SIG/SAUER P220 .45ACP

ネタがないので、あまり馴染みはないけどこんな話を一つ。

自衛隊が海外に派遣され活動中だが、その指揮官が自衛用に携帯しているのが「9mm拳銃」。口径9×19、SIG P220のライセンス生産品だが、これの45口径のを私はグァムで撃ったことがある。

専門誌に「45口径に合わせて設計されたグリップが日本人の手には大きく使いづらい。」と載っているのをよく目にし、それならその真偽を確かめようと旅行に行った際に試してみたわけである。

私も手は大きい方ではないが(日本製バイクグローブでMサイズ)、自分で弾(ウィンチェスターのファクトリーロード FMJ弾)を込め、マガジンチェンジをしながら実際に扱ってみても「使いにくい」と感じることはなかった。照準の具合をつかむと10ｍ先の350ml缶、20ｍ先のボーリングピンにバコンバコン当たる。

むしろ、比較用に撃ったホーグのラバーグリップの付いたベレッタM92Fアイノックスの方がグリップが太く、扱いにくい。マンターゲットを撃ってみると、SIGは着弾にまとまりがあるのに対し、M92Fは汗で手が滑り（どんなに手をタオルで拭っても、吹き出る汗で本当に滑る）同じ距離を撃っても弾着がSIGより広がってしまう。
ただでさえM92Fは同クラスのものよりグリップが太いのである。ラバーグリップで更に太くなり、手に食いつかない。

腕の問題もあるが、装弾数が多くても、当たらないのでは意味がない。標準のプラスチックグリップならもう少し違っていたかも。

SIGはグリップのチェッカリングが手に食いつき、汗をかいても滑らなかった。9ミリなら45口径より1発多く装弾できる。15発フル装填したM92Fより構えたとき軽い。

そんな悪い選択ではないと実際扱ってみて思った。競合した国産ニューナンブM57A1を採用するよりよっぽどいいだろう。本当はより発展させたP226の方がよかったが、P220はボトムリリース式のマガジンキャッチでマガジンを失くしにくいという利点もある。
失くし物に厳しい機関なので。