購入したゲームは積まないように、
録画したアニメは視聴するように、
趣味の道を歩くのが紳士のたしなみ。
もちろん、時間が無いから未消化のコンテンツを削除するなどといった、
はしたない紳士など存在していようはずもない。
ごきげんよう皆さん。
直木賞作家、京極夏彦先生のご教授により、
ボクはついにエロゲ道の深奥へ辿り着きました。
京極先生の名前を聞き覚えが無ければ、
テレビアニメ『巷説百物語』
『魍魎の匣』
或いは、劇場アニメ『ルー=ガルー』
『豆富小僧』
の原作者と言えばわかるでしょうか?
ボクは今まで、
『JOKER-死線の果ての道化師- 』
をプレイしていました。
この作品、先日触れた
難解作品を上回る内容で、
一時は攻略を断念しました。
キャラのセリフに注力すれば、演じる方の努力もあり取り立てて言う程珍妙な表現はありません。
但し、一度補足とばかりに文章へ目を通そうものなら、途端に破綻し、混乱すること必至。
圧倒的な文章力により類義語が画面狭しと暴れるシナリオは、句読点を追加せずには読めません。
むしろバックログは困惑を極め、錯乱に陥るほど支離滅裂。
このままでは危うく紳士失格になるところでしたが、
京極先生の金言を聞き、最後まで進めることができました。
その京極先生の金言とは、
「この世には面白くない作品は無い」
です。
以前、木ノ本華ちゃんのポスターを譲ってくれた紳士が、
七夕の日にビックサイトで開催された東京国際ブックフェアの、
京極先生の講演会に行ったそうです。
そこで京極先生は、先程の金言を述べました。
講演の内容を要約すると、
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商業出版されている書籍なら、最低でも著者と編集者、
この二名は面白い、売れると思って販売しているはず。
もし、面白く感じなければ、読み手の面白いと感じるツボが、
著者や編集者とは異なるだけで、
そのツボを探り当てることができれば、どんな作品でも楽しめる。
探り当てるのには、とにかく面白いと感じるまで何度も見るしかない。
見続けると、ある日スッとツボはまり、楽しむことができる。
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これは、本に限らず、漫画やドラマ、映画にも当てはまることだとか。
京極先生も、水野晴郎監督作品の『シベリア超特急』を初めて見た時、
「なんじゃこりゃぁ!」と感じたが、
何度も見るうちに面白さがわかり、続く二作目、三作目、舞台劇の四作目と楽しめたとか。
その話を聞いて、ボクも『JOKER』を楽しめるまでやり込もうと決意しました。
映画史に燦然と輝く駄作、『シベリア超特急』を楽しいとまで言ってのけた紳士の言うことです。
間違いは無いに決まっています。
そして、クリアして感じたのは、
憩マジ最高!
皆さんも、是非プレイして憩の素晴らしさを感じてください。
今なら
体験版が公開中です。
他には、デス・ゲーム物に良くある厳格なルール設定を無視しても生き残る主人公、
シリアスの中に唐突に入るギャグや韻を踏んだ言い回し。
個性が強すぎるが故に、拒絶反応を起こす人が居ても致し方ないのですが、
そこに新たな文学の可能性や、天才的な才能を見いだせるかもしれません。
本当、最初は開始三分で投げ出しましたが、
京極先生のお陰で最後まで辿り着けました。
著書を読んだことはありませんし、
今後読むことは無いでしょうが、
エロゲの道を指し示した師として、師事していきたいと思います。
京極先生、本当にありがとうございました。
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Posted at
2012/07/26 23:13:57