スーチャーとダンパーをO/Hしたので慣らし運転がてら長距離ドライブに行ってきました。
元々オフ会が予定されてたのでそれとカップリングして慣らし運転も予定していたわけですがこのご時世なのでオフ会は中止。
でも折角前泊も押さえてたしGoToでさらに激安になってたから行くしかないでしょ。
目指すは日本海。
中央道双葉SAで富士山見えました。
天気も晴れてきて気温は午前中にも関わらず29.6℃の暑さ。
梅雨開けましたね~
中央道安曇野から下道に降りてひたすら北上します。
北アルプスの山々を見ながらドライブと思ったら頂上付近には雲が立ち込めてちょっと残念でした。
でも時折雲の合間から見える3000m級の峰々はもはや壁!
カミさんは昨年この辺りを登山したんだよなぁ。スゲーや。
交通量はほぼ無く走りやすいけど思いのほか距離があり日本海側糸魚川に着くころには陽がかなり傾いてました。
糸魚川は大学時代に八方尾根でスキーした後に先輩の車で来た以来なので36年ぶりです。
あの時は雪が降り寒さに震えながら見た荒くれる日本海はさながら演歌の世界でしたが夏の日本海は爽やかだ(笑)
地元のお店で食事をしたあとは街を少し散策。
約5年前に糸魚川で大規模火災あったのご存じですか?
糸魚川駅近くのラーメン店から出火して海岸沿い国道8号まで距離にして約300m一気に焼失した大火事でした。
その跡地を見ると未だに更地が多く残され災害規模の大きさを物語ってました。
ここには歴史ある酒造メーカーが多くあり火事で焼失した酒蔵もあれば運良く免れた酒蔵もある。
類焼を免れた「謙信」もそのひとつ。
火事は生きていた証を跡形もなく焼き尽くす。
残るのは無念だけか。
翌朝今回の目的地に行く。
先ずは真正面から。
地形地質好きなら一度は行っておきたい
フォッサマグナ!
ブラタモリ系です(笑)
整備された遊歩道を進む。
そしたら地面に何か違和感を感じ立ち止まった。
気付かなかったら踏んでしまってたかも。
体長(尻尾除く)約4cm程の多分ねずみだと思う。
近づいても微動だにしない。
目は開けてるけどたぶん死んだふりしてるのでしょう。
落ちていた小枝で尻尾を触ると歩き方が愛くるしくよちよち逃げて行きました。
都内地下鉄駅線路脇を走るネズミは嫌いだがこの茶色は結構可愛かったな。
駐車場入り口から5分ちょっと歩くと目的地が見えてきました。
日本列島を二分する大地の裂け目、フォッサマグナ。
中学でしたっけね?
フォッサマグナとか糸魚川-静岡構造線って習ったでしょ。
フォッサマグナとは大きな溝を意味し、東海・関東から北陸に抜ける。
その成り立ちは、
元々大陸の一部だった日本列島は2000万~1700万年前にプレート運動の影響で大陸から剥がされる。
そして1600万年前に列島はバキッと真っ二つに分裂した。
その割れた間の海峡に時間を掛けて土砂が積もり陸地になったのがフォッサマグナで奇跡的に日本列島が再び繋がった。
断面は想像以上に深くてボーリング調査によると深度6000mもあるそうです。
ちなみにこの頃の日本列島にはあまり高い山はなくてほぼ平地だった。
それまで北進していたフィリピン海プレートは太平洋プレート運動の影響を受けて300万年前に急に西進方向転換した事によって日本列島の平地が隆起し始めてフォッサマグナ境界に3000m級の南北アルプスが出現した。
その境界こそが中学(?)で習った糸魚川-静岡構造線です。
今まさにその躍動する大地の証人である境界を目の前にして興奮するわけですよ。
断層境界は地震揺れに伴いお互いの面が擦れるので固い岩石も細かく崩れて柔らかい地層になります。
それを断層破砕帯と呼びます。
イメージ的には消しゴム2つを擦り合わせると面が柔らかくなり消しカスが出るような状態です。
特殊な技法で実際の断層面をはぎ取った展示物が遊歩道沿いにありました。
中央やや左の上下にある赤い三角が東日本と西日本の岩石境界です。
左は西日本の岩石で3~4億年前の古生代の古い地層、右は東日本の岩石で1600万年前の新生代の比較的新しい地層です。
古生代は現在見られる生物の世界が始まり、魚の先祖が現れたり植物が陸上にも生え始めた頃です。
新生代は恐竜やアンモナイトが絶滅した後の哺乳類が繁栄した時代であり人類のスタートはここからでした。
なぜ年代によって地層にバラツキがありそれが動くのか。
考えただけでワクワクする。
途方もない時間を掛けて今の日本列島を誕生させたエネルギーと営みを少しでも垣間見る事が出来ました。
ここに来て良かった。
断層から南の方角静岡方面を見る。
遥か太平洋まで続く見えない線が見えた気がする(笑)
見るとこ見たので帰ります。
帰りは走ったことのないルート北陸道~上信越道~関越~圏央道を使ったけど遠回りな気がして疲れました。