ESCAPE　１

女心と言うものは、不思議でいくら歳を重ねても計り知れない

モノだと思います。

只、単に私が複雑に考え過ぎてるだけなのかも知れないが・・

それとも、何も考えずに悩んでいただけなのか・・

そのひとつに、こんな事がありました。

私が、本町の喫茶＆軽食の店で働いていた時の頃、ウエイトレス

が６人、厨房の中で働いている男が３人と言う構成で、朝と昼時

は戦争のような忙しさだけど、それ以外は閑古鳥が鳴いていそう

な店だった。

店長を初め歳が似通った年齢だから全員仲が良かった。

私には恋人が居て、仕事帰りには時々、この店に立ち寄っては、

お茶をして帰っていった。

まぁ～皆は冷やかしますね、どこでそんな美人を見つけて来たの

かと、どこまで進んでいるのかとか。

今度、皆でディスコに行く時は彼女を連れて来いとか。

その中で一人の女の子だけは、従業員で行くのだから、部外者は

駄目と頑なに拒否していた娘が居たけど、却下されていた。

その娘は私とは一番仲が良く、いつも話しかけてきたり、帰りを

待っていてくれたり、彼女の話を色々聞いてくれたりと・・

なのになぜ？とその時は思っていた。

皆でディスコに行く当日、彼女の仕事の都合で、私達は待ちあわ

せ時間より１時間程遅れて店に入った。

席に着くなり、皆は「駆けつけ３杯じゃー！」と言いい、

空きっ腹の私に濃い水割りを３杯いっきに飲ませた。

途端に酔いが廻り、それでもなんとか踊ったが、これが悪かった

のか、気分が悪くなりソファーで横になり彼女の膝枕で酔いを

覚まそうとした。

中の良いウェイトレスＴちゃんが、お絞りを彼女に渡したり、

水を注いでくれたりと２人体制で私を介抱してくれた、が、

私は、その場吐いた。

そりゃー、大騒ぎさ！

仲間が集まり、ワイワイ騒ぎ、店員が駆けつけ何やら怒ってるし

酔いつぶれている私と介抱している彼女を皆は帰したが、その後

が大変だったらしい、詳しくは教えてくれなかったが、絨毯の

クリーニング代とかを払わされたらしい、いくらだったのか尋ね

たが、無理やり飲ませた方が悪いと言って教えてくれなかった。

仲の良いウェイトレスのＴは、ずっと私ん事が心配だったらしい

次の日から、彼女は私の行動に凄く関心を持ち普段の行動から

全てを聞くようになった。

彼女には婚約者が居ると言うのに・・


つづく