くるま相談室 GTiスペックサスペンションキット  

【総評】
乗り心地、ハンドリング、スポーツ性に於いて高バランスなサスペンションコンプリートキット。
ただ車高を下げる為だとか、特定の条件の競技・ハイグリップタイヤのみでしか性能を発揮しない車高調整サスペンションキットとは一線を画する。
ストリート用としては高レベル。

【仕様変更とインプレッション】
スプリング、ショックアブソーバーはGTiスペックキットのままで、スタビライザーの組み合わせで500～800Kmづつ評価を実施。

（仕様１）
・Fスタビライザー（φ17ミラアヴィ純正）
・Rスタビライザー無し
※純正サスペンションにφ17フロントスタビライザーを追加したバランスに安定感がプラスされた印象。
街乗りでは大きな不満は無いが、スピードレンジが上がるとリアの安定性が欲しくなる。
通勤用としては◎。

（仕様２）
・上記仕様にソニカ純正リアスタビライザーを追加
※乗り心地に大きな変化は無く、リアの安定性が高まり、安心感が増した。
ただ、リアがシッカリした分フロントの頼りなさが出て来てもう少し安定性が欲しくなる。

（仕様３）
・上記２の仕様からFスタビライザーをソニカ純正（φ22)に変更。
最終仕様に落ち着く。
※仕様２の時に出ていたフロントの頼りなさが解消し、安定感が増した。
中立付近からジワリとステアリングを動かした時のリニアで落ち着きのあるフロントの動きは秀逸。
凹凸の激しい場所ではもう少ししなやかさが欲しい場面もあるが、トータル性能は高い。

【留意点】
このキット・・というよりもサスペンションを検討、装着する前に、同社製「FTG（フロントトップがセット）」と「トランクフロア補強バー」の装着を推奨します。
まず、この２点を装着して土台を決めてから「何が足りないのか？」「今後の方向性」を検討すべき。
また、経年経過品として見直すべきパーツ（ロアアーム、アッパーマウント、ステアリングラックインシュレーター、ボールジョイント類、タイヤやホイール）を見過ごすと、どんなサスペンションキットであれその性能を発揮出来ません。
これは全ての車に言える事です・・・逆を言えば、社外品を装着するのではなく、全て純正新品とした方が結果が良い場合も有るでしょう。