• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

まる源のブログ一覧

2014年06月30日 イイね!

訣別の旅

訣別の旅


友人たちと彷徨う、夏の旅。

珠玉の冒険綺譚に、無機質な着信音は無用。

電源を切り ケータイと訣別した二日間、社会人失格。
でも構わない。 真の自由を手に入れる為なのだから。








今回で五回目。
冒険はいつだって、一杯の紅茶から始まる。



大淀 i センター、ありがとう。








同志と駆ける、紀伊の道。
登り、下り、左へ右へ 変幻自在、逸るココロにブレーキ掛ける、
アタマ押さえの軽トラさん、ありがとう。









足は竦み、眼は眩む。  風の叫びに血の気も失せる、天空の道。
「 なぜにソコでやる必要が !? 」 などとは、無粋な詮索。   問答無用に熱いっ! 無駄に。



8月4日に また来る理由をつくってくれた、ありがとう。








何故ヒトは、きのこピラフを食すのか?
勿論、ハヤシライスより きのこの量が少ない事実を確認するためだ。



Spruce、美味しいランチを ありがとう。








幅員狭く、見通し悪く、荒れた路面に、急勾配。
これぞ チンクの駆ける道、楽しいったらありゃしない。
穴ぼこ・落石、次から次へ!
でも大丈夫、危険箇所は事前に知らせてくれる。    ワイドなメルツェ、ありがとう。

























雲海たなびく孤高の頂、修験の境地 ここにあり。



神の波長に満たされて、ノンアルなのに 夢心地。
遥か遠く 伯耆の国の友人に、神の御加護が届きますように…
カムヤマトイワレビコ、よろしく頼みます。

















「きのこ」 に 「こんにゃく」、素朴な土産に両手はいっぱい、道の駅。
”預かり” 快諾、ありがとう。 また明朝!
足湯も気持ち良いけれど、もうちょい水で埋めといて…








滝の傍ら 露天風呂。
全裸で感じる、自然の息吹。



え、無料 !?
「極楽」 を ありがとう。






山海の幸に埋め尽くされた卓を囲む、酒宴。



同志の語らいは、様々な 喜怒哀楽劇場を脳裏に甦らせ、
至福の時間は 夢との境界さえ、あいまいにしてくれる。

関東・岐阜・長野・愛知・三重、もちろん関西勢や、粒揃いの吉備もも連。
各脳内演目にご出演いただいた 全国の 「みんとも」 の皆々様!
酒宴を大いに盛り上げてくださり、心より御礼申し上げます (笑)
今後もリアルな人情劇団への御出演・熱演を、よろしくお願いいたします。
( ホラーは 勘弁してください )

そして宿の みなさま、いつも無理を聞いて頂き、ほんとに ありがとう。











石段を一つ登るたび、同志たちの額に汗が光り、鼓動は高まりをみせる。



荘厳なる那智の大自然に擁かれ、我々は 「大いなる存在」 の姿を目撃すべく 歩を進める。
苦難の旅の果てにのみ、それは体験し得る…
太古から現在に至るまで、その諸行は変わらない。



大門坂より始まる苦行も、山腹の本殿に到達するころ、一種の ”悟り” へと変わる。
境地に辿り着いた者だけが、ついにその 「存在」 と対面する。













我々は、この為だけに 登って来た。
黒飴ソフト、ありがとう。









数時間の修験を終え 麓に下山したなら、それは この旅の終焉が近づきつつある事を意味する。

昨朝より紀伊の大地を南下、また南下。
同志と共に、ひたすら遠くへと進む旅。
そして、全ての参加者が自宅から最も遠ざかった この那智で、解散。
この毎度の旅の ”慣わし” であり、気が遠くなる帰路のことなど些細なコトだ。

もう一つの慣わし、皆で解散前のマグロ丼を食しつつ、訣別していたケータイの電源を入れる。

……

う~ん…  どうやら明日から激務確定のようだ。
「自由」 って、後始末が大変なんだな~ (涙笑)






今回の旅に ご同行くださった、同志の方たち。

スーパーひげだるま さん
オレンジにゃんこ さん
June さん
スウィーティー♪ さん
赤いワルキューレ さん
しげニャン さん

あなた達と一緒であったからこそ、この二日間が楽しく美しく心に刻まれる素敵な想い出に
なるのだと、心から感謝いたします。   皆、ありがとう!

