父親からの依頼で、1年程納屋にぶん投げておいたバルケッタを引っ張り出してきた。父親から
「またバルケッタに乗りたくなった」
と言われた時は内心とても嬉しかった。術後の経過も順調で、体力も徐々に回復して、体調も良くなってきた証拠である。車好きの父親には2CVは良薬だったようだ。
バルケッタはとりあえず最低限の整備をして車検を取った。フィーリング的にはまたまだ未完成であるし、温間時にエンジンがかかりにくいという不具合があるが、現在は予算も無いので、来年から受給される父親の年金をあてにすることにした(笑)
試運転を兼ねて、日曜日の早朝にいつものダムプチミーに行ってきた。一応、車趣味お休み中の身なので、あくまでも父親からの依頼というわけで・・・
久しぶりにバルケッタに乗ったが、とてもいい車だった。プントなどの既存車種の寄せ集め部品で作られたバルケッタであるが、イタリア人は楽しい車を作る才能に長けていると思った。
そしてこの時一番感じたのがスロットルコントロールについてである。バルケッタは電制スロットルではなく、アクセルペダルとスロットルがメカニカルに連結されている。そのためスロットルレスポンスがリニアである。最近の車の電制スロットルはイマイチ好きになれない。オートマチックならあまり気にならないが、マニュアルだとスロットルレスポンスの悪さが如実に感じられる。バルケッタでシフトチェンジを繰り返しながら走るの楽しいが、電制スロットルのイプシロンだと、自分の右足の感覚とスロットルがどうもリンクしないことが多い。中吹かしやヒール&トゥーを失敗して、自分の運転がとても下手になったような感覚に陥るのだ。そうなると、電制スロットルとコンベンショナルなMTの組み合わせはミスマッチなのでは?と思ってしまう。実際、現代のスーパーカーはMTの設定が無い車も数多い。伝達効率に優れるツインクラッチの方が、性能でも燃費でもMTより上であることが多くなってきた。
そんなこんな考えながら、アニエッリ総司令が目覚める前に帰宅して、父親にかくかくしかじか話したら
「お前も年取ったな!」
と言われた。
父曰く、車に関して昔は良かった的な話が頻繁に出るようになるのはオヤジ化しているの証拠なのだそうだ。そして小さいオープン2シーターが好みになってくると完全にオッサンで、もうすぐハゲてくるそうだ。そういえば1989年に父親がユーノスロードスターを買った時、ハゲ始めていた。

Posted at 2014/10/01 23:42:01 | |
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フィアットバルケッタ | クルマ