
真夏の陽光の中、去る月曜日の祝日(7/20)に愛車のポルシェ987ケイマンがドナドナされていきました。当日の朝は近所の海まで軽く走ってから、潮風で汚れたウィンドウをきれいに拭いてお別れしました。僕は車やバイクを単に機械としか見ておらず特に感慨は無いのですが、やはり手放す時は少し寂しいものです。
ここまで約70,000kmでの生涯燃費は約10.7km/L(2.7L / 6MT)の好燃費で、どれだけブン回しても故障らしい故障は無く、内装の建て付けの甘さに伴う異音をDIYしたぐらいで、地道な消耗品交換だけで買い物からサーキットまでをソツなくこなしてくれた良い子でした。
手放すと決めてから、6月に複数の買取査定を受けました。少々過走行気味ではありましたが、キチンとメンテして記録簿にも詳細をしっかり付けていたので、査定額はまあ良かったとは思います。業者さんやショップによって、査定の方法は結構違います。写真の業者さんは隅々まで子細に観察するタイプ。元ヤン臭が漂うお調子者キャラでしたが、この蒸し暑さの中ネクタイを締めて頑張ってました(ここの査定額は一番低かったですが)。
売却先を決めてから、7/19(日)にさよならドライブ。自宅車庫に佇む姿もこれで最後です。全幅1810mmですが、自宅マンションのパーキングトレイの規格が古くトレッドが結構ギリギリなので、これ以上大きいクルマは買えまへん。
首都高湾岸線を流して大黒PAまで。日曜の朝なので色んな車種が集まってるかなと思っていたら、時間帯が早過ぎたのかスポーツカー系は殆どいませんでした。やることも無いので(?)、恥ずかし気もなく風吹裕矢ポーズをキメてみます。
大黒PAを出発すると、たまたま目の前にへらり355御一行様が。おそらく殆どキダスペのマフラーに換えているのか、V8の快音を奏でる後ろから987で追いかけます。そのまま湾岸線を楽しくカルガモ走行(かなりのペースではありました^^;
横横道を経て三浦半島の海沿いのオサレなカフェまで。自分の春秋冬は夏のためだけにあるので、海を見ると脊髄反射的に潜りたくなってしまう衝動を抑え切れません。
このカフェは気さくなおねいさんが切り盛りしており、焼きたてのパンケーキとヘルシーなランチが売りとのことで、特に女性にオススメしますよ~!
久里浜港から東京湾フェリーで房総に向かいます。987で初めてフェリーに乗りました。ちょっとうら寂しい久里浜から、ニイニイゼミが賑やかに鳴く対岸の浜金谷に上陸。
売却が決まっている以上、ワインディングを攻めたりはできません。ケガの後遺症で背中も痛み始めたので、相方にドライバーチェンジして館山道を北上します。写真ではえらくスピードが出ているように見えますが、レブカウンターを見てお分かりの通り、ここは車との最後の対話を味わいながら、ゆっくりと流します。思えば987は高速道路では国産ハイパワーミニバンや大排気量セダンにやたら煽られて何度も嫌な思いをしました。個人的には高速道路は殆ど飛ばさないので、もちろん相手にはしませんでしたが。
こうして東京湾をぐるっと一周して帰宅し、987のラストドライブが終了。この酷暑の中、今日も全くノントラブルでした。
翌日、いよいよお別れの日の朝は近所の海まで軽く走ってみます。エンジン、トランスミッションとも絶好調で軽々とレブリミットまで吹け上がります。自分にとって987は、
かつて乗っていたロータス・ヨーロッパやポルシェ930を思い起こさせる軽快さと俊敏さで、本当に素晴らしいクルマでした。
昼過ぎにお迎えのローダーが到着し、バックで積み込まれていきます。この角度からだと、嫌がるクルマを無理矢理連れていくカンジに見えますね。
積載を完了し、譲渡契約を結びます。2.7リッターの6速マニュアル・スポーツクロノパッケージなので、きっと次も走り好きの人の手元に行くことでしょう。
我が家から遠ざかっていく987を見送ります。相方は泣いてしまいそうとのことで立ち会いませんでした。しかし後ろ向きで載せられた姿はクルマがいつまでもこっちを見ているようで、さすがに少し寂しく感じましたね。
冒頭で“車やバイクを単なる機械としか見ていない”って書いたけど、ローダーが写真の先のT字路を曲がって987が見えなくなる瞬間、「さよなら…」って声が聞こえた気がしました。
追記:ローダーに載せようと思った最後の最後に、ブレーキパッド摩耗交換アラートが点きました。最後にクルマがスネたんでしょうか…
当分の間は車が無い生活になりますが、両親の世話や仕事で荷物を積んでの移動が多いので、一般的な4シーターのコンパクトカーにする予定です。ジムニーもいいなあ。
Posted at 2015/07/22 20:43:43 | |
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