そして、今回 無念ながら参加を断念せざるを得なかった方々。
またいつか、ご一緒出来る日を心待ちにしております。
そう、十津川は ”逃げない” のだから…



















そしてまた、熱い夏がやってくる。
灼熱の太陽は、我が身を その支配下へといざなうことだろう。

だが同時に、その陽の光さえ遮る 「暴風雨」 の季節でもある。



ジッ と息を殺し、身を潜め、嵐が過ぎ去るのを待つ…
がしかし、生まれ持っての運命なのか、暴風雨に巻き込まれ翻弄されてきた人生。




打ち破ってみせよう。

声高々に叫ぶ 私のこの夏のテーマは 「暴風雨との訣別」 (サブタイトル 「さらば爆心地」)。





訣別の旅、成し遂げてみせるっ!






Posted at 2014/06/30 18:55:22 | コメント(8) | トラックバック(0) | 日記
2014年04月06日 イイね!

逢えてよかった

逢えてよかった
  


  冷たい風に桜舞い散る、遥か 東海の空の下。









  この世の全ての人、すべての事象に、終わりがある。





  「節目」 ・ 「終焉」 ・ 「卒業」。





  永いあいだ、お疲れ様。





  有終の晴れ姿、この眼に焼き付け、心よりの感謝の念で満たされる。




  

  最期に、逢えてよかった…































  雪を頂く巨峰群を望み、風光明媚な木曽川の ほとり。





  柔らかな空気が、旅人の心を癒す。





  素敵な旅のハナシ、心豊かな友人たちの話。





  至福のくつろぎ、時はかくも儚く 過ぎていく。





  
  
  春の光のなか、逢えてよかった。








































  願いが叶う ときがある。

  
  想いを伝える ときがある。

  握手で微笑む ときがある。








  クルマに、逢えてよかった…







Posted at 2014/04/06 17:28:33 | コメント(12) | トラックバック(0) | 日記
2014年03月28日 イイね!

男のピロシキ

男のピロシキ
どうやら私は、生真面目すぎたようだ。
日々 喧噪の中で仕事に追われ、完璧にこなすべく努めた。
だが、この春からの私は違う。
今年度のテーマは ” ちゃらんぽらん ” 。
この新たな路線へ踏み出してやる~ どすこい!



休日返上必至、仕事が山積。
でも全部うっちゃらかして、久しぶりにノンビリ自宅で みんカラでも観ちゃうもんね。

う、PC が天に召されたようだ…
神よ、どうしても私に仕事をせよ と云うのですね。


春の陽気に包まれながら、ABARTH は疾る。 出勤。
「 パーッと午前中だけ働いて、帰るぞ!」
なんたって今日の夜は自宅でパーティー。
ピロシキやケーキやら色々作らにゃならんもの。
PC スイッチオン!

む、PC が天に召されたようだ…



自宅 ・ 職場、どちらの PC も8年選手。
既にその反応速度は、牛歩の如し。
確かに XP のサポートが終了間際というハナシは聞いていた。(意味はよく解らない)
だからと云って同日に2台旅立つとは、どーゆうコトだ!?
陰謀? 策略? マイクロソフトタイマー作動か?

