芸術の秋昨夜は落語を鑑賞して参りましたくるしうないかくのごとき江戸町民の下世話な芸能やんさまには相応しくないのでは?とお思ひでせうごもっともですされどたまには下々の楽しみにも触れておかぬと衆生の気持ちがわからぬやうになりてしまひますのでときどきお忍びで出かけます(烏帽子は小さめにします 牛車も黒塗りです)実は牛さんの趣味なのです笑牛病の治療・リハビリにもなると医者どのに伺ふてゐます客席の中ほどに足を組んで座り「モハハ」と笑う牛さんの姿はかなり注目を集めて居りました昨夜のお目当ては皆さまお馴染みの立川志の輔相変はらず面白ひ油が乗りております今お金を払ひても聴きに参りたき噺家を評価の高い順に挙げるならば立川談志立川志の輔春風亭小朝、柳家花緑春風亭昇太といふことになるでせうか特に昭和後期から平成にかけての大名人とわらはが高く評価する立川談志はもはやさほど長くないと思はれますので生で聴く機会がありましたら是非お聞きになりておくのがよろしいかと存じますはらわたをむんずと掴まれて揺さぶられるやうなすごい芸です(日によりて出来不出来の差が激しいのですが これは名人ゆえ いたしかたなきところです 公演に30分以上遅刻してくるのは ザラですが これも名人ゆえ いたしかたなきところです されくらいのことでお怒りになられては 談志の芸に触れることはできませぬ)