ちょっと変わったレンタカーを扱ってるお店のfacebookをチェックしていると、
なんと光岡ゼロワンのレンタカーを発見。
7月ごろから借りようと思ってたんだけど、いろいろ忙しくて借りることが
できなかった。9月に入って秋らしくなってきたところで借りた。
車種の入れ替わりが早いので、いつ無くなってしまうかとヒヤヒヤした。
走行18000キロ程度、平成7(1995)年式。初代ユーノス・ロードスターの
1.6Lエンジンを積む初期型である。
黒に近い焦げ茶で落ち着いた色だ。
外装は新車かと思えるほどピカピカなので、全塗装したんだろう。
正面から見ると、ボディの幅がとても狭い。
ボンネットがとても長く、ほとんど後席の辺りに座る。
ロールバーは、ちょっと高さが足らないかもしれない。
後ろから見るとワイド&ロー。ブレーキランプ類が小さく目立たない。
マフラーは右の後ろまで引っ張ってるので、長い配管だな。
タイヤは、前185/60 R14、後ろ195/50 R15でヨコハマS.driveを履いていた。
オリジナルは、前後とも185/60 R14のようだ。
前輪。ホイールもボディ色に合った色でシブイ。
後輪。
溝もほとんど減っておらず、新品っぽかったが製造年週は2011年の第3週だった。
空気圧は、全輪とも200kPaに調整されていた。
バルブキャップのフタが金属製で渋いのだが、けっこうずっしり重い。
ステンレス?
オリジナルの指定空気圧が知りたかったのだけど、取説を見ても
空気圧が空欄になっている。整備手帳の新車1ヶ月点検を見ると、
前2.6、後2.4kg/cm^2になってたので、これが指定値なのかもしれない。
ボディから飛び出した特徴的な前輪。
ゴムブーツ類の劣化点検がしやすそうだ。
運転中は、サスペンションが仕事をしてる様子がよく見える。
サスペンションアームもピカピカ。
助手席側はマフラーがむき出しになっている。
当たるとヤケドするので注意。
外国のスーパーセブンはサイドからそのまま排気してるのだが、
国内向けのゼロワンは法規の関係か、後ろまで排気口を引き回している。
リヤフェンダーのストーンガード。
走ってると、けっこうな頻度で跳ね石がボディに当たる音がする。
飾りではなく、実用的な装備だ。
熱くなりそうに見えるが、ここは大丈夫。
レンタカーを借りるときに確認を忘れてはならないフューエルリッドだが、
右リヤフェンダーの上にある。
エンジンキーとは別のカギでリッドを開けるというクラシックな方式。
小さいほうがフューエルリッドのキー。
エンジンキーは、懐かしのユーノスのロゴが入っている。
このユーノスのロゴデザインは、十二単の襟がモチーフになってるらしい。
和風だったんだな。
フタはねじって開ける。蝶番式に開くのかと思って開けようとしてしまった。
吹きこぼれやすいので、ゆっくりガソリンを入れる必要がある。
レギュラー仕様で満タンは35L。
ボンネットの開け方もクラシカルでオープナーはついておらず、
4ヶ所の留め金を外してガバッと外す。
ちょっと白飛びして見づらいが留め金。
はめるときは、脱落防止に出っ張ってるボタンを押しながらロックする。
留め金を外したところ。下のフックで引っ掛けているだけ。
ちょっと不安だなw
ちゃんと留まってなくて、走行中にボンネットが外れて飛んで行ったら
えらいことなので、念を入れて確認しないといけない。
外したボンネット。アルミなので軽い。
風の強い日に外で外すと、飛んで転がっていくかも。
エンジンルーム。赤いプラグコードが懐かしい。
最近のエンジンは、プラグコードないもんな。
右側の銀色の箱は、エアコンユニットだと思う。
バッテリー。マイナス端子に、キルスイッチをつけてるな。
20年前の車にしては、エンジンルームはきれいなほうだと思う。
アルミは年月が経つと、どうしても白っぽくなってしまう。
光岡のエンブレム。
ドアミラー。
ナポレオンと刻印がある。バイク用のドアミラーらしい。