良かろう。
2台まとめて どーんっ と買ってやろうぢゃないか。
ABARTH は某〇ーズデン〇に突入!
「 店員さん、最新型を二つ包んでおくれっ!」

齢30ほどの店員さんの眼が、キラリと光る。
「 おまかせくださいっ!」



「 何すか、コレは…」


見たコトもない画面に、我が血液は凝固点を迎えた。
どうやら、最新の 窓8.1 とか云うらしい。
ネットの繋ぎ方もよく分からないので質問すると、「 どういった環境ですか?」
私 「 いたって普通の住宅街です。 でも夜は静かで住みやすいですよー」
店員 「 …… 」


さっそく即席の講習会が催され、店員さんの手取り足取りレッスン開始。

… 30分後、額の汗を拭いながら、疲労の色濃い店員さんは私に告げた。
「 お客様には、”セブン” がよろしいかと…」

私  「 なにそれ!?   美味しいの?  なんかよく分からんけど、それ頂戴なっ!」

店員  「 当店では販売終了しております。」

私  「  …… 」






慣性ドリフトを駆使しつつ ABARTH は社に舞い戻り、休日なのに PC に詳しい部下を呼び付ける。
「 え、デート中!?    んなコトは知ったこっちゃない。 今すぐ来てチョ。」

小生意気なクルマに乗って、マッハで部下登場。


経緯を話すと、「 まだ ”セブン” 売ってるトコ、在りますよ。」


サイドターンを駆使しつつ、ABARTH は〇ソコン〇房に突入!
店員との交渉は殆ど部下がやってくれる、あー楽チン。

「 まる源さん、自宅でオンラインゲームとか されます?」

私 「 パックマン と 忍者くん は自信あるなー。 ゼビウスは難しいね。」

オタッキーな店員の眼が軽蔑の風味を醸し出しつつも、キラリと光る。
「 こちらの機体なら、ゲームや動画が ~ 中略(謎の言語で約2分) ~ って感じでオススメっ!」

私の心の声 「 やかましいわ! ゲームなんざココ30年やっとらん! 熱弁ふるうなっ !!」
実際の声 「 ほう。 詳しい説明ありがとう。 でもコッチの安いので結構ですよ。」


この一連の流れ、デジャヴ な気配が見え隠れするが、
ともあれこうして、自宅用 ”ワイルドセブン”、職場用 ”マイルドセブン” が無事配備完了。
勿論、設置等ややこしいコトは全て部下がやってくれた。
「 ホント、ありがとう。  でも、サッサと戻らんと たぶん彼女はカンカンだぞ。」






思わぬコトで時間を喰ってしまった。
結局まったく仕事せぬまま自宅に戻ると、家族は既にクッキングモード全開。
よーしっ、ぢゃ やるかー!

まず生地(ウチでは薄力粉も若干混ぜる、サックリ~)を捏ねて、バターを混ぜて、一次発酵。


その間に具を調理。





今回のピロシキは4種類。

定番の挽肉・春雨入れて 「 王道ピロシキ 」。
スパイス効かせた 「 ガンジーピロシキ 」 はカレー味。
トマトたっぷり 「 情熱ピロシキ 」 ポモド~ロ。
「 天使のピロシキ 」 ベシャメルソースで優しい風味。


  くりくり こねて、


  ちょいと休ませて、


  びろーん とやって、


  やさしく包む、愛。


  二次発酵が終わったら、


  投入!


  油温 160~170℃、チョイ高め。
                                           ウチはかなり こんがり派!

  出来上がりー

う~ん コンガリ、男のピロシキ!


ついでに、定番のこれも。


アーモンド と ココナッツで、チビッコも満足。



陽も傾きかけ、宴の準備も ひと段落。
と思ったら、コイツがまた突然到着。


12kg か~ 1時間以上かかるぞ…
よかろう、いま 楽にしてやるからなっ!



ご近所さん配布用パッキング完了!
皆さーん、今夜はお刺身をご堪能下さいね~





刺身 ・ ピロシキ ・ 煮付け ・ ロールキャベツ ・ 八宝菜 etc…
春の夜の宴に並ぶ、統一感ゼロの面々たち。

でも、いーのさ。
今年のテーマは、ちゃらんぽらん。
堅物の私が踏み出す、小っちゃな第一歩なのだから。



引っ込み思案の私が決意した、ささやかな 「冒険」 なのだから。

さあ、今後も新作・定番 目白押し!
「 星空のアップルパイ 」 の他、
「 涙のクルミまんじゅう」 ・ 「 春の終わりのロマンプディング」 等々、乞うご期待!



