2012年08月17日
韓国が騒いでるらしい、それに対して民主党がスワップ協定の見直しを云々言ってるけど、経済って難しいよねえ。
サボってますが、話題の韓国関連からの所感です。
ちょっとまとめきれませんが、書いちゃいましょう。
韓国経済というのは少し特殊でして、
WW1後のドイツ発の欧州不況の拡大ですね、これを思い出します。
WW1後のドイツは事実上返済不可能=破綻しているといえる戦争賠償のために、他国より廉価に鉱物資源を売りさばく羽目に陥りました。
この廉価な鉱物資源は価格競争を引き起こし、他の欧州各国をも不況化してしまいます。
この不況と、不況によるWW2の発生を予見し、返済不可能なドイツの賠償に反対したのが、当時有効需要も提言していないケインズでした。
※ベルティル・オリーンとケインズの論争
私は韓国経済とWW1後のドイツ経済は似通っていて、自由貿易という条件では、スタグフレーションが他国を巻き込む格好のモデルになるのではと思っています。
これからの世界貿易には、WTOという自由貿易協定の上に、フェアトレードという名の、不況の歯止めの監視体制がつくことになるのではないでしょうか。※特にスタグフレーションによる他国への不況の拡大を防ぐといった類いの
一方の韓国経済のスタグフレーションの主な原因と言えば、1997年のアジア通貨危機なんですね。
韓国の経済というのは、この通貨危機で一端破綻し、外資に取り込まれています。
この外資による財閥企業への経営介入が、本質的には、WW1後の返済不可能なドイツの戦争賠償だったと思うのです。
・アジア通貨危機の原因となった財政ファイナンスという国家の倫理問題
アジア通貨危機以前のアジア各国の経済成長モデルは、簡単に言えば財政ファイナンスによる外資の呼び込みでした。
この財政ファイナンスの原資のほとんどが外貨建ての借金だったので、金融危機の折りに各国が直ちに通貨危機=財政破綻に陥りました。
※ファンド云々はそこにつけこんだという話。
まあ、非常に掴みづらい問題なんですが(笑)
要は、外貨建ての借金に頼るなら、自国経済に見合った通貨防衛の手段、相応の外貨準備金(ドル)を持ちましょうね、という話。
でなければ、国家として健全な成長でないとして市場原理=ファンドに潰されますよと。
この外貨準備金の持ち合いがスワップ協定です。
・アジア通貨危機を終えても、財政ファイナンスをやめられなかった韓国経済
アジア通貨危機というのは、まさに経済戦争での国家の敗戦でした。
ここから立ち直るために、アジア各国は普通の経済成長戦略にシフトする事になりましたが、
韓国経済だけは、路線がどうも違ったようです。
・外資に乗っ取られた韓国経済では、財政どころか内需をも輸出産業にファイナンスしてシェアを拡大するという、全く新しい負の経済成長モデルが産まれてしまった
昨今、日本のマスメディアは韓国のシェア成長を大絶賛していましたから、どうにも違和感を覚える方が多数いるでしょう。
外資に乗っ取られた韓国経済は、アジア通貨危機で問題の表面化した財政ファイナンスを止めない上に、国民生活=内需までも輸出産業にファイナンスし始めます。
※合法的に借金を増やすために金融のあるべき規制までとっぱらいました
民間の借金は雪だるま式に増え続け、国民の購買力が下がり続けても、外需依存で産業の世界シェアとGDPだけは拡大するという韓国経済は、まさに異様の一言です。
低賃金を肯定する重商主義は当ブログでもやりました、今の世では韓国の政策はスタグフレーションの肯定による各国への不況の輸出ですね、これは日本の製造業を直撃しました。
元の切り上げに応じない中国でさえ購買力が増しましたから、こちらはまだ少しはマシと言えます。
私にはこの構造はまさに、WW1後のドイツの戦争賠償による不況と同じように見えるんです。
当時と違うのは、人為的な不況の輸出です。
まず、この落とし前をつけさせなさいと思います。
で、今回話題になっている民主党のスワップ協定見直しです。
・通貨防衛を国同士で補い合うのがスワップ協定
これは力関係から言っても、外貨準備金を貸しますよという、只の日本から韓国への援助でしょうと。
援助見直しの前に、まず考える事があるんじゃないんですかと私は思います。
2008リーマンショックによる韓国の通貨危機は、まさにアジア通貨危機の反省のなき焼き増しでした。
あの時と違うのは、韓国が財政ファイナンスによる通貨問題だけではなく、国内に規制を外した超バブルを抱えているという、むしろ悪化した経済条件があるということです。
内政干渉は無しとしても、これも無視して助けるんですかと。
ですから、韓国経済というのは
不況の輸出
財政ファイナンスという国家倫理及び財政問題
自国では解決出来ないであろう超バブル
この3つの大問題を抱えているように見えます。
ただ、経済というのは面白い物で、韓国が再び経済的に追い詰められると、これもやっぱりWW1後のドイツの戦争賠償による不況の拡大と同じ構造で、他国も困るということを繰り返すのかなとも思います。
そう考えると経済って難しいんですけど、本質から助け合いになるんですね。
大枠の仕組みの方で、スタグフレーションに類する政策や、景気を監視して各国の関税などで押さえていくと、
個別の賠償や制裁よりは、そちらの方で安定させた方が遥かに良い結果を生みそうです。
他国との情勢が微妙な時期ですが、だからこそ競争ばかりしないで、ある程度水に流して、経済を安定させていきましょうねと
そういう意志が、今の日本には求められてるのかもしれません(日和見原理主義笑)
大枠を整備する気がないなら、まあ不況を輸出するような競合国は潰されて当然なんですから、どんな政情不安が起こるか解りませんけれど、リスクを無視するのも一興なんでしょう。
今の舵取り(民主党)がどこまで考えてるのか、不安になりますね(笑)
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Posted at
2012/08/17 00:26:03
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