
左;以前装着のC-classic 上;現在のAM19 sportJ
書くことがないので昔のネタですが
500にレカロといったらやはりC-classic,C81,CSEが定番だと思っていますが、7年前に自分も定番に漏れずC-classic,CSEで迷い、サイドサポートが高くサポート性が良さそうなことからC-classicを装着しました。
C-classicは500内装によく合い、座れば背中に感じる重厚感を感じ満足感の高いものでした。
しかし使用しているうちに、長時間ドライブでは体に合わない(腰痛)ことやホールド性がいまいちなこと、重いことに不満がでてきました。
レカロについてあまり事細かな情報が載っていなかったので買替えのため当時いろいろ調べました。
・CSEとC-classicはサイドサポートと電動部分の差だけではなく、座面サスペンション構造に大きな違いがある(C-classicよりCSEのほうが凝った構造)
(自分が鈍いだけかもしれませんが個人的には座り心地は機構の違いを感じるような大きな差はなかった気がします。やはり形やサポート性の差のほうが大きいと思います
・C-classsicはC-81の再販版、形は似ているが内部フレームが若干異なる
・Cシリーズは非常に頑丈な構造で理屈上はラバーサスとウレタンを換えさえすれば長く使えるものの、張替られたものはウレタン等がレカロ純正ではなく社外品で補修されたものが多い
純正のままのものの座り心地と張替られたものと差があるのは、こういった皮の材質や張り、アンコの微妙な形状によりそうです
・サス付リクライニングシートはC,Dライン以降は金属からプラスチックへ云々など書かれているものの、プラ化されているのはAM19(他は鋼板モノコックのまま)
・AM19シリーズのプラ化はコストダウンのためではなく、C/Dシリーズや現行廉価版ラインのようなラバーマットタイプと異なるサスペンデッドシェルという凝った構造をもち、それを実現するため (それでも主観的にはCシリーズ程のコストではないとは思いますが)
・レカロ自体、かつて鋼板モノコックを時代遅れと言い主体を全て新機構のサスペンデッドシェルに移行させようとしていた(実際は宣言と異なり、また鋼板モノコック/ゴムマットに戻っている[コストの関係?])
・軽量化もあるが明らかにコストダウンされているといえるのは同じ鋼板モノコックシェルをもつシリーズであってAM19は基本構造が異なる
(DシリーズまではCとほぼ同じような構造)
AM19のサスペンデッドシェルに興味を持ち座ってみたくなったこと,軽量化+ホールド性が向上することもあり4年前に現在のシートにしました。
コストの掛かった構造とはいえ、背中に感じる応接セットのような重厚感等はC-classicのほうがよく、Cシリーズ程は掛かっていないと思われます。
しかし乗用車用のシートとして考えると、ホールド性,快適性の両立、体に合い疲労も低減したことやシート重量軽減ができたことから大変気に入っています。
レカロのスポーツシェル,バケットシートを除くサス付リクライニングシートについて、情報が少ないので集めた情報を大雑把に列記します。専門ではないので自分の解釈が間違っていたり、用語が異なったり文が稚拙なのはご容赦願います。
いずれのレカロも構造やサス云々は関係なく、モノはいいです。
【1】鋼鈑モノコックシェル(ゴムウレタンサス):SR、Lシリーズ、C・Dシリーズ
構造的には古いがCシリーズの流れを汲む。サスペンションはゴムマット系。
C(D)シリーズは厚い鋼板が二重構造なのに以降は薄い一枚プレス,リブも浅く,スポット溶接点数も半減,サイドフレームも細くなっている等、コストダウンのためなのか軽量化のためなのか変化がある(昔がオーバークオリティといわれたのはこの所以だが重量がある)。
リクライニングのガタが欠点だったが、新型では新しいリクライナー(タウメル2000)となり改善。
<A>ラバーマットサスペンション:C81、C-Classic等
底が一枚のゴム。欠点は経年で中央の沈みやヘタリがでる。
<B>プレマフレックスサスペンション:CSE
ネットと座面後部のバネで支える構造。前端部を軸に後端部をストロークさせバネで制御。<A><C>のサスより耐久性に優れ乗り心地もよいとされる。後述のサスペンデッドシェル構造と考え方は同じ。
<C>ピレリマット:DSE、LX、SR、SR-6等
座面中央のウレタンが沈むのを防ぎ均一にするためゴム部分が左右に分かれる。中央の沈み以外の欠点はラバーマットと同じ。
【2】フレーム構造:AM19シリーズ(sport、style、マニフィカ)
1996年11月AM19シリーズでリリースの新しい構造。座面にコイルスプリングをもつ複雑な構造のサスペンデッドシェルを実現するため樹脂製シェルとなり軽量化が図られ、これがメタルフレームに組込まれる。
従来モデルに比べ大幅な振動吸収性UP・強度UPが図られ、タウメル2000が採用されガタが小さい。バックレストが薄くできるが、サスペンデッドシェルにより底面のふくらみがでる。
サスペンデッドシェルは座面前端を軸に、後端スプリングでシェルを浮かせ衝撃を吸収する構造。重量面から樹脂シェルではないと実現できない複雑な構造になっているが、機構的にはCSEと同じ考えで作られる。耐久性がゴムマット系より優れる。
従来モデルに比べ、大幅に振動吸収,強度を高め、内臓に悪影響を与えると言われる5-6Hzの振動を軽減し快適な乗り心地を実現する機構とされる。
欠点は構造が複雑でプラのわりには軽くないこととコストがかかること、底面の膨らみがでること。