいというものを時々見かけるのですが、これではケーブルが太い事に意味がありません。
接触面積を減らすには、
半田付けしてしまうのが一番なのですが、ヒューズはそういうわけには行きませんし、ボディに対してもそのようなことは出来ません。ましてや、アルミには半田はくっつきませんから、エンジンに半田付けも出来ません。いや、出来たとしても、しないほうが良いです。半田は、約180度であっという間に液体に戻ってしまいますから。
電気は、電気が流れる材料同士がつながっていれば良いというものではなく、電気の通る道をちゃんと作ってあげないとだめなんですね。
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ヒューズの話 | 日記
Posted at
2005/06/17 12:46:38