![[MPV・ターボ] 試乗記&雑感(その1・接客編) [MPV・ターボ] 試乗記&雑感(その1・接客編)](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/carlife/images/UserDiary/1890382/p1m.jpg?ct=362b71df936d)
BGレガシィの乗り換え候補として、
マツダの新型MPV(ターボ)に試乗してきたので、
その様子を 5回に分けて報告する。
まずは(その1・接客編)である。
◎参考;過去の試乗記
ランエボ・ワゴン試乗記 →
こちら。
現在の愛車・BGレガシィ(GT-B、ターボMT)は、今年の7月で登録から丸10年が経過する。丸10年を間近に控えてなお、走行性能に大きな不満は無いが、現代のクルマに較べると、さすがに燃費や排ガス、静粛性、快適性などの性能が水準以下となってしまったように思う。今年の7月には5回目の車検を迎える (つまりは出費が見込まれる) こともあり、以前から注目していたマツダの MPV について、実車に触れてみることにした。
5月某日、知人(私を含めて5人)を乗せて、都内のマツダディーラーに出向く。
あらかじめ新聞折り込みチラシを持参して場所を確認しておいたのだが、あいにく その日は
雨 が降っていた。が、「雨の日は試乗に向かない」 と決めつけるのは
早計 だ。なぜなら、雨滴がルーフに降り落ちるときの室内透過音や濡れた路面を走行する際のタイヤノイズ、あるいは実際のワイパーの払拭具合など、
晴れた日には確認できないこともチェックできる からだ。雨の日に確認できないことは、別の晴れた日に改めて試乗すれば良いだけのことである。
BGレガシィでマツダの某ディーラーに乗りつける。が、この営業所は比較的店舗の規模が小さいようで、入り口のお客様駐車スペースが たった1台ぶんしかなかった。恐らくこれは仮置き場で、あとから係員がカーリフトで2階に上げるか、あるいは整備工場横のスペースにでも移動させるのだろう。それにしても、他のお客様のクルマの入出庫とタイミングが重なると、入り口付近が非常に混雑することになり、お客様同士 (あるいは誘導係員同士) での接触事故の心配も出てしまうと思う。その点で、のっけから少々不安を覚えてしまった。
ところがスタッフの対応は丁寧だった。駐車スペースにレガシィを入れるとすぐに、店内から男女二人のスタッフが出迎えに来た。私(運転席)のすぐ脇に立ち、しかし、私がドアを開けるまでは ずっ~と控えたままの姿勢を取っていた。・・・まぁ、これはランエボ・ワゴンを試乗しに行ったときの三菱での対応も同様であったから、別段特記するような対応ではないのだが。
ただ、あくまで私見だが 「他メーカーの低年式車(←レガシィのことね)」 に乗ってスバル以外のディーラーに乗りつけると、「新規購入見込み客」 として
丁寧な対応を受ける ことになるような気がする(※後述1)。もしも年式の新しい GDA インプレッサで来店していたなら、単なる 「冷やかし客」 として対応されることになったかどうかは不明である。
おもむろにドアを開けると、2人そろって 「いらっしゃいませ。」 の声がけがあった。実は私自身は、来店直後からセールスマンにピタッと張り付けられるとむしろ不快に思う (用があるなら自分から声をかけるし、声をかけるまでは黙って泳がせてほしい) 方であるが、このときは なぜか不快には思わなかった。店舗の立地条件の悪さをカバーしようと努力する姿勢が感じられたからかもしれない。
私はまず、
◎MPV のカタログが欲しいこと。
◎MPV の試乗車があれば試乗したいこと。
◎レガシィの査定をして欲しいこと。
◎MPV の見積もりを出して欲しいこと。
を伝えたところ、すぐにショウルームへと案内された。が、案内されるや否や 「
まず先にアンケートに記入して欲しい」 と言われてしまった。商談用のテーブル席に案内するより先に、来客にアンケートを書かせるのか・・・。私は少々面喰らってしまった。手荷物も持っていたから、まず席に置いて落ち着きたかったのだけどな。まぁ、私は素直にその場でアンケートには答えておいたのだが、書き終わるまでの間、他の仲間たちはどうなっているのだろう? ラインナップに いわゆるミニバンを擁するマツダでは、仲間や家族連れで来店するお客様も多いだろうから、まずはお客様全員をテーブルに着かせるなどの対応をしたうえで、時間のあるときにアンケートをお願いする方が
マイナスイメージを与えない のではないだろうか。
さて、アンケートの記入を終えて商談テーブルに着くと、先ほどの女性スタッフと男性スタッフがともに名刺を渡してきた。対応していただくことになる男性スタッフばかりでなく、同席した女性スタッフ(新卒者、補佐係)からも名刺をいただくとは思わなかった。男女2名で接客するスタイルは、どうやらこのディーラーの方針らしい(※後述2)。
するとすかさず、カウンターの奥から別の女性スタッフがメニューを持ってきた。え?何のメニューかって?飲み物のメニューです。今どきのディーラーでは、喫茶店よろしく 「お客様、お飲み物は何にいたしましょうか?」 と尋ねるのが基本スタイルとなっているようだ。そういえば、ダイハツの 「カフェ・プロジェクト」 でも、一流ホテルの高級クッキーや菓子専門店のチョコレートなどを来客に無料配布して、女性のリピーター客を増やそうとしていたな。
ただオレに言わせれば、そのような接客スタイルを ”当たり前” だと
勘違い するような横柄な (自己中心的な) 顧客が増えてしまうことの無いように祈るだけだ。本業の自動車販売やアフターサービス
以外 に力を注ぎ過ぎると、期待に反し、今度は相対的に客層のレベルが下がってしまうのではないかと、余計な心配をする私であった。(^^;)
話が少々それたが、結論的なことを言うと、マツダディーラーでの対応は非常に丁寧なものであった。ただ、初めての訪問なのに 「
今この場で決めてください」 とか 「(今月末に予定されている
レガシィのマイナーチェンジを見ないで)
MPV にしませんか」 とか、あるいは 「(見積書作成の際、まだ
支払い総額が提示されていないのに)
ボーナス月の返済額をいくらに決めます?」 などと先走った会話を展開するのにはマイッタ。確かにスタッフの意識は高いが、そのせいで対応が
先走って空回り しているような場面が多々あった。その点では、新卒の女性スタッフの方が 「まだまだ勉強しなければならないことが多いです」 と素直で好印象だった。
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(※後述1) : 「他メーカー製 低年式車」 の来客には丁寧な対応
私に対応していただいた男性スタッフの肩書きは 「営業課 主任」 であり、商談の途中からは、何と営業所の
店長さん 自らが挨拶に出てきて、私に名刺を渡してきた。前回の三菱の場合といい、今回のマツダの場合といい、やはり他メーカーの低年式車で乗り付けて査定&試乗の申し出をすると、VIP 対応(?)になるようだ。ちなみに男性スタッフが奥のカウンターに引っ込んだタイミングで、女性スタッフに こっそりと次の質問を聞いてみた(以下、「ス」 は女性スタッフの意)。
私 ; 「どのような お客様に どのようなスタッフが対応するのか、営業所内では
何か基準でもあるのでしょうか? あるいは単に、お客様が来店したとき、
たまたま手が空いているスタッフが(偶然的に)対応するのでしょうか?」
ス ; 「私は新人で分からないのですが、店長クラスになると、お客様が来店された瞬間に
そのお客様の雰囲気が読み取れて、”
このお客様にはこのスタッフを充てる
のが良い” などと指示できるようなんです。乗っているクルマだけでなく、その人の
歩き方や総合的な雰囲気から、どういうタイプのお客様かが分かるので、それに
見合ったスタッフを配するようです。もちろん、たまたま手が空いているスタッフが
対応させていただくこともありますけど。」
・・・
果たしてオレは一体、どのようなタイプの顧客に見積もられたのだろうか??
(※後述2) : 男女2名で接客するスタイル
男性客には女性スタッフが、女性客には男性スタッフが中心となって対応しているようだ。そして私の場合のように、男女二人のスタッフがペアになって対応する場合も多いという。男性客に女性スタッフを配する理由は、商談の途中で男性スタッフが(店長への決済確認などのため)席を外した際、テーブルに残った女性スタッフが世間話をして場を和ませることができるかららしい。同様な理由で、家族連れのお客様が来店した際、夫が商談に夢中になっている間にも、別の男性スタッフが (横で退屈している) 妻や子供の話相手をするのだという。異性スタッフと話をしているうちに、契約のハンコを押してしまう例が多いのだろうか?
[MPV・ターボ] 試乗記&雑感(その2・走行性) に続く。