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2018年10月27日 イイね!

80年代 400ccを比較してみる

80年代 400ccを比較してみる前のブログで、750ccのボアストローク、圧縮比、乾燥重量比較をしたところ、興味深い結果となったので、同様に80年代の400ccの比較をしてみました。
そのバイクの動力性能の設計意図が見えるためです。

84年以降は59馬力一律規制のはずが、実際には高回転、高出力化による競争が90年頃まで続いているのがよくわかります。バブル景気の株価上昇のような進化が90年頃まで続きました。


○ホンダ
ボアストロークが直4、V4ともずっと同じ数値です。
大人気となったCBXは当時「なめ猫、アラレちゃん、CBX」と言われたほどに。
当時の4発最後発のモデルだけに軽量、コンパクトな設計で、それまでの威風堂々な400とは異なりスポーツ路線が強くなりました。これをベースとした市販レーサーRS400もありました。


後継の83CBR400Fでは外観もスパルタン志向が一層高くなりました。ただ他社が水冷化する中で空冷、非力な印象は否めません。ほぼ同時期のヤマハ、スズキに大きく水をあけられたのが、スペックからもみえます。圧縮比が下がったのは、84年~59馬力規制にあたり調整したのか、REVの追加による影響なのか。でも見た目80年代ぽくて好きです。


動力性能では86CBRエアロあたりでようやく他社同等、完成レベルになっていたようです。でもこの頃は外観がレプリカ路線から離れていき、流れには乗れてなかったように思います。


レプリカ人気ではヤマハとスズキが先行していましたが、88年にCBR-RRの登場でホンダもいよいよ本気になった記憶です。


・81CBX400F 55×42 9.8 173
・83CBR400F 55×42 9.6 174
・86CBR400R ↓ 11.0 165
・88CBR400RR ↓ 11.3 164
・90CBR400RR ↓ 11.3 162



こちらはV型、82年の初期からすでにハイスペック。
同じ時期の空冷4発とは別次元です。
本当に53馬力でしょうか。
他メーカー開発陣のスイッチが入る音が聞こえます。

86VFR400ではカムギア化されますが、動力スペックはそのままです。カタログ59馬力になりましたが。
87プロアームで圧縮アップされて完成されたようです。

89年までに足周り見た目は相当変わったけど、動力スペック上は車重以外、大きく変わっていないとも言えそうです。恐るべし!





・82VF400F 55×42 11.0 173
・86VFR400R ↓ 11.0 163
・87VFR400Rプロ↓ 11.3 163
・89VFR400R ↓ 11.3 167



○ヤマハ
84年のFZ400Rが印象的で、既にハイスペックです。
当時のレプリカブームを牽引していました。
それまでの2ストのヤマハのイメージを見事に変えました。
HY戦争が終わりシェア争いでは譲っても製品では負けんぞ、と気迫を感じます。


86年のFZR400ではたった2年で人気車種のモデルチェンジ。リア140幅の扁平ラジアルタイヤは衝撃でした。ショートストローク化と軽量化も果たしています。


88~89は排気エグザップが追加され、外観も進化しますが、スペックは変わらず。90年型はフルモデルチェンジしてスペックは物凄いですね。88~89年のホンダ勢に対するヤマハの本気を感じました。本当に59馬力でしょうか。



・81XJ400D 51×48.8 9.5 180
・84FZ400R 54×43.6 11.5 164
・86FZR400 56×40.5 11.5 157
・88FZR400R ↓ 11.5 165
・90FZR400RR↓ 12.2 160


○スズキ

82年のFSインパルスはヨシムラサイクロンタイプの集合管でした。スズキは圧縮比が高め、更に年々着実に上昇してます。83年のFWでは水冷化、後継の84年のGSX-Rはクラス最軽量、すでに現在レベルの実力だったことがわかります。バリ伝では秀吉が鈴鹿4耐のベースマシンに選びました。

86年はシリンダヘッドが水冷、シリンダが空冷、ピストン裏に油冷としてかつ軽量です。デザインは2灯→1灯にして、差別化を図ったかと思いきや、87年2灯に戻したり、中身の基本に忠実な実直さと裏腹に外観は頻繁に変わっていた印象です。でもホンダも同じか。しかしヤマハ同様、90年はかなりのハイスペックで締めくくっています。







・82GSX400FS 53×45.3 10.7
・83GSX400FW 53×45.2 10.9 178
・84GSX-R 53×45.2 11.3 152
・86GSX-R 56×40.5 11.5 153
・88GSX-R400 56×40.5 11.8 160
・90GSX-R400R 56×40.5 12.0 167

