あまりにも便利に、しかし 煩雑になり過ぎた現代社会。
リビングで寛ぎ クリックひとつで全て事足りる、モノトーンの世界。
それも いいだろう。
だが引き換えに、大切な ”何か” を失ってしまった。
男は意識を失っていた。
天に召されたのか !?
いや、この二日間の光の記憶が夢となり、全身を満たしているのであろう…
「 きのこピラフ」 よい響きだ、しかし…
店主よ。 「 きのこ 」 を入れ忘れては、イカンな。
一歩登るたびに 「神々達」 の息遣いが聴こえ来る。
「脈拍上昇」 と書いて 「カイカン」 と詠む。
やはり私の居場所は ”リビング” ではなく、”空の下” か。
そこには 「広い空」 があると云う。
”利便性” という概念すら無きに等しい、その村。
己の脚と眼で深く浸らねば、果てしない 「広い空」 は視得ぬであろう。
このスタートの時点で、全人類の 1/4 を占める ”恐怖症” は脱落。
「 揺れ 」 は程良く、「 強度 」 は若干低く、転落マニアには堪らない。
先人達は何を想い、この果て無き道を創造したのか…
遮るもの無き稜線にひっそりと、その村は存在する。
唯一 出逢った、住民。
そのお婆さんの慈しみ深きオーラに、我々が失ってしまった何かを感じて…
不覚にも零れそうになる、感涙を抑える。
聴こえるのは、風と せせらぎの音だけ…
「これ以上、撮影すべきではない」 気がする。
撮ったところで ”伝える” 技量も自信も無い。
人は誰しも、無意識に 「 終の棲家 」 を探し求め生きている。
自身、若き日々より全国・世界を巡ったのも、その為なのかも知れない。
そして今回、その候補地が一つ増えた事だけは、真実だ。
「贅沢」 という単語を都会に置き去り、この密かな大地を踏みしめる。
在るのは 広い空と清らかな水、そして猫の額ほどの畑のみ。
人が、驕らず、慎ましやかに、静かに終焉を待ち 暮らしていく上で、
他に何が必要だと云うのか !?
私的にはアト、焼酎と 刺身と スカパーと 自転車と パソコンと 美人と コンビニと ABARTH があれば、
他に、何もいらない…
あまりにも山深い紀伊の懐に踏み入るたびに、新たな感動がある。
あまりにも ちっぽけな自分を痛感し、「無力」を知る。
しかし それはやがてポジティブなベクトルとなり、「活力」へと変わる。
ひげだるまさん御夫妻 ・
June さん。
今回も楽しき友人達のお陰で、素敵な想い出が また一つ完成。
そして、果無の集落。 この天空の村に巡り逢った素晴らしき旅に、感謝 !!
あぁ、空が 近い …
Posted at 2012/10/17 15:24:12 | |
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