R36を弄り始めた当初から掲げた「スーパーヴァリアント化構想」。
その構想の中でライバル視しつつも1つの基準にしている車があります。その車はアウディS4アバント(B8)です。アウディS4は最高出力333PS、最大トルク44.9kgmと言うスペックを誇る至高のスポーツ・アウディSモデルです。
R36のエンジンはNAなのでパワーではS4に敵いませんが、スーパーヴァリアント化していくにあたり、S4よりも官能的で人車一体のドライビングフィールを感じさせる車にしたいと考えました。
既にコンピューターチューニングはしてあるので更なるパワーアップを石川さんに相談した所、「マフラーを交換するよりもエキマニをやった方がパワーは上がるよ」とアドバイスしてもらったので、今回はエキゾーストマニホールドを交換する事にしました。
当初はワンオフでの製作予定でしたが、イシカワエンジニアリングさんの方で製品化したいとの事になったのでワンオフ製作よりも更に高効率の物を開発する為、イシカワエンジニアリングさんに開発車両として協力させてもらう事にしました。
開発するにあたり最も拘った部分は、ちゃんとダイナパックで純正エキマニ以上の性能アップが数字やグラフとして実証できる物を製作するという事でした。
実際、大手メーカーを含めてアフターパーツは開発段階でパワーチェックしていない物が多く、パワーアップは愚かノーマル時よりもパワーダウンしてしまう物も少なくないからです。

©ISHIKAWA ENGINEERING
6月から始まったエキマニ開発は予想以上に苦戦した様でした。理由は見た目は最悪な純正エキマニが実は出来が良く、最初のテストモデルでは納得できる結果にならなかった為です。
でもテストモデル(プロトタイプ)のフィーリングは最高でした。どんな感じかと言うと2000rpmからターボが効いているようなフィーリングでした。

(左)プロトタイプ (右)製品版
©ISHIKAWA ENGINEERING
そしてようやく10月末のダイナパックでのテストで納得できるような結果が出たのでスポーツマニホールドの開発が終了しました。
スポーツマニホールドの一番の特徴は、トルク特性の変化にあります。最大トルク発生回転数が4300rpm付近まで上がっていく特性に変化し、まるでハイカムを入れたような高回転域での伸びがあります。そして最高出力もカタログ数値換算で322PSまで上がりました。
ただし、これは「NEUSPEED JSP-Chip」+「純正マフラー」+「iEXERTスポーツマニホールド」で組み合せた結果なので、他社のコンピューターチューニングや社外マフラーだと相性があると思いますので、同様の結果を保証するものではありません。

©ISHIKAWA ENGINEERING
スポーツマニホールド自体は10月末に完成していたのですが、全て終了するのが12月になってしまったのは治具製作で車を預けたりしていて時間がかかった為です。
いよいよイシカワエンジニアリングさんで販売も開始するようですので、興味がある方はイシカワエンジニアリングさんに問い合わせてみて下さい。

©ISHIKAWA ENGINEERING
タコ足の次なるモディファイはマフラーも考えてましたが、個人的にリアルパワー重視なのと、R36は純正マフラー最強説もあるので一端保留にしようと思います。
Posted at 2012/12/23 00:20:09 | |
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