○カワサキ


男カワサキはZ-GPまで、なんて言われてましたが、その後も他社とは一線をひいてレプリカ路線から離れていたカワサキ。でも82年Z-GPはFXから13kgも軽量化され、続く83GPz 400では同じ空冷ながらショートストローク化されました。
CBXに対抗したのかホンダと同じ数値ですが、空冷でも確実に進化しています。

85年の水冷GPZ400Rはレプリカブームの中、距離を置いたスタイルと高い性能で大人気となり、しばらく継続販売されました。600もありましたがこれは速いです。

88年のZX-4は見た目は地味なれどクラス最軽量、隠れた高性能車でした。しかし時代の流れには逆らえず、男カワサキもとうとう89年には完全レプリカの姿に。ショートストローク化はカワサキが実は一番、他社に一歩も引かないスペックでした。





・82Z400GP 52×47 9.7 179
・83GPz400 55×42 9.7 178
・85GPZ400R 56×40.4 11.4 181
・88ZX-4 57×39 11.5 152
・89ZXR400 57×39 12.1 165


バイクはスペックだけじゃないとは思いつつ、こうして見るとあらためて激しい争いだったんだなと思いました。

89年頃はバイク少年の私もレプリカの進化にそろそろお腹いっぱいでしたが、カワサキからゼファー400が登場、ゼファーショックと言われ、時代が少しずつ変化して行きます。


例えるなら、豪華なケーキやデザートで見るだけでお腹いっぱいになっていたところに、白いご飯と味噌汁が出てきた感じでしょうか。

Z系のリバイバルですが、4輪含めて自社の過去の名車をリバイバルして新たに出すブームのきっかけではないかと思います。
90年代に入り、CB400SF、XJR400等、他社も続いて行きました。当時あいつとララバイ好きだったので、「これ待ってたよ!」と思った記憶があります。

カタログ以上の実力までかけ上った80年代の400ccでした。



Posted at 2018/10/27 17:54:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2018年10月13日 イイね!

CBX750と80年代を考察

CBX750と80年代を考察写真はモリワキzero-X7


最近クルマいじりが多かったので、バイクについて書いてみました。

CBX750、今年で中古購入後10年目になります。
あまりこのバイクについて情報ないので、80年代当時の時代背景と、個人的見解を参考までに。

前任機の人気車種である750第2世代のCB750Fから、第3世代として83年末にデビュー。
しかし、個性過ぎたデザインと盛り上がっていたレースブームにいまいち乗れない中途半端なキャラクターで人気はさほど。



第2世代、78/79年デビューのCB900/750Fはメインターゲットの欧州、国内や北米でも人気車種となっていたが、序盤はレースでも活躍していたものの、他メーカーの追い上げがあり、耐久レース用のRS1000では終盤にかけて度重なるエンジントラブルによる苦戦もあった。




また900/750Fがデビュー前後で、カワサキZ1/2、スズキGS1000/750と各メーカー揃ったが、海外メディアからは、「日本製のバイクはエンブレムを外したらどれも同じに見える」などとも言われていた。

個人的には空冷ダブルカムの4気筒をもつ丸目ライトのバイクという大きな面では同じだが、それぞれデザインも個性的なバイクであると思います。

この時期にホンダ対ヤマハのHY戦争が勃発。ミニバイクを皮切りに激しいシェア争いが始まった。

2輪メーカーの盟主として、ホンダは4輪の開発部隊も導入して新型車種を続々と開発する「GOGO作戦」を開始、大型車種では他メーカーとは異なる独自性をもつV型エンジンの開発に着手、レースでの圧倒的な優位性を目論んで開発された。レースでNR500による先行開発を行って、82年に水冷VF750がデビュー。これ以降のホンダのレース主力はV型となっていく。

他メーカーも個性的なデザインや、メーカー独自性の強い技術で対抗。


スズキは83年のGSX750E4/3型刀を挟んで、85年に油冷GSX-R750を発表した。カワサキは83年空冷GPZ750のあと84年水冷750R忍者を発表。ヤマハは少し間を挟んで水冷5バルブFZ750を85年に発表、いずれもレース参戦を前提、またはメーカー独自性の強い個性的なバイクとなった。

