昨日のブログの続きです。
もっとも、本来書きたかった内容(本題)はこちらの方なのですが…。(汗)
続いて、知名度はあるが、変態度が高めな中級編。
ホンダ初の自動車(四輪車)である
T360 です。
ホンダ初のクルマがトラックっていうだけでも驚きなのですが、さらに驚きなのがこのトラックに搭載されたエンジンです。
何と 360cc という小さな排気量にも拘らず4気筒であり、さらには DOHC 4連キャブという、レーシングカー並みのハイチューンエンジンでした。
この排気管、トラックの物じゃないでしょ!
こんな変態トラックになった理由は、こちらの幻のクルマ
S360 にあります。
当初、ホンダは 最初の四輪車はスポーツカーとすべく S360 を開発しており、T360は そのコンポーネンツを利用したに過ぎなかったのですが、S360の生産がキャンセルされてしまった為、スポーツカー並みのエンジンを搭載したトラックがホンダの第一号車になってしまったのでした。
黎明期に登場した 変態的な軽自動車からもう一台
バモスホンダ です。
”屋根も無い、ドアも無い バモスホンダ ”
この車は、一体 どのカテゴリーに属するのでしょうか?
もう一台は、だいぶ新し目のクルマ、
ホンダZです。
一見、背の高いコンパクトカーで、軽サイズのSUV以上の変態性は無いように見えますが、この車、なんと縦置きミッドシップ+4WDというクルマなのです。
当時は「ランボルギーニ・ディアブロと同じ!」とセンセーショナルに報じられました。
しかし、実態は横置きFFのコンポーネンツを90度回転させて、左右のドライブシャフトを駆動する代わりに、前後のプロペラシャフトを駆動させたという、コロンブスの卵的なアイデアで生まれた車なのです。
まぁ、アクティの4WDと同じって言えばそれまでですが。(笑)
エンジンはリアシート下にあり室内長は下手なコンパクトカーよりも長く、フィットに迫るものでした。
もっとも、そのエンジン位置がネックになったのか、4ドアにする事が出来なかった為、折角の広い後席にアクセスしにくく、さらには複雑な構造の為に軽自動車としては重量も重く、販売は低迷、一代限りで姿を消ししました。(汗)
迷車の上級編は、ズバリ 知名度の無い、マイナーなクルマたちです。
マイナー車と言っても、OEM供給されたRV、ホライゾン(いすゞ ビックホーン)や、クロスロード(ランドローバー ディスカバリー)は除きます。
(いや、除くなら タイトル画像に使うな!)
マイナー車と言って真っ先に思いつくのは、当時のマルチチャンネルだったディーラー網の為に作られた姉妹車がまず思い浮かびます。
シビックの姉妹車、バラードや、
アコードの姉妹車、ビガー、アスコット、、トルネオ…
同じく アコードの派生車には、インスパイア、セイバー、ラファーガ…
こ、これは、別タイトルで掘り下げた方が良さそうだな。(汗)
今回は単独車種としてのマイナー車…、オッと失礼、迷車を取り上げます。
コンチェルト
当時、ホンダは英ローバー社と提携しており、ローバー200/400とは兄弟車の関係です。
6ライトキャビンや、高い全高など、とうじのホンダ車らしからぬスタイリングの車でした。
ドマーニ
ローバーとの提携が解消された後、コンチェルトの後継車として開発されたのがドマーニです。
コンチェルトの後継車らしく、全高高めでセダンらしいスタイルを持つ、欧州車風の車でした。
バブル期の開発の為、専用設計の凝った造りの車でしたが、バブル後に発表された二代目は、単なるシビックセダンの兄弟車となってしまいました。
この2台以外にも短命に終わった車は多い(ロゴ、キャパ、etc…)のですが、ホンダらしからぬ(失礼!)真面目な車作りをしていた名車だと思い、紹介致しました。
アスコット イノーバ
姉妹車の行でも述べましたが、アスコットという車は四代目アコードの姉妹車として登場しています。
では、アスコット イノーバはと言うと、欧州向けアコードをベースにしたクルマなのです。
ただ、単に欧州向けアコードを国内でも販売した訳ではなく、サッシュレスドアとした4ドアハードトップ車、それがアスコット イノーバなのです。
ただ、当時の4HT車人気は、コンパクトでスッキリして見えるグラスエリアデザインだった筈です。
なのに、何故、広く、大きなグラスエリアを持つ欧州向けアコードをベースに4HT車を作ってしまったのか…
私には商品企画自体にミスがあったとしか思えませんでしたね。
アスコット/ラファーガ
こちらも姉妹車の行でも述べているクルマですが、この代のアスコットはアコードの姉妹車ではなく、派生車の方でした。
ちなみにどんなクルマかというと、アコード インスパイア用に開発された直列5気筒.縦置き、FFミッドシップという駆動系を用い、北米向けにワイドボディ化されたアコードに代わる5ナンバーセダンとして開発されました。
ただね…
上記の駆動系は、FRぽい伸びやかなスタイルの為のモノだと思うのですよ!
グラスエリアを見れば、背が高めでボクシーな真っ当なセダンスタイルなのに、妙にホイールベースだけ長いんだよなぁ。
5ナンバーセダンを作るなら、横置き4気筒でやるべき。
そして、縦置き5気筒を生かせるのは4HT車でしょう。
そう考えると、アスコット/ラファーガとイノーバは、企画が逆だったんじゃないかなぁ。
もしくは、アスコットとラファーガを、5ナンバーセダンと4HT車に振り分けるとか。
その場合、イノーバは 欧州向けアコードをそのまま、つまりセダンで出せば良かったんじゃ…。
迷車の登場時期はいずれもバブル前後であり、この時期 車作りが迷走したのはホンダだけではありませんでした。
ただし、この時期以降、ホンダの車作りは迷走したままになっている気がします。
ホンダらしさ、それが何かは私にはわかりませんが、それを見つけるのもホンダの経営陣の仕事なのですがね。