ショウジのブログ一覧

寒い日に雨に降られると、少しだけど思いだすんだ、彼女の事を

別に、恋物語でもなく、悲恋でもなく、中途半端な話しだけど。

今日みたいな寒い日に雨が降ってて、傘をさして歩いてた。

すると、店先で一人、雨宿りをしてる女の子が立ってた。

通りすがりに顔を見ると、可愛い娘だ、目が合った。

ジーと見てる、とり合えず目を反らして通りすぎる。

こんな、可愛い娘が近くに居たんだ、いつもならそれで終わる。

でも、この日は違った、よっぽど気にかかったんだね。

とって帰して、もう一度前を通った、又、こちらをジーと見てる

声をかけ様かどうしょうかと思ってるうちに通り過ぎた。

今度は声をかけよう、少しだけ話しをしてみよう、と思い又、引

き返した。またまた、ジーと見られた声をかけ辛くて、傘をたた

んで、隣に立ってみた。「寒～」と言ってみたが、知らん顔して

る。「雨宿りしてんのん？」無視された。

「この、雨、止みそうにないなぁ、濡れたら風邪引くやろなぁ～

何処まで行くんか知らんけど、送って行ったろかなぁ～」

以前として無視してる。「無視したら、体に悪いでぇ」

笑いだした、「自分、濡れてるやん、俺、濡れた女見たら、ほっ

とかれへんねん、いや、変な意味と違うでぇ、勘違いせんといて

や」ちょっと失敗した、変な目で見てる。

「ちゃう、って、風邪引くから言うてんねん、寒いやろ？震え

てるやん」「コーヒーでも飲めへん、少し暖まってから、雨が止

んだら帰ったらええし、止めへんかったら、近くまで送って行っ

たるから・・」おどおどしている彼女を半ば強引に喫茶店に誘っ

た。そこで、彼女の事を聞きだした、徳島から姉妹で働きに来た

事、姉妹でアパートで住んでる事、彼氏がいない事。友達もいな

い事。

「とりあえず、友達一人、出来たやろ」と強引に友達になった。

電話番号を渡し、彼女のアパートに送って行った。

始めの２～３日は電話を待ったが掛かって来なかった。

忘れた頃に掛かってきた、送って行ったお礼と何気ない会話。

何度目かの電話で、彼女のアパートの前で待ち合わせて喫茶店に

行く事になった。アパートの前に行くとお姉ちゃんと彼女がいた

「友達になってくれてんてなぁ、この子真面目やから、変な事

したらアカンよ、解ってんなぁ！」姉ちゃんめっさ怖い。

デートもした事も無く、喫茶店に数度行っただけ、たまの何気な

い電話の会話だけの関係だったけど、姉ちゃんが事故で死んで

実家に帰る前の日に電話があって、「友達になってくれてありが

とう、楽しかった」と別れの挨拶をしてくれたけど、複雑だった

少し、惚れていたからね、仲間には彼女が出来たと嘘をついてい

たけど、只の友達だけだったんだ。

顔を思いだそうとしても思い出さないけど、雨宿りで、濡れて

うつむいて立ってる姿だけは思いだすんだ。