再渡米まであと20日ほどになってしまった。
クリスマスも年末年始も米国で一人寂しく過ごすことになる。
やはり東京にいると離れるのがツラくなってくるものだ。
渡米してもっともツライことといえばそう、
言葉でもなく、文化の違いでもなく、
すた丼が食べれないことだ。
いや厳密にいえば食べれる。チェーン展開しているからね。
でも味に雲泥の差があるのだ。
これはカリフォルニア産のすた丼だ。
これは24時間フルタイムで提供の神対応、
いつでもあなたのお腹を満たす中央道下り談合坂SAのすた丼だ。
深夜の中央道の追い越し車線を爆走しているアヴェンタを見たらそれはボクだ。
行先は談合坂SAで間違いない。
まさにアヴェンタドールのV12気筒、0-100km3.9秒というスペックは
いかに短時間ですた丼に辿り着けるかというためにある。
さて。別荘を撤退した。もともとあまり使わなかったが、今後さらに使わなくなる。
部屋を作るのは楽だが、撤去は大変。結局業者に全部引き取ってもらった。
結果的に得たものは何もない。しいて言うなら教訓だ。
行動範囲がひどく流動的なボクにとって、一カ所に集中することは避けるべきだった。
流動性の低い物は今後も徹底的に排除して必要な時に必要なものにだけ投資するようにしたい。
リゾート施設が欲しければその期間だけ権利を買うほうがベターだ。
ATC200に乗ったのは1日を数えれるかくらいだ。
アメリカからタイヤも新品で仕入れたのにな。
結局売却となった。
バギーちゃん行かないで!と叫んでいた姿が印象的だった。
一部の家具の運搬にラムバンは大活躍だ。
フルサイズのソファーを詰め込んでも4人フル乗車可能だ。
そしてやはりラムバンは凄まじくかっこよい。
損は大きかったけど、いろいろ処分するとなんだかスッキリした気分だ。
多くを持つ喜びより、必要最低限の持ち物で最大限に効率化できることに意味を感じたい。
ラムバンもアヴェンタドールもG63も、いずれめぐり合う一台に集約してしまいたいものだ。
都内に戻り、仲間のT樹さんと試乗会をした。
テスラ モデルXだ。
このドアが衝撃的。
もはやクルマではない。”デバイス”というほうがしっくりくる。
セダンモデルに試乗し、フル加速を体感した。
ちなみにこのセダン。0-100km3.1秒。アヴェンタより速い。
血液が一瞬後ろに張り付くような強烈な加速だった。
加速力よりもなによりも期待していたのは自動運転だ。
しかし、レーンのトレース程度にとどまり、レベルは”2”。責任は運転者にある。
ナビでセットしたらそこまでほぼ自動運転というのがベストなんだけど、
まぁそれも近い将来には実現されるだろう。
チャージできる設備などインフラ面ではまだ課題があるけど、
モデルXの6人乗り、フラットな床、鬼の加速。これに自動運転が加わるなら
G63でなく、Xを買えばよかったと後悔している。ちなみにXのパフォーマンスモデルは1800万だ。
とはいえ法整備が進めば、メーカーは一気に自動運転車をリリースするはずだ。
何もテスラにこだわる必要はないかもしれぬ。
ちなみに4年落ち4万キロで、45%の価値をテスラ本体が保証している。
4年乗って半額の価値。まぁ悪くないリセールバリューかもしれないが、
2年程度のスパンで乗るのであればもしかすると損失の大きなクルマになる可能性がある。
幾多に及ぶパーツで構成されているエンジン車より、
電気回路とソフトウェアメインで構成された電気自動車は、
クルマと呼ぶよりはデバイスという類。
いつでもデバイスは最新型のみが求められ、型落ちに価値はないのが常だ。
そのためテスラはモデル発表サイクルが長く、車両本体はハードウェアという位置づけにし、
ソフトウェアの更新で最新テクノロジーを提供するというモデルのようだ。
何年も前に買った車両本体でもアップデートすれば最新機能が提供される。
一部の改良で車両ごと買いなおす必要がある現代の構造よりもこれは理にかなっている。
毎年気づかないところに改良を加えて車両本体ごと買いなおしを促すなんて、
よくよく考えればエコなど遠い現実。消費の極みだ。
テスラに試乗した後のG63。
このV8エンジン、ターボという構成がひどく原始的で野蛮にすら感じてしまう。
アクセル開度がダイレクトに伝わり瞬時に100%の力を出すモーターと、
アクセル開度に反応して燃料を吹き、空気を吸い込むエンジンとでは
越えられない壁というものがある。
電気自動車という退屈なイメージから一転、
こんなにもシルキーなくせに強烈な加速で、
クイックなハンドリングならもうエンジンを捨ててもいいかとさえ思う。
もしあなたがアヴェンタドールの魅力はその加速力だと信じているなら
それは間違っている。モーターの加速はそれほど凄まじい。
このモデルX。フロントのドアの開閉も自動だ。
これが最高にクール。スーツなんかでサラっと乗っていたらスマートさ抜群。
これにバレーパーキングが加われば言うことナシなんだが、
実に日本はバレーパーキングがない。
これでもかっていうほどの大排気量のスーパーカーが加速で電気自動車に負ける時代だもの。
スーパーカーの何にアドバンテージがあるかなんてさ、もうド派手なスタイリングのみしかない。
スタイリングが優れているならカッコつけてなんぼ。それにはバレーパーキングは必須。
だってせこせこコインパ探して自力で停めてちゃりんちゃりんお金払って出庫なんてナンセンスだろ。
・・と、いいながらも意外に普段使いをしていたりする。
このくらいならアヴェンタでも積載可能だ。
このとおりちゃんと閉まる。
誰もアンパンマンのストライダーを積んで走っているとは思うまぃ。
固定電話がガラケーに代わり、ガラケーがスマホに変わり、
エンジンはモーターに変わる。
固定電話にこだわる人がいないように、ガラケーを今から買う人がいないように、
エンジン車が時代遅れの産物になる日はそう遠くない。