*カワサキはワークス参戦は86年GPX750以降、それまでは少し距離を置いていた

エンジン外観もホンダV型、ヤマハ45度前傾、スズキ油冷は黒で細かいフィン、カワサキ忍者は左右非対称と、個性的だったのが印象的です。






ホンダはレースの主力をV型に移しつつも、初代CB750譲りの直4路線もホンダ自身の伝統であり、官能的な吹け上がりをもつ直4はユーザー人気も依然高かった。

新しい直4 750として、82年デビューの空冷のCBX650を使ってベースアップすることに。


この手法はカワサキがZ650をベースにZ750FX2~GPz750として先行していた。



84年~市販車改造レースの最大排気量が1000cc→750ccに決まり、TT- F1として始まることが決定。
83年末にデビューのCBX750もプライベータがTT- F1に出られることを想定した設計がなされた。
HRCのレースキットにはモリワキ製のマフラーやピストンも含まれていた。
84年度はモリワキレーシングのCBX750 八代選手が見事に初代TT-F1チャンピオンに!
こちらは当然フルチューンエンジンです。


ベースのCBX750エンジンのポイント
※1 バルブ系が拡大、ハイカム化。後継機種の92年RC42では実用観点でバルブ系が小径化、カムも実用向けとされた。
※2 CBX650よりもさらにショートストローク化。
RS1000の反省を踏まえて、レース志向を強くした。
※3 圧縮比については9.3とし空冷では平凡な数値となった。

ちなみに同時発表のCBR400Fも前任機の大人気車種であるCBX400Fを踏襲せず、オイルクーラーむき出し、後付けされたようなライト等、簡単な改造でレースに出れるレース志向外観のバイクとなっていた。


この脱前任機傾向は750/400とも同じであったが、400は一部から熱烈ラブコールがあり、CBX400Fの再販に。
ユーザーはメーカーの劇的変化について行けてなかったんですね。私も乗ってたCBX400F2型。

進化の激しい80年代において、一度終了したモデルの再販に踏み切ったホンダはユーザーを見捨ててないことがわかります。SRのヤマハ、刀のスズキ、忍者のカワサキも同様ユーザーを見捨ててないですね。




当時の750cc ボアストロークと圧縮比と乾燥重量比較
スペック表より

ホンダ
・82年 CB750FC 62×62 9.2 231kg
・82年 VF750F 70×48.6 10.5 218kg
・82年 CBX650 60×58 9.5 197kg
・83年 CBX750 67×53 9.3 215kg
・86年 VFR750F 70×48.6 10.5 199kg
カワサキ
・83年 GPZ750F 66×54 9.5 217kg
・86年 GPX750R 68×51.5 11.2 195kg
ヤマハ
・85年 FZ750 68×51.6 11.2 209kg
スズキ
・83年 GSX750E4 67×53 9.6
・85年 GSX-R750 70×48.7 10.5 179kg

バイクブームとレースブームを背景に数年間の間に激しい競争により高回転化、軽量化を果たしていることが、スペックからも読み取れます。最高出力の数値だけでは判断できないところです。82年のVF750Fが飛び抜けていたのがよくわかります。

CB750Fのスクエアから、新しくなるほどにショートストローク化と圧縮アップによる高回転/高出力化が図られて行きますが、CBX750は時代の過渡期、ショートストローク、ハイカム、バルブ径アップは果たしたものの、圧縮比は従来並みとなり、インプレは高回転まで頭打ち感なく綺麗に回るものの、実用低速トルク感はいまいちのフィーリングとなりました。同じホンダで水冷ハイスペックなVF750に道を譲ったともいえますが。。

話は少し変わって、グループA時代のAE86も会社の方針で86年からFFのAE82FXにレースの主力を譲ってますね。
実はまだまだいけたのではと思ってます。

VFとCBの2枚看板を続けたホンダ、FFとFRの2枚看板を途中で下ろしてしまったトヨタ、この話の続きは後でまた書きたいと思います。

85年アドバンカローラ
カローラ使い鈴木恵一/ドリキン土屋圭一 組


話は戻り、乗ってる人が少ない、独自色を強めたところが気にいってるのと、ボルドールの大きなカウルは形も好みでツーリングでも助かってます。


80年代の階段をかけ上がるかのような進化と激しい競争、ホンダV型、ヤマハ5バルブ、スズキ油冷等、メーカーも独自色が強かった時代であり、懐かしく思う次第です。
もちろんCBX750の空冷への拘りも。

改善点が見えたところで資金もないのでCBX750の改善は一旦中断し、来年はCB750Fを復活させたいとも思ってます。



Posted at 2018/10/13 17:18:51 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記

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