
クルマってライフスタイルだけではなく、住んでいる地域や家族構成、その他いろいろな要因で車種を選択することになると思います。自分のことを振り返ると、就職してしばらくは主に経済的な理由で軽自動車を、その後はコントラバスやエレキベースを積むためにミニバンに乗っていました。私の場合、夫婦2人の生活のために後部座席の必要性が低い。加えて楽器を弾くのももやめてしまったため、大きな荷物を積む機会が激減した。それらの条件がそろってロードスターという選択肢が生まれたというわけです。今の生活や自分の好みを考えると、絶対選択しないと思われる車種のひとつがSUV。もともと超インドア的趣味の人間にはこの車種の特性が活かせるような使い方ができるわけがありません。また、行動範囲の道路状況を考えたとき、悪路を探すことのほうが難しい状況だと思います。生活する上でSUVを積極的に選択する理由がありません。

前置きが長くなりましたが、先日、今まで一度も乗車したことがなかったSUVに試乗しました。トヨタのFJクルーザーという車種です。このクルマはもともと北米市場向けに作られたようで、発売されてからしばらくは逆輸入という形で日本の愛好家は入手していたようです。今はディーラーでも入手できるようですが・・・試乗といっても自分で運転するわけではありません。プロのドライバーが悪路に見立てた障害物を解説を交えながら次々と乗り越えていくというものでした。

まずはローラーを用いたぬかるみ体験。左前輪と右後輪がローラーの上に乗り身動きが取れなくなったことが想定されています。このクルマはアクティブトラクションコントロールという機能を積んでおり、スリップの状況をコンピューターが解析し、タイヤの空転を制御しながらぬかるみからの脱出をアシストしてくれるそうな。確かにボタンひとつでぬかるみからの脱出成功!!悪路走行時の実力を見せてくれました。次は片輪のみ丸太に乗った想定。このような状態でもサスペンションが吸収するため、衝撃や車内の傾きが少ないことを体験しました。ラストは丸太を組んだ極端な段差を想定。こちらはかなりの迫力。丸太の障害物の上に乗ると、途中で右前輪に設置された丸太がなくなるという仕掛けがしてあります。柔らかなサスペンションと低い空気圧のタイヤがその段差を見事に吸収してくれるのですが、遊園地のアトラクションを彷彿させるような衝撃でした。

今の生活を続けているのであれば、自分からは最も遠いところにあるSUV。それでも試乗してみると、このクルマの必然性や魅力が身をもって理解できました。
Posted at 2012/06/10 09:27:22 | |
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