 今年はクルマ遊びもバリバリやるぞ~






Posted at 2014/03/28 19:08:41 | コメント(23) | トラックバック(0) | 日記
2013年07月23日 イイね!

野性のパッション

野性のパッション  土曜日、マムシに咬まれる。

  日曜日、猛犬に咬まれる。

  ほとばしる、野性のパッション!   2013・夏。





六甲山の北に位置する丹生・帝釈山系、私の庭だ。
無数に奔る登山道、藪を掻き分け踏み入るその先に、いつも新たな発見がある。



マムシ 発見。

今まで彼らには数百回、遭遇している。
今回は出会い頭系。

突然の対面で奴の神経を刺激した様だ、既に臨戦態勢に入っている。
太短い体躯をバネのように幾重にも折り曲げ、極限まで溜め込んだ筋力エネルギーを
一気に解放する 「その時」 の標的は、私の下肢であろう。

だがマムシよ、残念ながら私はこの境遇にすら、慣れている。
本当は貴様も怖いんだろう?
できることなら闘うコト無く、この場を収めたいのだろう?
そう、こーゆう時は何事も無かったかのように 静かに、あくまで静かに速やかに距離をとり歩を進めれば、密林の平穏は保たれるものなのだ。


だが、もう一人の私がささやく…

「 それで良いのか !?   人類!」





昨今、男性の草食化や繁殖能力低下の問題が巷で話題にのぼる。
急速に文明化を推し進めた結果、人類が本来持っている ”野性” が順応しきれず、
ここ十数年のネット普及が追い討ちをかけ、現代人の体たらくを生んだのだと云えよう。
何事にも正面から向き合う 「闘争本能」 すら DNA から抹消されつつある現代社会。
それで良いのか !? 人類!

ならばこの時、この場所で、マムシを避けて通るなど 私に選択出来る筈もない。
人類を代表し、相手になってやろうではないか。

腕(脚)に覚えが無いわけではない。
十数年ぶりに我が伝家の宝刀の切れ味を試すのも一興、久々の境遇に血がたぎる。



奴との距離、約80センチ。
電光石火の踏み込みで放つ我が下段廻し、マムシよ 覚悟するがよい。

「 先に動いた方が、殺られる… 」

両者の間に極度の緊張と、永い沈黙が横たわる。



 
 そして 一閃!  交錯する2本の野性、生命のエネルギー !!






 咬まれた




だが奴の牙が私の左足首を捉えている以上、奴のその身体は無防備。
私の全身全霊全体重を掛けた右足での怒涛の攻撃が、次第に奴の戦意と生命力を奪っていく…

そして数分後、地上に君臨していたのは 私。

「 試合に勝って、勝負に負けた… 」
間違いなくあの刹那、奴の一撃が速かった。 私は ”勝負” に敗れたのだ。
だが私は、この対戦を予感していたのか アイゼンガード装備の冬季用スパッツを下肢に装着済み、さすがの牙もこの金属繊維を貫通するには至らなかった。

マムシよ…
お前は その牙に秘めたる出血毒を我が肉体に注入するコトは叶わなかった。
だが、悲観に暮れる必要は無い。
何故なら、お前の 「闘魂・野性のエナジー」 は充分 我がココロに注入されたのだから。

マムシよ、その誇り高き志しとともに、安らかに眠れ。

 







殺人紫外線が降り注ぐ、蒸し暑さ満点の日曜日。
100km オーバー のツーリングを終え、仲間と別れ ひとり田園の中をクールダウン。

青い空、緑の水田、白い雲、鎮守の杜に セミの声。
神戸の西端、ここ平野地区には 「日本の夏」 の原風景が拡がる。
この無機質な現代社会に残された奇跡のロケーション、私のお気に入りだ。

チェーンもタイヤも埃にまみれ、カフェで ようやくの一服。
穏やかなマスターのお話と珈琲が、最高の癒し。

「 ごちそうさま。」
西に傾いた日差しの下、再び水田脇を走る 十数キロの家路。
今日はノレていた。
未だペダリングに破綻の気配はない。





 ゾクリッ…!

