ショウジのブログ一覧

Kが退学をし、教室でKの噂話をしていたら、外から単車のエンジ

ン音が、皆は窓に集まり単車の方へ目をやった。

「おーい、遊びに来たで～」Kである。カワサキのZⅡに乗って

やって来た。校舎と校舎の間の中庭に現れたので、先生が駆けつ

けて来るのではないかと、思っていたが現れなかった。

皆が上がって来るように誘ったら、あいも変わらず便所下駄の音

を響かせながら教室に入ってきた。

「K、お前免許、今年取ったから中型やろ、なんで７５０乗ってん

ねん」（私の年齢の人は分かると思うのですが、高１の頃単車の

免許は自動２輪だけで、大型、中型と分けていなかったが、翌年

に分けられた）

「ああ、中型やけど、捕まっても条件違反だけやから大丈夫や」

（大きな勘違いであるが、皆が指摘しても信じなかったので、

ほっといた）

Kの来ている服は白の開襟シャツと黒のズボン。夏なので、他の生

徒と同じスタイルだから、先生が横を通っても気づかれなかった

よく見ると胸のポケットにセブンスターを入れている。

「K、お前ポケットにタバコ入れてたら、まずいんとちゃうか？」

「学校辞めてるのに、停学とか、あらへんから、関係無いわ」

「それも、そうやな」と廊下で、立ち話をしているところへ、

先生が通った。Nが、「ｋ、タバコ見えてるぞ」

先生がこちらに近づいて来た。「おっと、危ない、危ない」

そう言って、Kは胸ポケットから、タバコを出し入れした。

「おい、君、タバコ持ってるな、職員室まで来なさい」

そう言ってKを捕まえようとしたが「じゃかましいいわ、関係ある

かー」と言って掃除用具入れから箒をとり出し、ケツパンを先生

に何度もくらわした。先生は助けを呼びに職員室へ。

出てきた先生達に驚き、Kは、けたたましく便所下駄の音を鳴らし

ながら必死で逃げ、Kの移動の様子が、校舎中に響き渡っていた。

単車に飛び乗り、アクセルを吹かしUターンするが、こけそうにな

り、激しく足を地面につけたため「カーン」と下駄の音がこだま

してエンジン音がかき消した。

その様子を私達は笑いながら見ていた。

私とNは生活指導部に呼ばれ、Kが来たら知らせるようにと言われ

た。

学校から、Kの家に連絡が入り、２度と来るなと言われたそうだ。

そのとうり、Kは学校には２度と来なかった。