特攻隊員慰霊行脚。

特攻隊員慰霊行脚。

0900頃に宿営地を後にし「万世特攻平和祈念館」へ。20分もかからないくらいの場所にありました。
建物は操縦士の訓練機「赤とんぼ」をモチーフにしたデザインだそうです。

館内は全面撮影禁止。遺品の展示が多いですからね。ただ1階に展示してある「零式三座水上偵察機」は撮影OKでも良さそうな気がしたが、規則は規則。しっかりと目に焼き付ければ問題無し。

2階には万世飛行場が出来るまでの経緯や当時の資料、使用された資機材等が展示。特攻隊員さん達の遺品や家族に宛てた手紙、寄せ書き等の展示品が数多く展示されていました。何を思いながらこういった手紙や寄せ書きを書いたのか、想像すら出来ないですね……

万世飛行場からは齢17歳の少年飛行兵が特攻に参加したそうです。その少年飛行兵が出撃前に子犬を抱いて笑顔で写っている写真を見た時、なんともいえない気持ちになりました。そして彼の心の強さに敬服しました。死ぬと解っている出撃前に笑顔でいられるメンタルの強さ、少しでも分けて欲しいと思ったり。

ここはそれほど大きな施設ではないので1時間程度の滞在でした。続いて知覧特攻平和会館へ向かいます。距離にして20km程度。30分位で到着出来るはず。日本の原風景的田畑と青空を眺めながらのツーリング。

途中休憩で立ち寄ったコンビニの店員さんに、
「北海道からわざわざ暑い所に来たの！？」
と言われたり（笑）。

程なくして南九州市知覧町にある「知覧特攻平和会館」へ到着。敷地内には映画撮影で使用された「一式戦 隼」のレプリカが展示してあります。

特攻隊員さん達を祀る像や慰霊碑も数多く設置されています。こちらの施設も館内は撮影禁止です。やはり遺品等があるので仕方ありませんが、せめて「四式戦 疾風」くらいは撮影OKにしても良い気がしますが……

それにしてもおびただしい数の遺品と遺影が展示されています。これだけの若者が特攻で散っていったということなんですね。寄せ書き等には「見敵必沈」や「轟沈」等、戦時下では耳触りの良い単語が書き込まれていましたが、親兄弟に宛てた手紙には育ててくれた感謝の言葉や、死んだ後のことを頼む言葉ばかりが書き残されていました。
本音を言うと社会的に抹殺されてしまう戦時下。ぞっとします。現代でもそういう風潮はありますけどね。

レプリカの「隼」、実機の「疾風」の他に海底から引き揚げられた零戦も展示してあります。確か五二型だった気がします。

館内を見学中に見知らぬ番号から入電。フェリーさんふらわあさんからで、
「実は台風5号の影響が出まして……」
と仰る。すわ欠航か！？と帰路のキャノンボールを覚悟したが、航路が太平洋側から瀬戸内海側へ変更とのこと。
全然OKです。期せずして瀬戸内海クルージングを楽しめるなら文句なんかありません。

昼食がまだだったので見学後に近くにある「知覧茶屋」へ。特攻隊員さん達をお世話していた鳥濱トメさんの親族のお店だそうで。

こちらで「とんこつ御膳」というセットメニューを頂く。とんこつとは豚角煮のことでしたw
うまし。

知覧特攻平和会館の周辺には知覧飛行場の名残である軍事施設が点在しており、それらも見て回りたかったがそれをやるとフェリーの時間に間に合わなくなる可能性があるのでこれにて撤収。武家屋敷群もスルーで後ろ髪を引かれる思いで志布志港へ向かいます。
鹿児島湾は桜島フェリーでパスしようかと思いましたが、一度通ったルートを戻るのもつまらないので高速を使って北側をぐるりと回るルートに。九州自動車道～隼人道路～東九州自動車道に繋げていきます。曽於弥五郎ICで降りたあとは下道で志布志港へ。ナビの画面に表示される「志布志市志布志町志布志」という表示に一瞬ナビが壊れたのか？とか思う。

17時頃に無事に志布志港へ到着。フェリー乗り場では既に車両の積み込みや乗船が始まっています。雨も降り始めてきたのでそそくさと乗船券を購入し、サッとCBRを乗船させ船内へ。これで朝まで寝ているだけで大阪へ行くことが出来ます（笑）

とりあえず、カルピスサワー呑んでおやすみなさい。