SUPER GT Rd.6 富士GT 300kmレースレポート
■レース結果
GT300参加台数24台
公式予選順位8位
決勝レース順位リタイヤ
入場者数9月8日(土)18,200名
9月9日(日)33,800名
■富士大会概要
シリーズ全8戦で行われるAUTOBACS SUPER GT 2012 SERIESも第6戦を迎えた。
前戦の鈴鹿大会で不運なクラッシュに見舞われたGREEN TEC & LEON SLS GT3は、関係各位の協力のもと無事修復され、富士スピードウェイに登場することができた。
しかしながら、黒澤治樹はクラッシュ時に頸椎を圧迫骨折していたことが判明し、今回は大事を取って欠場することになり、代わりに土屋武士が第2ドライバーを担当することとなった。
なお、黒澤治樹はシリーズ第7戦オートポリス大会から復帰する予定となっている。

●黒澤選手は、元気です!ただ、痛いのを我慢しているだけでございます。
【9月8日(土)】
午前9時40分、まずはフリー走行を竹内のドライブでコースイン。
鈴鹿大会後のボディ交換、そしてエンジンその他の載せ替え等を行った後のシェイクダウンとも言える状態のため、いくつかのマイナートラブルが発生するが、30分経過時点でほぼ解消。そこからはマシンセッティングの煮詰めに取りかかる。
サスペンション関係の微調整を繰り返し、約1時間経過時点でドライバーは土屋武士に交代。初めてのSLS AMG GT3の感触を確かめつつ周回を重ねる。
その後ドライバー交代の練習を行うなど、冒頭のトラブル対応以外は順調にプログラムをこなしフリー走行を10番手で終えた。
午後2時、予選Q1がスタート。担当ドライバーは土屋。
GT300クラス参加24台中、まずは上位16台を目指す。Q1、そしてQ2は同一タイヤを使用するルールとなっていることから、土屋は全開のアタックラップを1周のみと自らに課し、結果1分41秒817、8番手のタイムをマークし危なげなくQ1を突破した。
午後2時40分、出走16台が上位10台に絞られるQ2がスタート。担当ドライバーは竹内。渾身のアタックを行い、8番手のタイムを記録しQ3進出を果たす。
午後3時10分、最後の予選「Q3」がスタート。担当は土屋。
自身のQ1のタイムを更新する1分41秒439のタイムをマークし、結果予選8番手となった。
なお、ポールポジションタイムは#31 apr HASEPRO PRIUS GTの1分40秒417。
予選2位は#33 HANKOOKPORSCHE、3位は#16 MUGEN CR‐Z GT、4位は#88 マネパランボルギーニGT3、5位#911 エンドレスTAISAN 911、6位#66 triple a vantage GT3 7位#0 GSR 初音ミクBMWという順位となった。
【9月9日(日)】
天候は前日に続き晴れ。気温も30度前後に届き、残暑厳しい一日となった。
午前9時から30分間のフリー走行が開始。
竹内のドライブにてコースイン。決勝レースを想定した状態・仕様で走行を続け、多少の微調整を
行い、ピットストップシミュレーションも実施。走行順位は11番手にとどまったが、確かな感触を得たフリー走行であった。
そして迎えた決勝レース前フリー走行直前にトラブルが発生する。
走行に備え、エンジンの暖気を行うべく始動を試みるがエンジンに火が入らない。
スタッフ全員で可能な限りの対応を試みるが、
12時55分からのフリー走行に間に合わない事態に。
フリー走行に参加せずとも、ピット出口が閉鎖される午後1時13分までにエンジン始動ができれば
グリッド整列は可能だが、その時間は無情にも経過してしまう。
エンジンメンテナンスに関し協力をいただいている尾川自動車様にも加わっていただき、パーツの
取り外しも行い原因究明を行う。
結果、一部パーツに破損が確認、そしてその対応は難しいと判断され、残念ながらリタイヤ届けを提出することとなった。
前戦鈴鹿でのクラッシュによるリタイヤに続き、2戦連続のリタイヤとなってしまったGREEN TEC & LEON RACING TEAM。
次戦9月30日のオートポリス大会で雪辱を期すこととなった。
なお、レース結果は#33 HANKOOK PORSCHEが独走で優勝を飾った。2位以下は次の通り。2位#31 apr HASEPRO PRIUS、3位#16 MUGEN CR‐Z GT、4位#911 エンドレスTAISAN 911、5位#43 ARTA Garaiya、6位#61 SUBARU BRZ。
■竹内浩典
第5戦鈴鹿1000kmのレース後、5日間でドイツAMGよりボディーを含むパーツ類が届き、第6戦開催3日前に修理を完了したスタッフの頑張りと気力に感心しました。
また、今回のクラッシュにより修理費用の面でグリーンテック様より全面協力をして頂き大変感謝しております。
さらに、治樹の欠場の為代わりにドライバー役を快く引き受けてくれた武士にも有難く思っています。
予選では、Q1とQ3で新品タイヤを使用できる状況を武士に経験してもらうことで早く車に慣れてもらいたいという考えと、前回の鈴鹿でQ2突破が果たせなかったことや午前のフリー走行が10番手という状況からQ2突破を目指すためAMG SLS GT3に慣れている自分が担当をし、その結果Q3進出することが出来ました。
決勝日、朝のフリー走行のラップタイムもフィーリングも良く決勝に繋がる仕上がりになったと感じました。
しかし、その決勝でエンジン関係のパーツトラブルにより出走することが出来ませんでした。このトラブルが鈴鹿戦でのクラッシュ時の衝撃かどうかはまだわかりませんが、このタイミングでのトラブル発生は本当に残念でした。
今回は、多くのスポンサーゲストの方々やメルセデス・ベンツラウンジのお客様達が富士にお越し頂いていながらこのような残念な結果となり大変申し訳ないと思っております。
次回のオートポリス戦までに車両を万全の状態に仕上げ、治樹も怪我から復帰している事と思いますので引き続き応援の程宜しくお願い致します。
■土屋武士
土曜フリー走行で初めてAMG SLS GT3に乗りましたが、走り始めの段階で想像以上に運転し易い、懐の深い車だな、と感じました。そのフリー走行で限界値をほぼ把握できたので、あとはそれを自分なりにどう理解を深め運転するか、が課題となりました。
予選はQ1とQ3を担当させてもらいましたが、そのQ1は車のポテンシャルを考えれば無理なく突破できると思っていましたし、やはり重要なのはQ2であり、その為にもQ1でのタイムアタックを1周だけにして、タイヤをいい状態のまま竹内さんに渡したいという思いで走り、結果Q2進出ができて安心しました。
Q3はフルアタックをしてみたい思いはありましたが、初めての車ということもありほんのちょっと抑えた走りだったのは確かです。あと、コンマ2秒程度は詰めることができたかも、と思っています。
決勝レースでの他のチームの走り、戦略を見ていたのですが、今回、戦略通りの走りができていれば、充分上位に食い込めると思いましたね。また、チームそしてマシンのポテンシャルはある、と確認できました。