右背後に尋常ならざる気配 ・ 殺気 ・ エネルギー源を感知。
いくら ”流している” とは云っても、時速20キロ以上。 ここは狭小農道、クルマは通れない。

そして その生温かい ”息遣い” がスグ背後に迫る。 ケダモノかっ !?
振り返ると同時にその生命体が私の右足首に喰らい憑く!

咄嗟の反応で蹴り離し体勢を立て直すも、再びその生物は突進してくる!
私は瞬時に 「馬上の不利」 を認識、即座にビンディングを外すとともにバイクから飛び降り、
そのままバイク自体を武器とする体勢へ移行。

タイマンなら勝機はあるはず、相手はっ !?














 柴犬 !?

しかもリード付き。
尻尾を振っている。
なんか、カワイイ。
でも体当たりが止まらない。
これ、顔をペロペロ舐めるんぢゃないっ!

遥か彼方より飼い主おばさん、息を切らして登場。
「 ごめんなさい~  あなたを視た途端、興奮して突っ走っちゃって…」





想えばこの人生、様々な野性との対峙の連続だった。


かつて、海辺の学生寮で昼寝していると ”枕が動く”。 
めくるとそこに、ワタリガニ。

かつて、出掛ける際 ジャケット羽織ると ”胸ポケがモゾモゾ”。 
開けるとなぜか、ハムスター。
これは隣の家から脱走した 「ポンちゃん」 と判明。
( 彼は後日、誤って掃除機に吸い込まれ、非業の死を遂げる。)

飼ってた犬の食事中にチョッカイだして、その度に咬まれてたのも 遠い昔。


 
ジンベイザメの背中に乗って雄叫びを上げ、海中でマッコウクジラに 眼(ガン)飛ばされ、
ビビりまくったのも、淡い想い出。



時には闘い、時には戯れ、時には捕獲し、時には翻弄され、その度に彼らから野性のエナジーを貰い、糧としてきた。
だが時は流れ齢を重ね、立派な中年に成り果てた私は 「分別」 を所持するコトによって、
無益な争いを回避する判断力をも身に着けてしまった。
だから 「 ヒグマ ・ ゴリラ ・ シャチ ・ 貞子 とは闘わない 」と決めている。

だが、それで良いのか !?  人類!



人間とて、あくまで大自然の一部。
正面から野性と対峙し、その結果 朽ちるなら、それも自然の摂理。



海 ・ 山 ・ 河 ・ 空、どこにでも溢れる生命のチカラ。
人類よ、もっと貪欲になれ! 野性を取り戻せ!




その果てに、”パッション” が在る。












というコトで ”野性に還る計画”  第一弾、「 マムシ狩りオフ 」 開催(予定)!

これを見て、ゾクッ! としたそこの ア・ナ・タ! 参加義務が発生しております。(パクリ)
万障お繰り合わせの上、咬まれてもいい服装でご参加下さいますようお願い致します!

Posted at 2013/07/23 20:21:03 | コメント(23) | トラックバック(0) | 日記
2013年06月10日 イイね!

鎮魂歌は突然に

鎮魂歌は突然に教えて欲しい。
何故 私が今、追憶の時を過ごさねばならないのか。

チカラが欲しい。
この結果を避ける為に、僅かな時間を遡るチカラを。

とめて欲しい。
流れ続ける、鎮魂歌を…




無関心に流れる人の波、熱気ゆらめくアスファルト上に犇めき動く車群、都会の日常は無機質だ。

あの、一瞬までは。


私の網膜はその数秒後に起こる惨劇を、予め認識していた。
だが、私にいったい何が出来たと云うのだ…





クルマに乗り始めて20数年。
幾多の経験・鍛錬を積み、この日の 「回避」 に備えていた筈だったのに。

右脚のブレーキペダルを ”より強く” 、二次悲劇回避の為に ”僅かに” ステアリングを切るコトしか
出来なかった…  無力。


そして、周囲は一変した。

道往く全ての人々が驚嘆 且つ、どこか冷めた視線を固定し、車流は遥か後方まで
その動きを完全に停止した。

数秒前と変わらぬのは、頭上に広がる 梅雨の合間の ”青空” だけだった…



悲鳴と怒号が飛び交い、クラクションのファンファーレが我らを包んでいる ”筈” だが、
聴こえはしない。
私の脳は、事態を収拾すべく既に冷徹に処理を開始、外界をシャットアウトしていたのだから。

