
子供のころ、偉人の伝記と言えば真っ先に出てくるのが野口英世。しかし、横浜が英世ゆかりの土地だってご存知でした?建築物関連のウェブを通して、最近知ったのがこの旧長浜検疫所細菌検査室。横浜が海外との接点だった頃、渡航者による疫病の持込を防ぐために設置されたのがこの検査室とのこと。関東大震災で崩壊した検疫所を大正13年に再建させたのがこの建物だそうです。しかし、実際に使用されたのは昭和29年まで。その後は長年放置され、取り壊されかけていたそうですが、その価値を理解する方々が18年の市民運動を続け、ついには保存するに及んだと言うことです。そして、英世の輝かしいキャリアの出発点となった場所こそが、まさしくここ、ということらしい・・・

アイボリーの壁に緑の窓枠の建物は、周りの木々の緑と溶け込み、とても美しい空間を作っています。建物の中に入ると、差し込む光がなぜかとてもやさしく感じます。展示されているのは当時の研究機材など。医学や細菌学に興味が無くても、展示物からはそこに流れた時間の証人としての存在感を感じることと思います。
横浜シーパラダイスやアウトレットモールからも近いので、一足伸ばして訪ねてみるのも悪くないかも知れません。あまり語られることの無い横浜の歴史を知ることができて、ちょっとうれしいドライブでした。

Posted at 2012/03/04 01:25:35 | |
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建築 | 日記