LEG MOTOR SPORT ATTACK Damper  

ENDLESS ZEAL Functionをベースに、LEGがオリジナルセッティングをした、その名の通りサーキットアタック向け全長調整式車高調です。

近年のタイヤグリップ向上に合わせた減衰設定、およびスプリングの選択になっています。また、通常の減衰調整は伸縮同時ですが、こちらは伸び側のみ調整で、縮み側は固定となっています。アッパーマウントは純正加工品となるため、そこまで含めたコンプリート販売となります。

縮み側が固定となっていること、スプリングがある程度選べることから、購入前にはLEGに相談して仕様を確定させる必要があります。
今回は、次のような仕様にしてもらいました。
・国際コース向け
　（ミニサーキットは、気合いでなんとかするw）
・主に265幅モータースポーツラジアルタイヤ使用
・スプリングはハイパコ ID65 7inch、前16.1kgF/mm　後11.6kgF/mm
　（標準はスウィフト。ハイパコは手持ちからの使用）
・前後ともヘルパースプリング
　（標準はリアのみ）


ヘルパーを入れたのは、全長調整を活かして今後ストロークバランスで遊ぼうと考えているためです。組み付け時に、前はヘルパー殺し、後はヘルパーを活かしてリバウンドストロークを最大限にする設定にしてもらいました。これで、リア側のリバウンドストロークは70mm強（バンプストロークは45mm弱）取れています。

サーキット使用においては、その名の通り強力な性能を発揮します。縮み側減衰が固定されているので、減衰調整をした時に固くなりすぎて縮みにくくなる症状が抑えられます。減衰の発生もストローク初期から機能してくれるので、高い縁石や路面の悪いところに来ても挙動不審になりません。ロールスピードおよび前後バランスも非常に良く、また全長調整式であることや減衰調整幅が広いことから、セッティング範囲も広いので、使いこなせば良い武器になります。

街乗りでは、減衰を最弱にしていたとしても、さすがに縮み側に固さを感じます。正直言って、もっと柔らかい減衰の足の方が街乗りには向いています。しかし、前記の通り動作初期から正しく減衰が発生するので、車高調にありがちないつまでもゴツゴツな不快さは皆無で、意外なほど普通に乗れてしまいます。LEGの倉迫社長は「サーキットの行き帰りは我慢」と言っていましたが、この乗り心地なら全然我慢の必要はありません。

さらに特筆すべきはサポートの良さで、発注してから1週間以内に組み付け完了となりました。オーバーホールや仕様変更も同期間で実施できるとのことで、サポート体制が不十分な物もある車の社外パーツ市場においては、非常に希有な素晴らしい体制となっています。ちなみに、現在使用中のZEALまたはLEGの車高調は、ATTACK仕様へ変更可能だそうです。


繰り返しですが、名前の通りサーキットアタック向けであるため、車の使用目的を選びます。街乗り目的が5割を超えたり、サーキットアタックでも使用タイヤやステージが明確で無い場合は、同じくLEGから出ているSports Damper等を選んだ方が幸せになれます。乗せてもらいましたが、あちらも非常に良い作りのダンパーでサーキットももちろんOKで、これで良い成績を収めてる車ももちろん居ます。

はっきりとサーキットアタックを目的としているのなら、その特性、セッティング幅の広さ、サポート体制の良さから、大きな武器になることは間違いありません。


価格は取り付け工賃込みです。スプリングの選択の仕方で、価格は変わります。