ついにマイジョンを井尻プロ指揮下で走らせる日がやってきた。
朝8時半にジムカーナ場に集合だよ。ボクにとっての朝は13時くらいだから、
こんなに早くから行動するために早く寝るどころか徹夜したぜ。
朽ち果てた表彰台・・全体的にレトロなジムカーナ場。
でも同乗走行がOKだから教えてもらうには最適なんだ。
受付を済ませるよ。このコースの紙は1年に1回しかくれないんだって。単なるプリントなのに。
管理人のおっちゃんに「失くすなよ小僧」って言われたわ。初めての経験にボクぶるぶる。
ゼッケンをマイジョンに張るよ。
井尻プロがなにやらマイジョンに張り付ける。ロガーだね。
会場は1台の86さんしかいなかった。
目の前ですっごいダイナミックな走行を披露してくれたよ。かっこよかったなぁ。
ほどなくして86さんは撤収。事実上、ボクらの貸し切りとなった。
井尻プロ自作のカメラステー。なるほどこれでボクの雄姿が撮られるんだな。
まずコースを覚えるよ。選択したのは一番簡単そうなAコースだ。
簡単とは言っても、これ一瞬で覚えられる人おらんやろ。
井尻プロのフル装備。めっちゃかっけえぇぇぇぇー!
レーシングスーツってこんなかっこいいのかぁ!
ボクのださいパンツ、ウィンドブレーカーと、王者の風格のレーシングスーツ。
いやちょっと差がありすぎやで。
しかしプロレーサーと一対一で、かつ完全貸し切り状態の会場。
あらやだ、なんて私贅沢なの。
なんでジムカーナ場なのかって?
ボクがいきなりサーキットなんて走れるわけないやろ!
ここで基礎を思いっきり学ぶのさ!なんせボクはステアリングさえ上手に動かせないんだからな。
まず午前の部、初走行だよ。井尻プロからビシバシ指示が飛ぶよ。
最初は全然走れなかったけど、徐々に慣れてきた。
とりあえずまともに走れるようになったタイムを見てみると、
井尻プロ:56秒
マイジョン:1分07秒
ほら、ボク走りがどれだけクソ走りか分かるでしょ。
ステア操作にテンパって、オーディオスイッチ押しちゃうじゃん。
途中から音楽ガンガンでガチ走りになったよ。
なんやかんや、こうして午前の部は終了。
ブレーキローターからは焼けた匂い。新品状態に近かったタイヤは、
一瞬でササクレ状態に。こんなになるんだねえクルマって。
なんか極限状態までマイジョンを使えたってとこに満足感を感じるよ。
井尻プロと休憩。
ド田舎のお世辞にも的な御飯処だったけど、
ガチ走り後のご飯がこ、こんなにもうまいなんて。
ロガーデータを見直すよ。ライン取りとか、ブレーキングポイントとかを教えてくれる。
動画も公開したいところなんだけど、あまりにもレーシングスーツとウインドブレーカーに差が
ありすぎて、公開処刑になること間違いナシだからやめとくよ。
あぁ、ボクもレーシングスーツ着れる日くるんかなぁ。
午前のベストは1分00秒。最初に比べて7秒縮められたよ。
この時点で井尻プロの想定外だったらしく、褒めてもらえたよ。
センスあるってな!