自らの身体機能障害をサーチするのに費やした時間は、おそらく5~6秒。
生まれ持っての健康体、よくぞ頑強に生んでくれたものだ、父上・母上 ありがとう。

いざ、車外へ脱出。

後方で あらゆる部品を散乱させ、あらぬ方向を向いている もう一台の車体。
ドライバーは…  生体反応あり、神様 アリガトウ。

引火の可能性も未だ否定出来ず、救出行動に移行。
周囲の群集は誰一人動かず、いや どう動いて良いのか判らないのであろう、無理もない。
この一連の出来事、ここまで10数秒しか経ていないのだから。

初老の男性ドライバー、奇跡的に身体損傷なく救出完了。  現代のクルマの安全性、認識。


彼のココロもまた、周囲の喧騒が届いていない様だ、無理もない。
脇の自販機で甘めのコーヒーを一本、茫然自失の相手に渡し、事後処理開始。

後続車のために1車分の有効幅員を確保し、関係各所に通報・連絡し終えた頃、僅かながらに
流れ始めた大渋滞の路側傍らで、ようやくの一服。   short HOPE が心に沁みる。
勿論、彼方に続く車の列が解消されることはない。

「 スマンな…  だが都会に渋滞はよく似合う。」

さあ、この一服の ”灰” がフィルターに達する頃、いよいよ現実と向き合わねばならない。
我が愛機の無残な姿を認識し、受けとめねばならない。
あぁ、昨日の楽しきツーリングを回顧する時間さえ、神は私に与えてくれぬのか…




コイツとは新車から3年以上、連れ添った。

歓びも悲しみも、感情の横には いつもコイツが居た。
鉄の塊であっても そこに信頼関係が生まれ、互いにどちらかの調子が悪いと、
些細な挙動の変化をも如実に体感できるものであり、それは真に ”相棒”。
つい数分前まで、快調だった我が愛機。

それが こんな姿に…

後部は原形を留めてはいない。
カワイそうによ…
保険屋は云うだろう、「 償却上、治すより… 」  もうよい、その先は聴きたくはない。

ただの道具ならば 「替わり」 はいくらでも買えるだろう。
だが、コイツは ”相棒” なのだから…





信号停止中にカマ掘られるのは、人生これで4回目。
どれだけ掘られれば気が済むのだ。
おムコに行けなくなっちゃうぢゃん。
ま、確かに 「男」 にゃモテるがね…

さて、悔やんでいては何も始まらない。
オトコは立ち上がり、前を向いて歩き出さねばならない。
時間というものは ”先に” しか進まぬものだから。
次の相棒探しを早急に始めるコトが、コイツの鎮魂歌を止める唯一の手段なのだから。



今まで時間を共にしてくれて、今回 守ってくれて アリガトウ!
そして、さらば。
私はオマエの事を忘れない。




























あ、もしもし !?
次はやっぱり ミ〇ビシが良いねー
なんだかんだ云っても、やっぱトラック系は操作性第一だからね。
ぢゃ、保険屋さん よろぴくー!




あ~  会社のクルマで助かった。
自分のチンクだったら、ココロもカラダも折れてるね、文字通り (笑)

さーて、そろそろ帰るか…
遠回りして ABARTHでゴキゲンな峠でも攻めて帰るか!



Posted at 2013/06/10 21:28:15 | コメント(33) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「なんもしてへんよ。」
何シテル?   10/13 21:30
まる源です。 車・魚・山があれば良いなぁ
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

愛車一覧

アバルト 695 (ハッチバック) アバルト 695 (ハッチバック)
小さいって良いですね。
フィアット 500 (ハッチバック) フィアット 500 (ハッチバック)
追加登録ですので、更新は全てメインで…

過去のブログ

2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation