毘毘でございます。 本日は、前回アップしました「親子で戦車戦」について、ダイジェストでお送りいたします。
では、両陣営の兵力をもう一度確認してみましょう。
ド イ ツ 軍 : タイガーⅠx2、4号戦車F2型 x4
ソ 連 軍 : T-34/76 x10
撃破数の多いほうが勝ちです。 ただしソ連軍は、東から西へとマップを横切り、ドイツ側へ突破しても敵撃破と同様にカウントされます。 敵後方に突破した、ということです。
■遭遇
ソ連軍は、マップ南北にかけて10両のT-34を均一に並べると、一列横隊で西へと侵攻を開始。
その頃ドイツ軍は木造家屋、林、丘などに全車を配置。 機関を停止し、すでに待ち伏せの体制にはいっていた。 林などの防御地形内にいたほうが命中弾を受けにくく、また、停車して射撃したほうが命中弾を与えやすいのです。
「Pz39(弾種)、12時、距離600、3シュトリッヒ前方を狙え、フォイアー!」。
BUHKOOOM!(小林源文調)
爆散するT34/76。 4号戦車の初弾が命中したのだ。
「同志毘毘ノフスキー大尉! リヴォリューチャ3がやられました。 ゲルマンスキーです」。
射撃を受けたソ連軍はT-34を2隊に分け、「前進」「射撃(停止)」を交互に行わせる。 反撃しつ
つ、突破を目指す作戦である。 そして、今度は4号戦車の砲塔が吹き飛ぶ。
■誤算
「砲の閉鎖器が動きません!」。 なんと、ドイツ軍右翼のタイガーの主砲が故障。 その頃右翼で
は、前衛の4号戦車2両のうち、1両は被撃破、残る1両も砲を破壊され後退中であっ
た。 つまり、タイガーの主砲が故障したことで、ドイツ軍右翼はがら空きとなったのである。
右翼前面のソ連軍は2両撃破されており、残る4両が後方突破すべくドイツ軍右翼後方へ殺到した。
ドイツ軍左翼でも前衛の4号戦車1両が失われ、もう1両も砲を破壊され後退中であった。 だが、左翼前面に残ったT-34はわずかに1両のみ。 1両は4号が、2両はタイガーが撃破していた。 タイガー相手では分が悪いとみたT-34は、運を天に任せ後方突破を試みた。 だが、次の瞬間、88mm砲弾がT-34のエンジンルームを打ち抜いていた…。 左翼にはタイガーだけが残った。
■天佑
「閉鎖器復帰! なおったぞ!」。 右翼ではタイガーの主砲故障が回復していた。 しかし、戦線突破に向かう4両のT-34を照準器に捉えることはできない。 両者の間には林が横たわっており、死角を形成していたのだ。 タイガーは4両の行く手に先回りすべく突進。 そしてついに4両を視界におさめる。 だが同時に、タイガーは行動不能に陥っていた。 足回りに木々が無情に絡まっていた。 しかし、主砲は使える。
「フォイアー!」。 砲弾は全速で移動するT-34をかすめ、林の中に吸い込まれていく。 命中弾は得られず、3両のT-34が次々と突破していく。 そして右翼にはあと1両、突破を目指し疾走するT-34があった。
ここまで両軍のポイントは、
*ドイツ軍:撃破6 合計6
*ソ連軍 :撃破2 突破3 合計5
ソ連軍は突破しても、ドイツ軍と引き分けである。 勝利するには、タイガーを撃破し、さらに突破して、いっきょに2ポイントを稼ぐしかない。 そして勝利のため、T-34は行動不能となったタイガーに向かった。 行動不能で側面や後面をさらしたタイガーなら撃破できるかもしれない。 そして、視界にタイガーの側面が現れた。
T-34は急ブレーキで前のめりになりつつも、態勢を整え主砲を発射した。 距離80m。 命中の衝撃でタイガーの巨体が揺れた。 だが…76mm砲弾は貫通せず、跳弾となって地面にバウンドしていった。
その間にタイガーのターレットは回転し、T-34に砲口を向けていた。 88mm砲が火を噴く。 そしてさらにもう1発。 続けて2発の砲弾がT-34を襲う。 だが奇跡というべきか。 T-34の装甲は2発ともはじいたのである。 ただ、命中の衝撃でT-34の乗員に何か問題があったようだ。 T-34に動きがまったく見られなくなったのだ。
驚くべきことに、タイガーはさらに射撃を続けた。 通常は1ターンに1発、良くて2発のところを、ドイツ戦車兵の高い練度で、1ターンに4回も射撃を行ったのである。
3発目ははじかれたが、4発目は装甲を貫通し、爆発でT-34の車体を引き裂いた。
■ゲームリザルト
ドイツ軍勝利:7ポイント ソ連軍敗北:5ポイント
*ゲームではありますが、ノン・フィクションです。 燃える展開でありました。
Posted at 2012/03/12 20:30:20 | |
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