今まで首都高で走ってて、外に膨らむことをアンダーステアって言うもんかと思ってたけど、
実際のアンダーってのを知ったよ。ほんとに曲がらなくなって制御不能に陥り、
滑りまくったあげくパイロンをいくつもなぎ倒したよ。いやスゴイ経験。
だってステアリング切ってるのに、マイジョン何事もなかったかのように
目の前のパイロンに向かって突っ込んでくんやで。びびったよ。
あんなん公道で発生したら、終わりやん。
午後の部開始だよ。次はオーバーステアを体感しようということで、
空気圧を2.7から4kまで上げた。
この朽ち果てたコンプレッサー。こうみえて正常動作。なんかいろいろこの会場すごい。
とはいえマイジョン、想定以上に後輪が食いつき、オーバーにはならず。
キャンバー切ったからかなー。
その後もボクは貸し切りをいいことに走りまくった。
ジョンとボクは走るごとに一体感を増していく。
ステアリング動作、荷重移動、ライン取り、いろんな要素に気を配れるようになってきた。
とにかく井尻プロ走りを完コピするために。そこに神経を集中した。
ゴールラインを超えてもノーリアクションだった井尻プロからは、
グーが頻発するようになってきたよ。
夕方に差し掛かり、ガソリンも尽きてきた。
結局朝からずーっと走りっぱなしだ。井尻プロに同乗してもらっては走りを見直し、
要所要所指示をうけ、それの訂正のためまた走りまくる。
そして最後は、井尻プロとガチタイムアタック走行。
最終的に井尻プロ:55秒台、
マイジョン:58秒台
ということで午前の部からボクは更に2秒縮められた結果となった。
目標は井尻プロと1秒差まで近づくこと。それを持ってサーキットデビューということだ。
しかし、井尻プロの走りは異次元の領域だ。
ステアリングを持つ人でマイジョンの挙動があそこまで変わるとはな。
ちょっとこのフリクションサークルを見てくれ。
赤いポイントが井尻プロのだ。ブレーキサークル?のキワに沿っているのが分かる。
ようはタイヤが限界を迎えるか、迎えないかの瀬戸際で走行しているってことだ。
これが速く走るためには重要なポイントだけど、タイヤの極限ギリギリを使いながら
走行し続けるってすっごい難しいよね。もはや神の領域さ。
プロが何を持ってプロなのか、そういうのがよく分かってきた。
サーキット走行においてはこの極限状態で曲がっていくことが求められるんだね。
ボクは(青字)おもいっきりサークルの中央に寄っているから、
これはつまり、タイヤが普通にグリップするところでしか曲がっていないってことだ。
ってことは、これだけジムカーナで走りまくっても、ボクは公道走行の域を出れていないってことだ。
ん、ということは、公道走行はまったくサーキット走行の練習にはなり得ないということか。
だって公道走行でタイヤの極限を使うなんてクレイジーだろ。
ハイグリップタイヤはフリクションサークルが広がるって事になるから、
公道においては安全性が高まれど、タイヤの極限を使うのはより難しいということになる。
だって、相当なスピードでコーナーに進入するしかないもの。事実上不可能だ。
プロが、「速く走るために公道を攻めることが無意味」と言い切る意味がよーくわかった。
しばらくは、あえて低グリップタイヤでも履くかな。
井尻プロと次回の約束をして解散。
大量のブレーキダストを落すために洗車へGO。
さっきまでハード走行をしていたなんて匂わせないくらい、ジョンはピカピカ。
しかし少しのカスタムでジョン、めっちゃ速くなったぜ。
井尻プロもトルクフルなマイジョンをおもしろがってたな。
今まではジョンの持つ能力なんて使ってなかったけど、
今回のジムカーナ練習でジョンがようやくジョンになりつつある。
なんせ井尻プロ走りのジョンは別人のようだったからなぁ。
でも走行してみて思ったけど、ジョン、少し重いかもしれない。このクラスにしては。
FR車のほうが操作が難しいから、上達にはいいんだって。
軽量FRスポーツってなると、
86が最適な解なんだろうけど、なかなか購入に踏み切れない。
何故ならボクは速そうなクルマがあまり好きじゃない。
速そうなクルマで速いってしごく当たり前のことだからね。
なんかこぅー芋っぽいクルマ、ラムバンとかそういう類で鬼速いのが魅力的。
ジョンだって見方によってはブサカワだからね。なのに速いってとこに萌えるだろ。
FRかぁ。FRのホットハッチとか作ってくれよ。
いずれにせよ、今回のハード走行で、
マイジョンのボディから今まで聞いたことない悲鳴を聞いた。
もうちょっとチープで替えの効くクルマを早急に用意したいところだぜ。
やっぱり新型スイスポが欲しい今日この頃!
またレポートするぜぃ!