オリジナルかどうかわからないが、クロームの多い車なので
ミラーもクロームの丸型などのほうが似合うかも。
丸型のライト。シールドビームではなく、H4タイプ。小糸製。
ウインカーもバイクのものっぽい。
明るさはまあまあ。HIDに慣れた人なら、暗く感じることだろう。
ブレーキランプ類も、外からネジ留め式カバーの簡素なもの。
右側のクロームパイプはバンパー。
ワイパーは、短い3連式。キコキコと音を立てながら動く。
ウォッシャーノズルもついている。
吹き出し圧が弱いので、停車中ならほとんど顔にかからない。
窓枠の丸い点々には、幌のスナップボタンがつく。
ルームミラー横の四角いのは、後付けのドラレコ。
内装。非常にタイト&シンプル。ドアはないが、着座位置が深いので、
カーブを曲がるときでも転げ落ちそうにはならない。
ステアリングがとても小さい。乗り込むときは、サイドシルとセンタートンネルに
両手をつき、体重を支えながら両足を滑りこませる。
シートは少し前後にスライドする。画像はいっぱいに前に出した状態。
小ぶりなシートでクッションも薄く、遊園地の遊具の椅子のようだ。
リクライニング機構はない。
シートベルトは、アンカー部分が高い位置にあるのでつけやすい。
座ったまま手を伸ばすと、地面に触れることができる。
シート座面長は46センチぐらいだった(23Sアルトも46センチ)
幅は特に狭く、一番広いところで42センチぐらい(アルトは47センチ)。
一番狭いところだと29センチぐらい(アルトは38センチ)。
自分は身長170センチぐらいのやや痩せ型なのだが、シートの幅に
ピッタリ嵌り込んで左右に余裕がなかった。
太い人だと入らないのではないか。
シートをいっぱいに前に出すと、シート裏に薄めのブリーフケースぐらいは
入るかもしれない。
風の巻き込みがすごいので、軽いものだと飛んでいってしまうだろう。
シート座面高さも測ってみた。地面からサイドシル上端までが約51センチ。
サイドシル上端とセンタートンネルを結んだ線から、シート座面までの落差が
約23センチ。ということは、地面から28センチぐらいのところに座ってる
ことになる。ちなみに
S660は約25センチぐらい、23Sアルトは46センチぐらいだった。
バーキンやケーターハムはもっと低いらしい。
前後スライドレバー。もう少し前に出すのが好みなのだが、しょうがない。
この車は、自分が車に合わさないといけない。
ペダル。狭いが、スニーカーでも運転できる。
お店の人によれば、バーキンなどはもっと狭く、スニーカーでの
運転は無理らしい。
滑りやすそうなペダル表面だが、足の逃げ場がないので滑ることはない。
ベースとなったロードスターの特徴だと思うのだが、アクセルペダルは
ストロークが非常に深く、まだ奥があるのかと驚くぐらい深く踏み込める。
アクセルペダルの右手前にも段差があり、靴を引き上げると当たる。
ブレーキペダルは軽め。特に前輪がロックしやすいと注意を受けていた
ので、慎重に操作した。
クラッチペダルもアルトほどではないが軽い。
クラッチ操作に気難しいところはなく、簡単に発進できるが
巡航中は左足の置き場所がない。
フロアカーペットはなかった。
低いシートポジションの車の場合、靴のかかとが引っかかることが
あるのだが、カーペットがないせいか問題なかった。
momoのステアリング。真ん中のホーンボタンはとても軽く、
パ系の明るくて良い音がする。
直径を計ってみると、30センチ弱だった。
パワステ無しなので重いが、渾身の力がいるというわけでもない。
片手でも回せる。
上半身は、力はいるが腕の置き場は楽。
下半身は、力はいらないが足の置き場がないという逆の関係だ。
ステアリングの右にあるのは、ウインカースイッチ。
上下に動かして操作する。
自動で戻らないので、手で戻してやる必要があるのだが、
忘れやすい。インジゲーターとリレーのカチカチ音はあるんだけど、
昼間はインジゲーターが目立たないし、カチカチ音は走行音で聞こえない。
