どうにか撮影出来るようになった、FL35mm。
その過程をザッと紹介してみようと思います。
とは言え長くなるので興味無い方は、スルーして下さいねw
さて、今回の改造を思い立ったきっかけは、Nikkor35mmを入手した事でした。
おそらく40年は前のレンズですが、単焦点の明るいレンズはしっかり写るし、そして35mmが何とも使いやすい長さだったので、
『Canon純正の35mmが使って見たい!』 これが出発点です。
もちろんEFレンズもありますが、
高い! (;´д` )
そこで、安く入手出来そうな、FL,FDからということになりました。
ところが、ここに落とし穴が・・・
古くからのCanonユーザーの方は、ご承知と思いますが、EOSになってからと、それ以前ではレンズマウントが全く異なります。
Nikonのようにマウントの形が同じで、少しの加工又はそのまま等では、取付は出来ません。
それなら、アダプターをと思う所ですが、そこにもう一段落とし穴 ( ̄~ ̄;)
フランジバックと呼ばれる、レンズ取付面~フィルム(センサー)面までの長さの違い。
おかげで、FD→EOS用アダプターはレンズ内臓タイプで無いと、無限遠がでません。
レンズ内臓アダプターは遠慮したいので、最後に残ったのが
『レンズをEOSマウントに改造しちゃえ!』
(ボディをFDマウントに改造する手もあるようですが)
前置きが長くなりましたが、分解してあったFLレンズと、ドナーから頂いたEOSマウントの金具をあれこれ合せてみます。

あちこち検索すると、先ほどのフランジバックが
EOS=44.00mm FD,FL=42.14mm その差=約2mm
FLレンズのマウント面から、約2ミリ引っ込んだ位置にEOSマウントが付けば良いはずです。
物によって異なるようですが、今回のFLレンズのヘリコイド。

3重になっています。
外筒を削って、2ミリ近く凹ませましたが、マウント金物の厚みでチャラ(・・;)

もう少しと、欲を出していると、
問題発生( ̄△ ̄;)
ある程度予測はしていましたが、削り過ぎで反対側が見えてきました。
慌てて秘密兵器投入w

『JBウェルド』肉盛りや切削も出来る強力接着剤。
これを内側から盛って、角部分の肉厚を上げ削り代を確保。
もう一息削れましたが、これ以上マウント部分での短縮は無理と判断し、他の方法に移ります。
次は、レンズユニット全体をボディ側に沈むようにします。
こうすれば、その分マウント部分を短縮したのと同じはずです。
ヘリコイドの画像で、無限遠時には3つが重なり短くなるのですが、

中に内筒の動きを制御するキーがあり、最短時には内筒の底が当たります。
キーを無くせば、内筒が1ミリ位は余分に沈むのですが、

キー無しには出来ないので、薄く削ります。
さらに、

内筒のキーが当たる底部分も削りました。
これで0.5~0.6ミリ位レンズユニットが沈み込むようになりました。
いったん組み立ててみると、レンズユニットが沈んだ為、ピントリングの固定ビスと接触することが発覚( ̄O ̄;)
今度は中筒を削り、ビスも皿ビスに変更して回避に成功。
組み立てて、EOSに付けてみると、何とか3m位まではピントが合いました。
とりあえず、第一段階の改造はここで完了、と言うことにしました。

今回の道具たちです。
現物合せで、ヤスリを使ってごりごり削っては、ノギスで計測、はめ込んでみる の繰り返し。
えらく時間がかかりましたが、どうにか形にすることが出来ました。
試写してみて、自分的には手間かけただけの事はあったかと(*^m^*)
これでも、まだ3~4m位までしかピントが合わないので、もう少し加工をしてもっと遠くまでピントが欲しいですね。
プラスαの加工アイディアもあるので、また実験してみないといけません。
完成型までは、もう少し時間がかかりそうです。
それと、その次はFDレンズもどうでしょうかね、興味が出てきました。
これからも、やりたい事山盛ですw
Posted at 2013/06/17 23:59:08 | |
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