20年落ちは旧車か否か

去年の4月23日㈯、24日㈰の2日間に渡り開催された「ながのノスタルジックカーフェスティバル2016」へ、ヴィヴィオを出展してからもうすぐ1年が経ちます。
目的としては、うちのヴィヴィオが生産から20周年の記念ということでの出展でした（H8年式のD型です）。
ネオヒストリックカーなんて呼ばれる世代に突入しています。



しかしこの20年という区切り、実は結構厄介な数字だと思っています。
街ゆく乗用車を見れば、20年より古い車はだいぶ少なくなりました。
スーパーの駐車場に停めればヴィヴィオより古い車を周囲に探す方が大変なくらいです。
　
ところが旧車界隈での20年落ちは、全然旧車扱いしてもらえません。
現に去年参加したこのイベントでは、旧車扱いしてもらえないどころか白い目で見てくる方も、少数ではありますがいらっしゃいました。
そうか20年落ちは新しいのか……(´・ω・`)
　
どちらかといえば、車を出展している旧車オーナーの方々から冷たい態度を感じました。
むしろチケットを買って会場に来てくださったお客さんからはそこそこウケはよかったと感じております。
「懐かしいね～俺も昔乗ってたんだよ！」
と熱心にお話してくださった方や、
「そうかもう20年も経つのかぁ……」
と感心してくれる方もいらっしゃいました。
中には無言でヴィヴィオを撮りまくる高校生っぽい方もいて、免許を取ったらぜひ1台目の愛車にヴィヴィオを選んでくれることを期待です。
　
さて、旧車の定義とは何なのか。



例えば初期型のA型ヴィヴィオは今年で25年落ち。





Z32フェアレディZは1989年デビューの最初期型なら29年、1988年デビューのS13シルビアなら30年の節目です。
この3台も、旧車かどうかと言われれば微妙なところです。

ところで、イベントに参加していて1つ気になったことが、AE86は完全に旧車扱いされていました。
余談ですがハチロクは後期の2ドアレビンが好きです。



ハチロクが旧車なのには納得できますが、
AE86の生産期間は1983年～1988年。
S13シルビアは1988年～1993年。
では最終型のAE86と初期型のS13シルビアを2台並べた場合、同じ年式でもAE86は旧車、S13は旧車にはならないのでしょうか。







クラシックミニは1959年～2000年、旧ソ連のラーダは1970年～2012年、ビートルのタイプⅠなんて1938年～2003年、それぞれ41年、42年、65年もの間生産されています。
極端な話ですが、この3台それぞれの最終型で旧車イベントに参加は可能か否か。
旧車の定義が曖昧すぎて、イマイチ納得がいかないのが本音です。
（ラーダは年式問わずレアな扱いになりそう）。



ヴィヴィオのオフ会に足を運ぶようになり、今年でもう6年目になろうとしています。
初参加は20歳の時でしたが、今では自分より若いヴィヴィオ乗りが結構増えてきました。
ヴィヴィオや車の楽しい話を若い人ともっとしてみたいですし、ぜひヴィヴィオにも乗り続けていただきたい。
もし降りることになっても、車好きであり続けてほしい。
そんなつもりでやり取りをしていますし、半分は自分にも言い聞かせています。

新しい車は快適装備尽くしで楽チンです。
お金も手間もかかる旧車を所有したがる人は、特に若い人にはそう多くありません。
今時の10代、20代はお父さんがミニバン、お母さんが軽ワゴンなんて家庭が多いので、なかなかスポーツカーや旧車に興味を持ちにくい環境です。
はっきりいえば車好きに育ちにくいんです。
そんな中でこれらの車に興味を持ってくれた若い人を、もっと大切にすべきだと思います。

車というのは文化遺産、工業遺産でもあり、時代を象徴する品々の1つでもあります。
当然ですが絶版車は減る一方で増えるなんてことはありません。
車両を確保して保管、整備をしなければどんどんと潰されていきます。
これは旧車だ、あれは旧車じゃないなんてやっていると後続の車両もオーナーも減る一方です。
ネオヒストリックカーだってゆくゆくは旧車となるんですから、今からどちらも確保しておかなければ手遅れになります。

なんだか愚痴っぽくなってしまいましたが、ピリピリしないでもっと仲良く楽しく車を楽しみたいだけなんです。
今年のノスタルジックカーフェスティバルも、性懲りもなくヴィヴィオで参加する予定です。
正真正銘旧車と納得してもらえるようになるまで、意地でも出続けます(￣―￣)