ステアリングから手を離さずに小指や薬指で動かせるので、
操作性は良かった。
エーモンから出てるトグルスイッチみたいだな。
メーター。速度計は180キロまでで、トリップメーターはない。
走行中、速度計の針がブルブル震えていた。
照明はほのかなグリーン。
一番右のライトマークのインジゲーターはアッパーライト表示で、
白くピカーッと光る。
その左のトグルスイッチはパッシング用。
左側のシーソースイッチはハザードとライトのハイ/ロー切り替えだが、
夜間はメーターにしか照明がないので、手探りで操作しないといけない。
ハイ/ロー切り替えにもたついてしまった。
インパネはカーボン風の模様がついている。
エアコンがついているのがおもしろい。
ほとんどオープンで走ったので使う機会がなかったが、
試しに動作させてみるとけっこう冷たい風が出ていた。
風量は3段階調整。
その下の風車マークの引っ張りスイッチはヒーター。
その左がライトスイッチ。2段階に引っ張ってスモール→ライト点灯。
シフトレバーが邪魔になって、ちょっと操作しにくい。
ラジオやシガーソケットはついてない。
取説を読むと、ステアリングの付け根にデフロスタスイッチがあるはず
なんだがついてなかった。
今気づいたが、エアコン装備車にはないのかも。
ライトスイッチの左はワイパースイッチ。2段階に引っ張って低速→
高速、ひねってウォッシャーだったかな?
ダッシュボート上に設置されたルームミラーなんだが、意外と
よく見える。ただし、走行中はずっと振動でブレている。
角度の調整機構が非常に固かった。
振動で動かないように、ネジを緩めて調節する方式かもしれない。
夜は後続車のライトがまともに目に入る。
防眩機構もない。
シフトレバーは短いストロークで節度感がある。
サイドシルとセンタートンネルの高さが同じで、ちょうど肘を置くのに
楽な高さなので、肘掛け座椅子に座ってるような感じで操作できる。
エアコンの吹き出し口とシフトレバーが近いので、3速や5速に入れるとき、
親指を前に出すと吹き出し口に当たってしまう。
サイドブレーキレバー。レバーの下はメッキのパネルが貼られていて
眩しい。付け根は歯ブラシ状のカバーがつく。
サイドブレーキなのだが、ちょっと効きが甘いようだ。
レバーが付け根に干渉して、いっぱいまで引き切れてないのでは
ないか。
引いた状態。
緩めた状態。先のボタンが、センタートンネルに当たっているw
助手席。前後にスライドしないし、リクライニングもしない。
左側面に、車検証を入れるスペースはある。
ETCがついていたが、なぜか途中からゲート通過時にエラーが出て
しまった。
こういう目立つ車でETCエラーが出ると恥ずかしいものだが、
ここは悠然と係員にETCカードを渡し、左手を軽く上げて後続車に
鷹揚に挨拶し、ゆっくり発進する。
助手席足元。こっちにはフロアカーペットがあった。
お店の人は、レンタカーの書類をカーペットの下に敷いていた。
助手席に置くだけでは飛んでいってしまう。
グラブボックスはなく、発炎筒などがむき出し。
(発炎筒は普通の車でもむき出しだった)
ここにでかめのルームランプがあった。
助手席の座面ははめてあるだけで、引っ張ったら簡単に取れた。
裏。
視界は抜群に良い。着座位置の低いスポーツカーの場合、
ボディに埋もれるように座るので、車体が小さくても見切りが悪いことが
あるのだが、ゼロワンの場合はフロントタイヤの先が見えるし、
振り向けばすぐ車体最後部だ。
フロントガラスも立っていて窓枠が細く、顔から離れているので
開放感抜群である。
バイザーはない。
ボンネットが非常に長いが、ライトやフェンダーが目印になるので
見切りはいい。
ドアがないので左側もよく見える。ドアミラーはリヤフェンダーが
大きく写り込む。
斜め後ろや後ろの視界も抜群。
車体後端がすぐそこなのでバックもやりやすい。
光岡ゼロワンのレンタカーを借りた2へ続く