昨日のブログネタにした、フラットフォーム関連の話です。
国産のFR車、数が減ってきましたよねぇ。
昨日のブログで紹介した新世代プラットフォームの中でFRなのは、トヨタのGA-L(レクサスLS、クラウン等)だけです。
ジャーマン3のうち、メルセデス、BMWがFRを採用し続け、アルファロメオがFRに回帰したのに比べ、国産のFR車はお寒い状況となっています。
このまま国産のFR車が減っていくと、ドリフト用の車が無くなっちゃう……
昔は、国産車の殆どはFR車だったんですかねぇ。
例外だったのは、スバル360等のRRだったり
スバル1000等のFFですが、いずれも少数派でした。
まあ、スバル1000が登場した1966年は、現在一般的な横置きFFのジアコーサ式の車もまだ登場していなかったので、少数派だったのも当たり前ですけどね。
国産車でFFが一般的になったと思えたのは、シビックの登場(1972年)です。
シビックの登場より前に日産からチェリーが出ていますが、世界的な名車になったシビックに比べると影が薄い……
FFの採用は車内を広くできる為、コンパクトな車に向いているのですが、カローラ、サニー、ファミリア、ランサーと、各社のコンパクトカーは暫くFRを採用していました。
軽自動車ですら、三菱のミニカは1984年までFRだったんですよねぇ。
トヨタはFF採用に最後まで慎重だったメーカーでした。
最多量販車だったカローラがFFになったのは1983年で、このクラスでは最後発でした。
この時、トヨタは、セダン系にFFを採用しましたが、スポーツタイプはFRを残します。
この決定が、伝説の名車“ハチロク”となり、現在の86を生んだのですがね。
カローラのFF化以降、FF車のネガは払拭され、大きなクラスの車もどんどんFF化していきます。
今ではカムリクラスもFFが当たり前。
逆に、このクラスのFRはどんどん姿を消していきました。
マークⅡから続く系譜のマークX が生産を終え、FFのカムリに集約。
レクサスGSも、FFのESに取って代わられる事になりました。
もはや、大トヨタと言えども、コストを考えると、FRを残すのは困難になって来たんですね。
冒頭にも書きましたが、トヨタにはFRのプラットフォームとしてGA-Lがありますが、本来はレクサスLSなどのフルサイズFR車用であり、クラウンにはオーバークオリティ。
他の新世代プラットフォームを採用した車はどれも軽量化出来ているのに、クラウンが重めなのも、フルサイズFR車用のプラットフォームを使用しているからでしょう。
そう考えると、日産がFRを作り続けられるのか? と私は懐疑的に思っていたのですが……
日産は新型フェアレディZを発表し、今後もFRを作り続ける意思を示しました。
スカイライン等のFRセダンも作り続けるんでしょうかね?
まあ、プラットフォームの刷新はコストが掛かり過ぎなので、次期型があってもプラットフォームはキャリーオーバーでしょうけど……
FR車が減っていく中で驚かされるのは、マツダがロードスターを作り続け、SUBARUが86/BRZで一からプラットフォームを新設計した事です。
どちらも、プラットフォームを共用する車が無い、単一車種ですから、コスト的に相当辛い筈ですがね。
そして、まだ発表されていませんが、期待できるのが、マツダの新FRプラットフォームです。
噂としては、次期マツダ6として登場すると言われている、直列6気筒エンジンを搭載するFR車。
直列6気筒エンジンを搭載したセダンというのも久々です。
さて、1台触れていないFR車があります。
それは……
レクサスISです。
年内にもマイナーチェンジされた新型が発売されるレクサスISは、現行型の発表が2013年。
既に7年が経過しており、本来ならばモデルチェンジする時期でありながら、ボディパネルを大幅に手を入れた大規模マイナーチェンジを行うのですから、もう暫く作り続けることになります。
似たような時期(2012年)に発表されたGSがカタログ落ちしたのに、ISは何故?
逆に、今後も作り続けるのであれば、同クラスのクラウンがGA-Lプラットフォームを採用しているのですから、ISもGA-Lプラットフォームを採用して次期モデルを作れると思うのですが。
なんか、噂では、次期ISは 次期マツダ6の新FRプラットフォームを使う事になるなんて話も……
確かに、次期ISが次期マツダ6のプラットフォームを使うのであれば、現行型の延命措置を取る事もわかります。
次期マツダ6は、当初の発売予定が1年ほど遅れていますからね。(マツダが2019年11月1日に行った2020年3月期 第2四半期決算発表時に正式にコメントしている)
トヨタとマツダは2017年に資本提携していますし、あり得ない話ではないと思うのですが……
ただ、高級車ブランドのレクサスなのですから、他メーカーから供給を受けるより、自前技術で作った方がいいと思いますがねぇ。
トヨタブランドでスポーツセダンを出すと言うなら、分からないでもないですが。
トヨタ-マツダの提携で期待したい事は、トヨタ版ロードスターです。
スープラがBMW、86がSUBARUとの協業で生まれたスポーツカーですが、ロードスターは既に存在しています。
マツダにしても、ロードスターの開発コスト回収に、トヨタの販売力は魅力だと思うのですが。
もし、トヨタ版ロードスターが誕生するとしたら、86以上にライトウェイトなスポーツカーになります。
クラス的には、現在の86よりも よりAE86に近いのですが……
仕方ないから、ヨタ8の再来とかにしますかね。(笑)