
シェルの商用車用オイルにリムラシリーズがあります。
その中でも
R6シリーズはGTLがベースオイルなので高性能オイル。
海外では似たようなシリーズにロテラがあります。
ロテラは商用ディーゼルとバイク兼用だったりして面白い。
リムラR6シリーズは3つ種類があります。
5W-30のLME-J
10W-40のLM-J
10W-40のLM
いずれもベースオイルはGTLで純然たる化学合成油です。
Jが末尾に付く2品番は日本向け製品で適合規格がDH-2のみです。
LMはDH-2以外にACEA: E7, E6やキャタピラー、カミンズ、MBやボルボまでアメリカから欧州まで商用ディーゼルに適合するオールマイティ。
Mobil Delvac1がライバル。
どのオイルもロングドレインですが、ACEA A3/B4のようなDPF非搭載車向けと比べると塩基価は低いです。(過塩素酸法 ASTM D2896)
日本向け10W-40LM-Jは少し低くて9.7
塩基価が低い分、硫酸灰分も少し低くてDH-2下限の0.9%です。
5W-30のLME-Jも10W-40のLM-Jとほぼ同じ塩基価と硫酸灰分なのでこの二つはDI添加剤が共通なのでしょう。(下の2025年の方)
LM無印より塩基価が低いので添加剤でコストダウンしているようです。
欧州アプルーバルまで考慮してない添加剤にしたのでしょう。
代わりに硫酸灰分が低いのでDPF詰まりを気にする国産車はこっちを使ってね、って感じかな?
LME-Jの5W-30は今年こっそりマイナーチェンジしていました。
昨年までのオイルはDH-2F適合品で今年はDH-2適合品ですね。
DH-2FはDH-2より燃費性能に優れるオイルですが敢えてDH-2に切り替えたようです。
上の性状比較は2018年と2025年のPDS抜粋ですが、40℃動粘度も100℃動粘度も上がっています。
粘度指数も170→156とかなり下がっています。
密度が変わっていないのでベースオイルはGTLのままのようですが、ベースオイルの粘度を上げてでNoackを減らしたかったのでしょうか?
100℃動粘度は10前後のままベースオイル粘度を上げたのでポリマー添加量を減らせた。
Noackを抑えることで酸価を抑えることも出来そうです。
ならば塩基価も上げなくてもいい。
ベースオイルがGTLだからそもそもの酸価は低いはずなので燃料希釈でオイルに混ざった軽油の不純物による影響の方が大きそうですけど。
Noackが抑えられれば煤も減るしDPF再生間隔も伸びるから多少高粘度化してもDPF再生回数が減ればトータルの燃費はむしろ上がります。
なのでDH-2F規格を蹴って敢えてDH-2に適合させた感じですね。
やたら粘度指数を上げて低粘度化するエ〇オスとは真逆の手法。
カタログ値より実践結果を重視する感じですね。素晴らしい。
個人的に試してみたかったのは2018年仕様のLME-J 5W-30ですが、2018年仕様は硫酸灰分が1%で高いです。
ACEA C5(硫酸灰分≦0.8%)のボルボで使うにはちょっと高い。
まあ、ガソリン用のSP規格品を入れてるやつが何言ってるんだって感じですケドw
0W-20指定のボルボに5W-30は硬いので少し低粘度な2018年モノが欲しかったと言うこともあります。
2025年仕様は硫酸灰分が0.9%なのでこちらも悪く無いです。
ボルボはこの後ATF交換が控えていますが乗用車用ATFを入れない予定です。
なのでエンジンオイルも商用向け使ってみたいなぁ?と気の迷いで購入を考えてます。
まだ2018年仕様のLME-Jもありそうだしメルカリとかで安い方を買うかもしれませんw
Posted at 2025/11/12 13:38:46 | |
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