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池田雄二のブログ一覧

2013年06月14日 イイね!

ルノーの発展-マルセル死去まで

 創立期のルノーの成長はフェルナンの経営手腕によるところが大きい。フェルナンの指揮の下で積極的な輸出政策が築かれ、1900年にはイタリア、イギリス、アメリカ、ドイツ、スイス、オーストリアに海外委託販売店が開設された。
 その後もルノーは驚異的な発展を遂げるが、ルノー創立3兄弟の一人、マルセルが1903年に死去する。下表はルノー創立から1903年までの成長を表したものである[1]。しかしその後の発展もめざましい。


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[1]原輝史編『フランス経営史』(有斐閣、1980年)82頁(原執筆)。
Posted at 2013/06/14 20:43:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経済 | クルマ
2013年06月13日 イイね!

ルイ・ルノー

 フランスの自動車王ルイ・ルノーLouis Renoultは1887年、パリの衣料品製造業の富裕商人である父アルフレッドAlfredとルイーズLouiseの間の5子の末子として誕生した。アルフレッドは蓄積した財産を土地購入に充てていた。したがってルイは恵まれた環境で育ったといえる。
 ルイは名門校リセ・コンドルセLycée Condorcetを経て、エコール・サントラルEcole Centraleに学ぶ優秀さを示した。この頃のルイの関心は学問的探究よりも技術の現実的応用に向けられていたという。
 父の死後、ルイは兄のフェルナンドFernand(-1909年)とマルセルMarcel(-1903年)を説得し、1899年10月に各自3万フランを出資してルノー兄弟会社Société d’Automobile Renault Frèresを設立した。
 資本金や創立時期の面では先発企業であるプジョーやパナール社に遅れをとったが、兄弟間の分業が強みになった。優秀な技術応用能力をもっていたルイは一級の技術者であり、技術部門を担当した。営業部門は冷静沈着なフェルナンドと外交的なマルセルが担当した。彼らは父の所有したボタン製造工場で経営センスを養っていた。
 1900年時点のルノーの市場占有率は3.7%である。これに対してプジョーが11%、パナールが10%である。
 しかし1908年には14%に拡大している。一方のプジョーは8%。パナールが4%である[1]。

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[1]原輝史編『フランス経営史』(有斐閣、1980年)81-82頁(原執筆)。
Posted at 2013/06/13 23:52:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経済 | クルマ
2013年06月08日 イイね!

フランス自動車産業の出自

 フランス産業が初期自動車産業のトップランナーたりえた原因の一つとして、自転車産業の発展があったことはフランス自動車産業が初期ファーストランナーたりえた理由の項で前述した。
 そのような企業の代表例がプジョーであり、プジョーは自転車産業からの転身企業である。そしてフランス自動車産業の出自の1/3が自転車産業からの転身企業である。
 その他の1/3が製鉄企業が出自の企業。その代表はロレーヌ・ディートリッシュLorraine-Dietrichである。
 残り1/3がルノーを代表とする新規企業である[1]。


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[1]原輝史編『フランス経営史』(有斐閣、1980年)81頁(原執筆)。
Posted at 2013/06/08 23:23:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経済 | クルマ
2013年06月07日 イイね!

フランス自動車産業が初期ファーストランナーたりえた理由

 フランスで最初に自動車産業が発展しえた理由には幾つかある。
 まず第1に、技術系グラン・ゼコールgrandes écoles[1]の教育・研究水準が優れた技術革新能力を促進したこと。
 第2に、開発者が経済合理性よりも技術合理性を追究したので、初期の技術開発の危険を積極的に負担したことにあるという。
 第3に、先行する自転車産業との関係が以下の理由で大きかった。フランスは当時のヨーロッパで最も道路網が整備されていた。1880年以降、サイクリングが普及したことにより自転車産業の需要が増大していて、自転車生産のために蓄積された技術や熟練労働力が自動車産業に応用されたのであった[2]。


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[1]フランスの国立教育機関。実務的な特定の職業人養成を目的とするものの総称。
[2]原輝史編『フランス経営史』(有斐閣、1980年)78-80頁(原執筆)。
Posted at 2013/06/07 23:49:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経済 | クルマ
2013年06月06日 イイね!

20初頭のフランス自動車産業の世界的地位

 フランスが自動車産業揺籃の地であることは、自動車産業の発祥の項で前述した。そのフランスは1904年ないし1905年以前は世界最大の自動車生産国だった。しかしその後、首位をアメリカに奪われた。それでもヨーロッパ内では最大の生産国の地位を1930年代まで確保し続けた。下図および下表によりフランスが最大の位置を占めていたことが解るだろう[1]。


 フランスが最初に自動車生産を開始できた理由は幾つかある。

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[1]原輝史編『フランス経営史』(有斐閣、1980年)78頁(原執筆)。
Posted at 2013/06/06 23:51:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経済 | クルマ

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